東大グレアムです。
株式市場が記録的な回復を見せているにもかかわらず、ヘッジファンドの今年上半期のパフォーマンスは、資産加重ベースで7.9%の損失であったことが、Hedge Fund Researchによる調査で分かりました。
さらに、最もメジャーな戦略である株式ロング・ショート戦略を含む主要4戦略のどれもが儲かっていないという絶望的な内容でした。
Hedge Funds Lost a Record 7.9% in Pandemic-Plagued First Half
ヘッジファンドとは
ヘッジファンドとは、さまざまな取引手法を駆使して市場が上がっても下がっても利益を追求することを目的としたファンドです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味で、相場が下がったときの資産の目減りを避けるといったところから用いられています。
普通の投資信託は、運用方法に制限を設定しており、相場が一方向に動いたときのみ利益が出る仕組みのものがほとんどです。一方ヘッジファンドは、比較的自由な運用が可能で、先物取引や信用取引などを積極的に活用することで相場の上げ下げに関係なく利益を得ます。リスクヘッジしながらも積極的な運用を基本としています。
相場の上げ下げに関係なく利益を得るというコンセプトはとてもカッコいいですが、その実態は悲惨なものです。
株式ヘッジファンドの過去10年のリターン
The Hottest Hedge-Fund Strategy Faces an Existential Crisisより抜粋
過去10年の株式ヘッジファンドの年間リターンをS&P 500指数と比較すると、驚くべきことに、全ての年でS&P 500を下回っていることが分かります。
相場の上げ下げに関係なく利益を得るどころか、相場の上げ下げに関係なくS&P 500のリターンを下回っています。
秘密の10種はヘッジファンドだった?!
株式ヘッジファンドの3月と年初来のリターン
The Hottest Hedge-Fund Strategy Faces an Existential Crisisより抜粋
2020年3月はリーマンショック以来の大きな下落となったわけですが、相場が下がったときの資産の目減りを避けることもできておらず、大半の株式ヘッジファンドが損失を被りました。
これはもはや詐欺レベル!
ヘッジファンドからの資金流出
Hedge Fund Outflows Neared $100 Billion in 2019, Most Since 2016より抜粋
相場の上げ下げに関係なく利益を得る・相場が下がったときの資産の目減りを避けるという、ヘッジファンドのコンセプトが実際にはまやかしであり、しかも毎年高額の手数料を支払う必要があるため、投資家はヘッジファンドを見限っています。
2016年の相場下落でも投資家はヘッジファンドに失望し、1,100億ドルを引き上げましたが、2019年も1,000億ドル近い資金流出となりました。
2020年も悲惨なリターンであったため、今後ヘッジファンドからの資金流出はさらに加速すると考えられます。
実際2020年第1四半期には全体の1%に相当する330億ドルが流出し、世界のヘッジファンドの総資本は2016年以来初めて3兆ドルを下回りました。2009年第2四半期に42億ドルを償還して以来の四半期最大の流出となりました。
HEDGE FUND ASSETS FALL AS MARKET VOLATILITY SURGES ON PANDEMIC UNCERTAINTY
参考までに、何も考えずにインデックスをガチホしていた場合のリターンも見てみましょう。
主要株式指数 年初来リターン
S&P 500(青線)はまだ少しマイナスですが、ほどんど元の値に戻しています。NASDAQ 100(赤線)に至っては、ガチホしていただけで20%以上のリターンを得ることが可能でした。
S&P500 Map 過去半年のリターン
過去半年のS&P 500の個別株式を見ると、GAFAMの強さが際立っています。GAFAMはバランスシートが強く、コロナショックの影響を受けづらいため、非常に良好なパフォーマンスを示しました。
ちなみに本ブログでは、3月の時点でバランスシートの重要性に着目しており、以下のような銘柄とETFを推奨していました。
・時価総額が多く、たくさんお金を持っていて、短期債務が少なく、コロナによる売り上げへの影響が少ない企業(マイクロソフト等)
・ETFでいくと、今回はQQQ>VOO>VTI
予想した通りになりましたね。
まとめ
ヘッジファンドには、金融の最先端の理論を学んだ非常に知能の高い人間が在籍しており、更には一般の投資家がアクセスできないような莫大なデータをリアルタイムで活用する環境も整っています。
それでもインデックスのガチホにボロ負けしているわけです。
ここから私たちが学ぶべきことは何でしょうか?
・予測に基づいて株を頻繁に売り買いしても、結局はリターンを押し下げる結果に終わることが多い。
・その時に応じて最適な投資戦略はコロコロ変わり、ある一定の投資戦略が継続的に優位に立つことはない。
・ヘッジファンドの多くは4半期毎に運用成績が求められるが、どんな戦略を採っても限られた期間で成果を上げることは極めて難しい。
私たち一般の個人投資家は彼らのような高度な理論を駆使しているわけではありませんし、他の投資家を出し抜ける情報の優位性も持ち合わせていません。
しかし、個人投資家には唯一の武器があります。
それは時間です。
個人投資家はヘッジファンドのように4半期毎に運用成績が求められることはないため、長期的な視点から投資することができます。
長期で見れば右肩上がりであると考えられるETFや、将来的に成長が見込まれる有望な個別株を保有して”待つ”という戦略を採用することができるのです。
短期的に市場を出し抜こうとする試みは、投資のプロと真っ向勝負をすることに外ならないばかりか、唯一の強みを自ら捨てに行くようなものといえるでしょう。
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