質問
思考実験ですが、中央銀行が金融政策を裁量的に実施するのではなく、「k%ルール」に基づいて実施したらどうなると思いますか?
回答
僕の宿敵、ミルトン・フリードマンらが主張する「k%ルール」を持ち出してくるとは、太いヤツだな🤣。この問題は貨幣が外生的か内生的かという議論が深く関わって来るんだけど、それは以前詳細に回答しているから、それを参照して。
で、僕の結論を言えば、「経済理論にはいつでも通用する黄金のルールはない」というもの。K%ルールは中央銀行が下手な金融調節をやらず、市場の自己安定化機能に委ねた方が上手くいく、という考えが根底にある。これは経済が順調に発展している時には確かにその方が上手くいくケースが多い。
でもこれには失敗事例が2つ挙げられる。1つはリーマンショックを含む世界金融危機。当時「市場に任せておけば上手くいく」という理論が主流だったから、K%ルールどころか一般均衡理論でも上手く説明ができなくて、新古典派もマネタリストも経済学者はみんなアタフタした。結局、世界の金融当局者が話し合い、日本を除く先進諸国が積極的に介入することで、危機を脱した。
日本だけこの流れに加わらなかったので、日本の景気回復は白い日銀(白川日銀)から黒い日銀(黒田日銀)の「異次元の金融緩和」まで、米国なんかと比べると、危機脱出が4-5年遅れたという事実がある。
もう一つはその日銀のいわゆる「日銀理論」。これはK%ルールとイコールではないけれど、「中央銀行は金融調節について受動的であるべき」という理屈だと解釈すれば、本質的には同根。
この「日銀理論」を巡って有名な「翁-岩田論争」が行われたのは、昭和バブル崩壊直後の1992年のこと。この論争自体は現日銀総裁の植田さんの「植田裁定」で一応のケリが付くんだけれど、以降の日銀が「日銀理論」をベースに金融政策を行ったのは事実。そして生じたのが日本の「空白の30年」。その意味で日銀は明らかに戦犯。
2013年に黒田日銀が誕生すると、「翁-岩田論争」の一方の当事者であった岩田規久男さんが、リフレ派経済学者として日銀副総裁に就任、黒田日銀の「異次元の金融緩和」を理論的に支える。この時期、日銀理論はいったん日銀の主流から駆逐された。
「異次元の金融緩和」は予定通りのインフレターゲットを達成出来なかったという意味で、完全に目標を達成したとは言い難いけれど、日本の「空白の30年」を脱却させたのは事実。
だから本題に戻ると、K%ルールは、経済が順調にいっている時は上手く機能するけれど、金融危機やスタグフレーション状況下では、この教科書的な信用創造理論では、経済を救えないということもある、その時は中央銀行は能動的な金融調節をすべき、というのが持論。
かなり丸い説明をしたから、経済学徒は「厳密に言えばここは違う」なんて突っ込まないでね🤣。
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