コロナショック

【大暴落】ハイテク株が大幅調整!下落相場は訪れるのか

東大グレアムです。

9月3日の市場は個人投資家に人気のあったハイテク株を中心に大幅に下落しました。

主要株価指数

S&P 500(青線)、NASDAQ 100(オレンジ線)、RUSSELL 2000(緑線)の5日チャートです。

9月3日の市場はS&P 500が-3.51%、NASDAQ 100が-5.23%、RUSSELL 2000が-1.17%とハイテク株を中心に大幅下落しました。

S&P 500 Map

前面全体が真っ赤ですね。

最近は上昇に慣れきっており、こういった日があることを忘れかけていた投資家もいたと思いますが、こういう時もあるのが株式市場です。

Most Active Stock

Investing.com Most Active Stocks

活発に取引されている人気の高い株の上位10銘柄は全てNASDAQのハイテク株ですが、どれも非常に大きな下落となっています。

今回の下落は予測できたか

問題は、今回のような大きな下落が予測できたかどうかです。

結論から言えば、様々な指標がハイテク株の上昇の異常さを伝えてはいたので警戒することはできましたが、下落する正確な日時を掴むのは困難だったと思われます。

兆候① ハイテク株の異常なまでの過熱

インプライド・ボラティリティ

8月28日の記事で言及した通り、株価指数とそのIVが同時に上昇するという珍しい現象が起こっていました。

今回の株式市場の下落を受けてIVは急騰し、VIXは+26.46%の33.6、VXNは+14.38%の42.09、RVXは+2.89%の33.08まで上昇しました。

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これは投資家が株価の上昇を追い求めてパニックになっていることを表しています。

相場の過熱感を示す指標としてプットコールレシオが挙げられます。

S&P 500のプットコールレシオ

S&P 500のプットコールレシオの1年チャートです。

プットコールレシオはプットオプションの売買代金(5日平均)をコールオプションの売買代金(5日平均)で割って求めることができます。

プットオプションとは原資産(この場合S&P 500)を売る権利、コールオプションとは原資産を買う権利です。

PCRの上昇はプットの人気上昇、つまり今後の下げを見込む弱気派の優位を示し、PCRの下落はコールの人気上昇、つまり今後の上げを見込む強気派の優位を示します。PCRは逆張り指標として使われることが多く、PCRの急激な上昇は大底局面、急激な下落は天井局面となることが多い。

プット・コールレシオ(PCR)とは?

7月以降、プットコールレシオはコロナショック以前を下回るかなり低い水準で推移しており、投資家が株式市場にかなり強気であったことが分かります。

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NASDAQ 100のプットコールレシオ

NASDAQ 100のプットコールレシオもS&P 500のプットコールレシオと同様です。

こちらは8月に0.20を割り込むなど、S&P 500以上に投資家が強気であったことが分かります。

9月3日の下落を受けて、双方ともに+30%近く上昇しています。

NASDAQ 100 / RUSSELL 2000

NASDAQ 100をRUSSELL 2000で割った比率です。

現在、ハイテク株と小型株の比率はドットコムバブルのピーク付近まで上昇していることが分かります。これはハイテク株の過熱を示しています。

直近の値動きでは、RUSSELL 2000が8月11日の高値を超えられずに横ばいであった一方で、NASDAQ 100は8月下旬にかけて上昇速度を速めていったことから、市場の資金が異常なまでにハイテク株に吸い寄せられていたことが分かります。

NASDAQ 100の200日移動平均線からの乖離

Nasdaq 100 Deviation from 200-Day Moving Average

NASDAQ 100の200日移動平均線からの上方乖離が2σに達し、ドットコムバブル以来の水準となっています。これは過去の推移と比較してNASDAQが買われすぎの状態にあることを示唆しています。

兆候② 仮想通貨・コモディティの突然の下落

仮想通貨

ビットコイン(青線、右軸)とNASDAQ 100指数の先物(赤線、左軸)です。

先物を比較対象としているのは、先物のほうが取引時間が長いからです。

NASDAQ 100が大きく下落する前に、ビットコインが先に下落しています。その他の仮想通貨も同様でした。

仮に仮想通貨が株式とは無縁の安全資産であるならば、株価の下落を先取りするような今回の動きを説明できません。

本ブログでは、仮想通貨はあくまで米国株式より信頼度の低い資産の1つであり、市場は信頼性の高い順番に資金を割り振るため、大きな上昇・下落が起こる場合にはこうした資産が先に反応する可能性が高く、先行指標となりうることを説明してきました

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今回の動きは、こうした考え方を補強する材料であると考えています。

コモディティ

WTI原油スポットレート

WTI原油スポットレート(青線、右軸)とNASDAQ 100指数の先物(赤線、左軸)です。

原油価格がNASDAQに先駆けて下落しています。

原油在庫と原油先物価格

Oil Drops With Upcoming Refiner Maintenance a Warning for Demand

9月2日にEIA(Energy Information Administration)が予想以上の原油在庫の削減を発表したにも関わらず、原油価格はここ最近では珍しく、大きく下落しました。

貴金属先物

金先物(青線)、銀先物(オレンジ線)、プラチナ先物(緑線)の5日チャートです。

9月以降はどれも下落基調です。

このように、9月以降は仮想通貨やコモディティが全面安となっていたことから、市場の資金が先行して流出していたことが分かります。

JPモルガンによると、パッシブ投資・オルタナティブ投資の拡大により株式やコモディティといった異なるアセット間の相関関係はかつてないほど高まっており、分散投資する意義が薄れてきています

よって、市場が信頼度の高い順に資産を割り振るという傾向も考慮すると、こうした株式市場以外の大きな下落は、株式市場の下落を警戒する材料として活用できる可能性があると考えられます。

まとめ

・9月3日の市場は個人投資家に人気のハイテク株を中心に大幅に下落した。

・以下の兆候から、ハイテク株の下落に警戒することはできたが、下落する正確な日時をつかむことは困難であったと考えられる。

・ハイテク株の異常なまでの過熱は様々な指標から確認できる。

・仮想通貨やコモディティがNASDAQの大幅下落に先立って下落していた。

・市場は信頼度の高い順番に資金を割り振ること、異なるアセットクラスの相関関係が高まっていることを考えると、分散投資の意義は薄れており、むしろそうした指標を株式の先行指標として活用することが考えられる。

株式市場の下落の中心がロビンフッターを筆頭とした個人投資家に人気の銘柄であったことや、パッシブファンドのポジションがそこまで大きくないことを踏まえ、私は今回の下落が-20%を超える暴落の入り口である可能性は低いのではないかと考えてはいますが、今回の大幅な下落を受けて投資家のセンチメントはかなり悪化したと思われます。

よって、短期的な調整局面が訪れる可能性は十分に警戒する必要がありそうです。

直近で見れば、本日雇用統計が発表されるため、注意するべきでしょう。

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東大バフェットの大学時代の親友。主に経済的側面からの短期・中期動向や投資スタイルを解説する。類まれなる頭脳と研究能力で東大バフェットを支える最強のブレーン。
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