東大グレアムです。
世界中の株式市場が非常に好調です。理由は金融緩和です(草)。
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アメリカ株式市場
主要指数
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青い線がS&P 500、赤い線がNASDAQ 100、オレンジの線がRUSSELL 2000です。
NASDAQ 100指数が10600超えたんですが・・・
ペース早すぎないですかね。
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MAP
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AMAZONの躍進がすごいですね!3,000超えました!!
正直ここまでAMAZONが上がるとは思っていませんでした。
2番手のカナダのShopifyといい、EC関連さすがに上がりすぎなんじゃ。
AMAZONはクラウドが主な収益源ですが・・・
中国株式市場
アメリカ市場の好調の裏で、中国株式市場も勢い付いています。
主要指数
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青:SHCOMP、赤:CSI 300、オレンジ:399006、薄い青:399106
SHCOMP:SHANGHAI COMPOSITE INDEX(上海総合指数)
上海証券取引所における株価指数。同証券取引所に上場するすべての株(A株・B株)で構成されます。
CSI 300
399006:CHINEXT PRICE INDEX(創業板/中国版ナスダック)
中国の深圳証券取引所に2009年に開設された新興企業向け市場。独立系の 革新的企業や成長中のベンチャー企業株で構成されます。
399106:SZSE COMPOSITE INDEX(深セン総合指数)
深セン証券取引所に上場しているA株およびB株全ての銘柄で構成されます。
どの指数も、3月の底入れ以降は上昇基調ですが、特に創業板の上昇がすごい勢いです。
中国の製造活動の拡大
China’s Caixin/Markit Manufacturing Purchasing Manager’s Index
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背景にあるのは、アメリカと同様に金余りと経済活動の再開です。
PMIとは、Purchasing Manager’s Indexの略で企業の景況感を示す景気指標です。
5月の中国の製造業PMIは50.7でした。この指標は50を上回ると経済が上向いていることを示します。
A private survey shows China’s manufacturing activity unexpectedly expanded in May
オルタナティブ投資
もちろん、株式投資のみでも十分に儲けることができますが、選択肢をコモディティ(商品)まで広げることにより、より幅広い選択肢をとることが可能となります。
オルタナティブ(代替)投資とは、株式や債券といった伝統的な資産クラスとの相関係数が低い資産クラスへの投資のことです。
投資対象にはコモディティ、不動産、美術品、ヘッジファンド(HE)、ベンチャー・キャピタル(VE)、プラーベート・エクイティ(PE)などがあります。
HE・VE・PEは一般の投資家にはアクセスしにくく、不動産・美術品は流動性が低い問題点があります。一方でコモディティは流動性が高く、商品先物市場で簡単に取引ができるという利点があります。
近年、金利の下げ止まり、株式と債券の相関係数の上昇、通貨価値の毀損といった要因により、債券(特に先進国国債)をポートフォリオに組み込む意義が低下していることから、株式と相関係数が低い他の資産クラスをポートフォリオに組み入れることで、ポートフォリオ全体のリスクを軽減させることの意義が高まりました。
Metals
今回は金と銀についてです。
Gold
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金先物の1年チャートです。
事前予想通りレンジをブレイクし、上昇を続けています。
金価格は、実質金利との関係性が深く、通貨価値と反比例します。
フィッシャー方程式:実質金利 = 名目金利 – 期待インフレ率
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Silver
1年チャート
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長期チャート
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銀先物価格は、金先物と同様に需給で決まります。
銀市場は、①金市場と比較すると米国先物市場 COMEX の売買高で5分の1程度と規模が非常に小さく投機資金の流出入で乱高下し易い、②金の産業用需要が需要全体の15%に過ぎないのに対して銀の産業用需要は60%程度を占めており産業界の需要動向によって価格も大きな影響を受ける、③金と比較して銀貨などを鋳潰して供給され得る潜在的供給量が非常に大きく価格変化にともなう供給弾力性が高く投資家の思惑の影響を受けやすい、などの性質を持っており、ロンドンの業者間では価格変動性の激しさから悪魔の金属 Devil’s Metalと呼ばれています。1980年と比較すると、ETFやSWFという新しい投資主体の登場によってマーケット・ストラクチャーは大きく変化していますが、基本的な産業需給は何も変わっておらず、供給超過傾向にあり、今後も上昇を続けるかどうかは不透明です。
銀価格の歴史より引用
銀の主要生産国には、メキシコ、ペルー、中国、ロシア、オーストラリア、チリなどの国があります。 銀の生産国であるにもかかわらず、中国は世界で最大の輸入国です。
長期チャートを見ると、1980年と2011年に大暴騰していることが分かります。
1980年の大暴騰はハント兄弟の投機的な買い占めによるものです。
一方で、2011年の大暴騰は以下の要因によります。
・Fedの量的緩和によるドルの下落と消費者物価の上昇(インフレ)
・工業用需要の増加(太陽光電池等)
・見せかけの供給不足による価格のつり上げ
このように、過去の銀価格は投機的な要因によって吊り上げられてきた歴史があることから、一般の投資家に保有を勧められるものではありません。
一方で、量的緩和とインフレ懸念、コロナのロックダウンからの経済再開による工業用需要の回復予測は、リーマンショック以後のFedの量的緩和環境である2011年と類似しているとも考えられ、再び投機的な要因で大暴騰するかもしれません。
Silver/Gold Ratio
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また、銀と金の価格レシオ(上図)を見ると、ここ数年は下落傾向、つまりは銀が割安な方向に動いてきていることが分かります。
コロナショックで銀が大暴落し、その後は金との比較でも上昇していることは、銀の産業用需要が金よりも多いことを反映しています。
中国の景気動向は実需に大きく左右される銀価格や銅価格に影響を与えます。株価は実態経済の先行指標であることから、今後中国経済が急激に回復する可能性も考えられ、その場合には銀や銅がさらに上昇する可能性もあります。
今回は一旦ここまでにします。
次回は残りの貴金属と農産物、エネルギーについて紹介していきたいと思います。
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