短期的動向

FOMCは無風通過!大統領選後の株価の上昇要因は本当は何だったのか

東大グレアムです。

11月5日に開かれたFOMCでは政策の現状維持が発表され、市場は4日に続いて大きく上昇しました。

世間では株価の上昇要因を選挙結果や金利に求めている人が多いですが、私の意見は異なります。

FOMCの内容

大統領選挙の結果が出ていないこともあり、様子見で政策を現状維持しました。

・政策金利、フォワードガイダンス、資産購入額全て変更なし

これに対して、株式市場は何も反応しませんでした。

私はこれに対してはちょっと意外だったという印象でした。

大統領選の結果は大統領はバイデンが有力であり、議会については上院は共和党多数、下院は民主党多数のねじれ議会が継続する見込みです。

これによって大規模な追加財政支援策は困難になっておりFedの金融政策の重要性が相対的に増していた中で、さらなる追加緩和の方策についての具体的な言及に乏しかったことは、過去の株式市場の反応からすると、催促の意味合いでの一旦下落の可能性も十分あり得ると考えていたのですが、そうはなりませんでした。

※実際に6月のFOMCでは資産購入のペースを現行維持するという声明で株式市場は調整局面を迎えています。

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主要株価指数

S&P 500(青線)、NASDAQ 100(オレンジ線)、RUSSELL 2000(緑線)の5日チャートです。

11月5日はS&P 500は+1.95%、NASDAQ 100は+2.56%、RUSSELL 2000は+2.78%と今までのラグを埋めるように小型株主導で上昇しました。

S&P 500 Map

もはやハイテクグロースだけではなくて全てが爆上げしています。

ヘルスケアが若干調整していますね。

こんな時でもバクソンしてしまう人もいるようですが・・・

名目金利

米国債の10年利回り(青線)、20年利回り(赤線)、30年利回り(緑線)の5日チャートです。

11月5日は、名目金利は反発しました。

実質金利

11月5日の実質金利は5年限が0.01ポイント上昇した一方で、10年限、20年限が0.01ポイントの低下、30年限が0.02ポイントの低下とフラット化しました。

インプライド・ボラティリティ(IV)

VIX(S&P 500のIV、青線、右軸)、VXN(NASDAQ 100のIV、オレンジ線、左軸)の1ヶ月チャートです。

11月5日はVIXが-6.73%、VXNが-1.62%、RVX(RUSSELL 2000のIV)が-7.10%とIVが大きく減少しました。

11月4日はVIXが-16.82%、VXNが-13.08%、RVX(RUSSELL 2000のIV)が-5.90%でした。

11月5日のIVの減少は小型株が最も大きく、指数のパフォーマンスにも反映されています。

大統領選で株価が上昇した本当の要因

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世間では選挙結果が~だったから、とか金利が下がったから、と言われていますが、本当にそうでしょうか?

金利が下がったことは1つの要因ではありますが、本当の要因ではないと思います。

・11月5日は名目金利が上がったにもかかわらず、株価は大きく上昇した。

・11月5日の株価の上昇は、11月4日のようなバリュー・シクリカル株からハイテクグロース株へのセクターローテーションではなく、大型株から小型株まで広範に及ぶものだった。

・IVは11月4日、5日共に大きく減少した。

私は株価が上昇した1番の要因は、大統領選という大きな不確実性を伴ったイベントを市場参加者の想定の範囲内で通過したこと自体だと思います。

前回の記事で書いた通り、大統領選というイベントリスクを見越して、IVと実現ボラティリティのスプレッドは過去最大レベルに大きくなっていました

市場参加者、特に説明責任のある機関投資家が、大統領選という大きな不確実性を伴ったイベントに対して事前に最悪の事態を織り込んでいました。

事前に株価は下がっており、IVも実現ボラティリティに対して非常に割高な水準になっていました。

プットコールオプションが事前に急上昇していたことも、最悪の事態、想定外の事態で暴落することに備えていたことを示しています。

最悪の事態、想定外の事態というのは、具体的には大規模なテロやデモで選挙そのものが適切に進行しなくなるリスクが挙げられるでしょう。共産圏の選挙妨害等のリスクも事前に指摘されていましたね。

アメリカ国内の貧富の格差はかつてない水準まで高まっており、各クラスターの分断・対立は深まっていたことから、テロやデモに備えるのは説明責任のある機関投資家であれば当然であるとも考えられます。

また、ブルーウェーブもリスクの1つであり、テックへの規制強化と財政規律の崩壊は、ハイテクグロース株と国債のテールリスクとなります。

市場参加者、特に機関投資家はこうしたリスクに対して事前にヘッジのポジションを取っていました。

実際の選挙は大接戦にはなったものの、大規模なテロやデモが起きて選挙が中断されるようなこともなく、市場参加者の想定内で進行しました。ブルーウェーブの可能性もほとんどなくなりました。

これによってVIX先物のロング・プットオプションのロング・株式(特にテック)のショート・国債のショートという最悪に備えたヘッジのポジションが解消されたことが最大の上昇要因であったといえます。

これが前回の記事で不確実性の解消による上昇、といったものの中身です。

まとめ

・FOMCは政策金利、フォワードガイダンス、資産購入額全て変更なしで、株式市場は特に反応しなかった。

・市場参加者、特に説明責任のある機関投資家が、大統領選という大きな不確実性を伴ったイベントに対して事前に最悪の事態を織り込んでいた。

・株価が上昇した1番の要因は、大統領選という大きな不確実性を伴ったイベントを市場参加者の想定の範囲内で通過したこと自体である。

・テールリスクに対するヘッジのポジションが解消されたことが、大統領選挙後の株式市場・債券市場の動きを引き起こした。

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東大バフェットの大学時代の親友。主に経済的側面からの短期・中期動向や投資スタイルを解説する。類まれなる頭脳と研究能力で東大バフェットを支える最強のブレーン。
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