東大グレアムです。
コロナショックによる経済への悪影響を相殺するため、各国の中央銀行はひたすら紙幣を刷りまくりました(現代は電子決済なので、数字を打ち込むだけなのですが・・・)。
特にアメリカの中央銀行であるFedは、前例のない金融緩和を次々と打ち出しています。
当然、中央銀行がこれだけの通貨を発行すれば、通貨価値は大暴落します。
その結果、通貨価値と逆相関であるゴールド価格が大暴騰し、2013年以来の高値となっています。
ゴールドの暴騰
1年チャート
5年チャート
超長期チャート
青線はドル建てのゴールド価格、オレンジ線はS&P500です。
現在株価が暴落している関係もあり、1年前、5年前、50年前からの比較をすると、すべてのレンジでゴールド価格の上昇率がS&P500を上回っていることが分かります。
50年のスパンで、ゴールド価格の上昇率がS&P500を上回っているというのは意外だったかもしれませんね。
配当再投資込みではS&P500の方が上ですけどね。
金鉱株
代表的な金鉱株であるBarrick Goldも見てみましょう。
BARRICK GOLD CORPORATION
1年チャート
2000年以降のチャート
青線は金鉱株、オレンジ線はドル建てのゴールド価格です。
ゴールドの価格が上がれば、それを採掘する業者の株も当然上がります。
ゴールドそのものとの違いは、金鉱株は会社であり、人員を雇い、借金をして設備投資を行って会社を運営しているため、レバレッジ効果があることです。
固定費や債務の利払いがあるため、ゴールドの価格上昇によって利益が何倍にもなるからです。
金鉱株と債務
What Investors Need to Know About Barrick Gold Corp. Stockより引用
ゴールド価格が下がった2013~2016年には債務が膨らみ、それ以降でゴールド価格が持ち直すと、債務が減少していることが分かります。
また、金鉱株にも同業他社が存在するため、投資する場合には業界事情を把握し、優位性のある企業を選別する必要があります。
以上のことから、金鉱株への投資は、ゴールドそのものへの投資と比較すると、得られる利益が大きいポテンシャルがある半面、投機的な面が大きいことが分かります。
私は情報面での優位性を持ち合わせていないため、後ほど説明するように、ゴールドそのものに投資をしていました。
ゴールド価格が暴騰した理由
コロナショック時の金利とゴールド価格
コロナショックではゴールド価格は暴落した後、暴騰していることが分かります。
ゴールドの動きの要因については以下の記事で解説しているため、まだ読んでいない人は読んでみてください。
リーマンショック時の金利とゴールド価格
フィッシャー方程式:実質金利 = 名目金利 – 期待インフレ率
リーマンショックの時のゴールド価格も実質金利で説明できましたが、今回も同様でしたね。今回の価格変動の要因をまとめると、次のようになります。
ゴールド暴落の要因
・債務返済のためのドル逼迫を原因とした名目金利の一時的な上昇
・コロナショックでの需要激減による期待インフレ率の低下
⇒実質金利の急上昇によってゴールド価格は暴落
※金利以外の要因としては、リスクパリティ戦略をとるファンドがボラティリティの増加によって保有資産を一斉に手放したことも挙げられます。
ゴールド暴騰の要因
・Fedのドル供給と債務救済によりドル逼迫が解消
・Fedの金融緩和により期待インフレ率が反転
⇒実質金利の急低下によってゴールドは暴騰
東大グレアムの予測
この記事で、現金価値と逆相関である金価格は一時的に下落した後にオーバーシュートする可能性が高いと予測しましたが、その通りになりました。
Fedの今回の緩和内容を考えると、少なくともリーマンショック時の金価格の最高値である1,800ドル/オンスは超えると予想しています。
ちなみに、私自身はFedが貿易戦争による経済への悪影響を相殺するために金融引き締め姿勢を撤回し、金利引き下げを決定した19年7月に、安全資産の分散先としてゴールドを購入したため、現在は含み益が20%程度ありますね。
利下げをすれば株価が上昇することは予測できたのに何故株式にフルインベストメントしなかったかというと、その数か月前にイールドカーブの逆転等が起こっていたため、景気後退リスクを考えて一部を安全資産で保有していたというのが理由です。
マネーストック
M2(マネーストック)とは、金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量のことです。
S&P500が下落し始めたのが2月24日でしたが、Fedは株価下落に対して即時に資金供給を行っていることが分かります。そこからの伸びは凄まじいですね。
現金はゴミ
Ray Dalio says ‘cash is trash’ and advises investors hold a global, diversified portfolio
レイダリオは、1月21日のCNBCのインタビューで現金はゴミだと言っていました。
以前から彼は通貨を無制限に発行する中央銀行を批判して、現金はやめて他のアセットクラス(特に株式とゴールド)に分散投資すべきだと主張してきましたが、まったくその通りの結果となったようです。
東大ぱふぇっとが、金利やマネーストックなんて難しい言葉を用いずに、如何に現金にフルインベストメントするのが愚かかを説明してくれました。啓蒙活動の鑑ですね。
今後の予測と推奨アセットアロケーション
中央銀行が無制限に通貨を発行する姿勢を明確にしたことで、リーマンショック時同様、通貨価値の更なる下落は避けられないものと考えられます。
これにより、通貨価値と逆相関であるゴールド価格は上昇を続ける一方で、通貨の額面価値に依存する債券は、現金と同様に価値が減少することが見込まれます。
株式・不動産は通貨価値の下落による減価を受けずらいため、リスク資産は株式・不動産とし、無リスク資産※は日常生活で使用する通貨を最小限保有、残りはゴールドにするのが賢明と考えられます。
※”無リスク資産”という言葉は誤解を生みやすいので個人的には嫌いですね。現金も国債もゴールドも、リスク資産ほどのボラティリティはないにせよ”価値”は変動するので。そもそも現金を唯一の尺度として価値を測ること自体がナンセンスですからね。全ての価値は相対的なものです。
ポイント
・中央銀行の金融緩和により通貨価値は下落、ゴールド価格は上昇した
・上記トレンドは今後しばらく継続することが見込まれる
・ゴールドそのものへの投資と比較して、金鉱株はレバレッジ効果があり投機的
・通貨価値の下落の影響を受けずらいアセットに資金を分散投資すべき
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