東大ぱふぇっとです。
SPYDについてロジカルな認識を持たずに購入してしまう人々が後を絶ちません。
その結果、一時期は高配当株購入者向けの資産運用の相談サービスのお問い合わせが多数寄せられました。
今回はそんな大人気の高配当ETFであるSPYDの本質へとぶち込んでいきます。
SPYDには大きな罠があります。
高配当ETF：SPYDの特徴
まずは簡単にSPYDの特徴をまとめてみます。
- S&P500のうち高配当の80銘柄へ投資する
- 80銘柄へ均等に投資する(それぞれ1/80ずつ保有)
- 定期的に銘柄を見直してより高配当な銘柄へ入れ替える
- 定期的にリバランスを行い、株価が上昇した銘柄を売却して株価が下落した銘柄を購入する(それぞれ1/80ずつ保有)
さて、これが何を意味するのか実際にシミュレーションしてみましょう。
SPYDの分かりやすいシミュレーション
グラフを見やすくするために、以下のような高配当10社を集めてみました。80社だと見にくいですからね。簡略化のために10社にしました。なお10という数字には、人間の指が10本であること以外に特に理由はありません。
均等配分なのでそれぞれ10%ずつの保有となりますね。
ではここで仮に、石油と銀行が半値へ暴落したとしましょう。
こうなりますね。
で、これをリバランスするわけですね。相対的に保有割合が高い株を売却して、相対的に保有割合が低い株を購入するわけです。
つまり石油と銀行以外を一部売却して、石油と銀行を買い増すわけですね。
はい。均等配分に戻りましたね。
これって…もしかして…！！
SPYDは高配当株思考停止無限ナンピン買い
SPYDの特徴を再掲します。
- S&P500のうち高配当の80銘柄へ投資する
- 80銘柄へ均等に投資する(それぞれ1/80ずつ保有)
- 定期的に銘柄を見直してより高配当な銘柄へ入れ替える
- 定期的にリバランスを行い、株価が上昇した銘柄を売却して株価が下落した銘柄を購入する(それぞれ1/80ずつ保有)
そうですね。これはつまり、
高配当株思考停止無限ナンピン買いを意味しているのです！
高配当株思考停止無限ナンピン買いの危険性については常日頃から述べております。
高配当株思考停止無限ナンピン買いをするくらいならインデックス投資をした方がよっぽど良いですね。
高配当個別株思考停止無限ナンピン買いは危険！
東大ぱふぇっとは高配当個別株思考停止無限ナンピン買いは危険だと考えています。
思考停止でなければよいのですが、
あなたは配当利回りだけを見ていませんか？
ドキッとした方は以下記事を読みましょう。
そして、VIGやVYMあたりのETFを購入しましょう。まあ今VOO買えば実質利回りめっちゃいいと思いますが…。
ETFなら良いのか？
さて、高配当個別株思考停止無限ナンピン買いは危険であることを述べましたが、SPYDの場合はどうでしょうか？
SPYDは本質的には同じことをやっていないでしょうか？
秘密の10種類のポートフォリオに対して無限ナンピン買いを敢行し続けるとある方を批判しつつ、自身はSPYDにガッツリ投資している方は、ちょっとこの機会にSPYDの本質を見つめ直してみると良いでしょう。
有名ブロガーがSPYDを推奨しているからという理由で、思考停止でSPYDを購入している方は、高配当株思考停止無限ナンピン買いと同じことをしているのかもしれませんね。
ちなみに80種な分だけ、10種の無限ナンピンよりはマシかもしれません。ただ、80種の中に例えば銀行系が5社あったりエネルギー系が5社あったりなど…みたいなことは往々にしてありますからね。
利回りだけを見るのはやめよう！
配当利回りというのは単なる一要素にしか過ぎないのです。
それだけをみて思考停止無限ナンピン買いをするのは極めて危険ですね。なぜならセルフ暴落を繰り返していく株を無限に買い続けることに成り得るからです。
頭を使って高配当株投資をするのであれば、何ら問題はありません。ですが、この一文をわざわざ入れないと『東大ぱふぇっとは高配当株を全否定しているわけではない』ということが分からない方は、高配当株投資を頭を使ってやるにはまだ早いものと思われます。まずはインデックス投資をした方が良いでしょう。
配当がリターンの97%を生み出す？
配当がリターンの97%を生み出す的な言説がありましたが、それをまだ信じている人がいるのであれば以下記事を読むと学びが得られるでしょう。
この言説を元にしてSPYDを購入していた場合は、一度色々と見直してみることをおすすめします。
まとめ
- SPYDの本質は高配当株思考停止無限ナンピン買い。
- SPYDの思考停止買付は高配当株思考停止無限ナンピン買い。
- 上記の点をしっかりと理解した上でSPYDを購入するのは良いでしょう。
なお東大ぱふぇっととしては、配当金に着目する場合、VIGをおすすめしております。
VIGは連続増配銘柄の中でも財務チェックを通ったもののみで構成されています。
VIGは安定感のあるオトナのお姉さんといったところでしょうか。
VIGを組み合わせた当ブログおすすめのポートフォリオは以下記事にて紹介しています。
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