相場予測・市況・ファンダ解説

【雇用統計、速報解説】どうしてアメリカの労働市場は強いのか?

こんばんは。東大ぱふぇっとです。

先ほど12月の米雇用統計が発表されましたね。結果は以下の通りでした。

非農業雇用者数、平均時給(前月比)は市場予想を上回り、失業率は低下。結果だけ見れば、文句なしの数値ですよね!

しかし重要なのは雇用形態の中身です。現在発表されているのは、速報値なので確定値が出るまで詳しいことはわかりませんが、今回発表された雇用統計の計測対象期間は11月6日〜12日の雇用データです。

対象期間はビック3(GM、Ford、Chrysler)のストライキが終結し、大量の失業者出た後の期間です。皆がパートタイマ雇用でも再就職を求めていた頃です。私は今回のデータは決して労働市場がV字回復したものとは思えません。他の状況を見ても労働市場は衰退し始めています。

しかしこれだけの高インフレ高金利下の中、世界中の労働市場が苦しんでいるのに、米労働市場はよくここまで耐え抜いたなと思いませんか?

ビック3によるストライキ問題があったものの、米労働市場は現在まで比較的緩やかに鈍化してきました。それには理由があります。2022年後半から2023年初旬にかけて構造的な要因により雇用が一気に持ち直し、その期間のブーストが労働市場の減速にブレーキをかけてきたんです。

 

【労働市場が強かった理由は週間収入の上昇】

今から3日前、米労働省が10月のJOLT求人件数を発表しました。近年の米国雇用の状況を見ると、2022年中旬を頭に雇用者数は減少傾向にあります。ところが2022年後半から2023年初旬にかけて労働雇用市場は一度大きく反発しました。SVBの破綻を機会に再び雇用減少に流れていくのですが、現在まで緩やかな下落の流れとなったのは、この時の上昇が大きく影響してるかもしれません。

では何故、雇用は一度大きく反発したのでしょうか?

それは2022年後半から2023年初旬にかけて全労働者の週間収入が消費インフレ率を大きく上回っていたからです。

当時のことを少し詳しく説明しますね。

2022年末に米労働省は全労働者の週間収入中央値が前年比7.4%増加していたことを発表しました。これは第4四半期の消費者インフレ率(前年同期比7.1%)を上回わる数値です。

なぜその様な事が起きたのでしょうか?

理由は、賃金上昇が難しい労働者層が受け取る労働賃金が大きく上昇したからです。具体的に以下3つのケースで賃金が大きく上昇しました。

・フルタイムで雇用されている黒人アメリカ人の昇給中央値が前年比11.3%上昇

・16歳から24歳までの労働者の週給が10%以上の上昇

・賃金労働者下位10%の受け取る賃金が賃金所得者上位10%よりも大幅に上昇

インフレ第2波が突然起きた理由も想像つきますね。ではなぜ賃金上昇が難しい労働者層の労働賃金が大きく上昇したのでしょうか?これは2020年の労働市場の状況を見ると答えが出てきます。

 

【雇用者の立場が弱かったから労働市場は強くなった】

当時、コロナウイルスによるパンデミックにより雇用主は労働者を大量に解雇しました。しかし政府が民間にばら撒いた多額の救済金により、国民は働かずとも生活を優雅に送る事ができました。

消費者物価指数は高いのに雇用者数並びに平均時給は全然上がらないという不思議な現象が起きたことを覚えている人も多いと思います。パンデミックの経済活動再開に雇用主達は大変苦しみました。募集をかけても誰も働きに来ないのです。苦しんだ挙句、彼らはリスクを承知で低所得および低スキルの労働者の賃金を増額。なんとか労働力を確保しようと試みました。これが後に広範な賃金上昇を牽引してしまいます。

その結果、2023年初旬に米国は全労働者の週間収入中央値で消費者インフレ率を上回る数値を叩き出してしまいました。

しかし高金利下の米国経済で事件が起きます。シリコンバレーバンクの破綻です。これにより雇用主と労働者の立場が徐々に逆転していきます。

 

【これから労働・雇用市場はどうなるの?】

企業が従業員の確保に必死(従業員に最高額の昇給を提供)だった時代は、金利の上昇と高止まりにより崩れ去り、企業の雇用意欲は低下していきました。

賃金の伸び率鈍化や労働者の雇用と解雇の割合を見ても、その現実が見えますね。失業者も増え続けてます。失業手当の申請件数は、ここ2年で過去最多を記録。

賃金の伸びが鈍化すると、労働集約型のサービスを中心にインフレが抑制される傾向があります。これらは全て景気後退の直前に起こるファンダメンタル的シグナルのひとつですFRBが来年3月に1回目の利下げを行うと市場参加者が織り込み始めているのも納得できますね。

パンデミックの経済活動再開から2022年末までの労働市場に起きた異例とも言える賃金上昇は、現在まで労働市場が大きな問題なく穏やかに衰退できた賜物と言えるでしょう。

しかしながら前回も伝えた通り、現在米国の労働者の80%はその日暮らし生活をしています。インフレ率2%推移を強く謳うFRBは、今も現水準のインフレ経済に対して圧力をかけています。

現状を考えると、ここで雇用主達が平均時給を上げる事は考えにくく、労働者も現状維持を願うことが精一杯と感じます。FRBが先送りにしてきた多々の問題を今後どのように処理し、労働市場を再び活気付けるのか動向が楽しみですね。

少なくとも現段階では労働・雇用市場はまだ弱る可能性が高そうです。

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