東大ぱふぇっとです。
最近、逆イールドが話題ですね。
先月末に、ついに米国2年債券利回りと10年債券利回りが逆転しちゃったんですよ。
(短期金利が長期金利より高くなることを逆イールドって言います。)
逆イールドは不景気入りのシグナルとして見られてます。
普通、長期金利の方が短期金利よりも金利が高いんですが、短期金利の方が高くなるということは、投資家が短期的に不景気入りを懸念してると考えられるからです。
そして長短金利差で一番よくみられるのが2年債と10年債の利回り差。
なので、2年債-10年債の利回り差が逆転したとたんに、みんなが口をそろえて「逆イールド!!!」と叫び始めたわけです。
ところが3月25日、FRBがこんな声明を出しました。
出典:FRB
どういうこと🐰❓
今回は、そんなFRBの声明について解説していきますね。
見るべきは「短期フォワードスプレッド」
結論からいうとFRBは、不景気入りのシグナルとして見るべきは「2年債-10年債の利回り差」ではなく「短期フォワードスプレッド」だ!と言ってます。
「短期フォワードスプレッド」とは、“現在の3か月金利”と”1年半先の3か月金利”の利回り差のことを指してます。
ごちゃごちゃしてきますよね。
これは21カ月金利と18カ月金利から逆算できるんです。
つまり、以下の2つのパターンの運用結果は理論的には同じになるはず、という前提で”1年半先の3か月金利”を逆算するんです。
- 期間21カ月の国債を買って満期まで運用する
- 期間18カ月の国債を買い、18か月後に3か月国債を買って、合計で21カ月間運用する
現時点で21カ月金利と18カ月金利はわかるので、方程式を解けば18か月後の3か月金利を逆算できますね。
ちなみに、FRBが「短期フォワードスプレッド」を見るべき!と主張するのは今に始まったことじゃないです。
実は以下の論文が公表された2018年以降、FRBは「短期フォワードスプレッド」を重視するようになったんです。
https://www.federalreserve.gov/econres/feds/files/2018055pap.pdf
この論文では、2年債-10年債の利回り差の逆転は不景気入りシグナルとしてあまり使えないことを示す統計的証拠をあげています。
そして、2年債-10年債の利回り差よりも「短期フォワードスプレッド」を見るべきだというんです。
しかも「短期フォワードスプレッド」は景気後退の可能性だけでなく、その後の4四半期のGDP成長率や株式の収益率についてもかなりの予測力を持つことを示しています。
ちなみに「短期フォワードスプレッド」が予測力を持つ理由には明白な解釈があります。
例えば多くの投資家が1年半以内に不景気入りすると考えてるとしましょう。
すると不景気入りの直後にFRBは金融緩和するので利下げしますよね。
よって、1年半先の短期金利は今よりも下がって逆イールドが発生するというとってもシンプルな理屈なんです。
もちろん、2年債-10年債の利回り差もこうした投資家の思惑の影響を受けます。
ただ、この指標は長期債のリスクプレミアムとか、他の要因にも振り回されます。なので、不景気入りを表すシグナルとしては雑音が多くてクリアじゃないんです。
FRBの結論としては、今回の2年債-10年債の逆イールドのみならず他のどの期間の逆イールドも恐れる必要はないとのこと。
見るべきは、「短期フォワードスプレッド」だけで、それは逆イールドになっていないのだからあたふたするな!ということみたいです。
短期フォワードスプレッドと不景気の関係
次に「短期フォワードスプレッド」がほんとに不景気入りのシグナルになっているか、過去のデータを見ていきましょう。
ここでは「2年債-10年債の利回り差」と「短期フォワードスプレッド」の推移と景気後退期の関係を図であらわしています。
青色:「2年債-10年債の利回り差」
赤色:「短期フォワードスプレッド」
※灰色部分は景気後退期、水色部分はゼロ金利政策期間
灰色部分が景気後退期なので、「短期フォワードスプレッド」が景気後退前に見事に逆イールドになっていますね。
つまり、「短期フォワードスプレッド」は不景気入りのシグナルとしてワークしていることがわかります。
実は「2年債-10年債の利回り差」の非有効性を証明することにはなってないんだけどね。。。
今の状況
次に現在の足元の状況を分析していきます。
以下は直近の「2年債-10年債スプレッド」と「短期フォワードスプレッド」の推移です。
(ちなみに3月末に2年債-10年債は逆イールドになりました)
青色:「2年債-10年債の利回り差」
赤色:「短期フォワードスプレッド」
これを見ると「2年債-10年債の利回り差」と「短期フォワードスプレッド」は見事に逆の動きをしていますね。
「短期フォワードスプレッド」が上昇している理由は単純で、今後FRBが利上げすることを発表しているからです。
つまり足元の金利は低いけど、1年半後はもっと金利が上がっているはず、ということが反映されているわけです。
もっというと、近いうちに不景気入りして1年半後に再び金融緩和が行われているとは、市場参加者は考えていないということです。
もちろん、市場参加者は”金融引き締め”と”景気後退の可能性の上昇”を同時に予想している可能性もあります。
ただ専門家向けアンケート調査によると、今のところ多くの人は近い将来の不景気入りを予測していません。
それでは「2年債-10年債の利回り差」はなぜ下落し、その後逆イールド化したのでしょうか?
FRBは以下3つの要因あると考えています。
- 市場参加者は、FRBが1年半以内に利上げをストップすると考えているから
(よって直近2年の金利は高いが、10年という期間で考えればもう少し金利は落ち着いている) - 将来の中立金利は歴史的基準からみて低くなると予想されているから
(直近2年はFRBの利上げで金利は高くなるが、高インフレという異常な状況が過ぎた後の中立的な金利は低くなるだろうと考えられておりそれが10年金利に反映されている) - 今後2年間のインフレ率がその後8年間よりも高くなると予想されているから
これらの要因は2年債-10年債の利回り差をうまく説明していますが、いずれも景気後退入りを示唆するものではないんです。
こういった理由から、2年債-10年債の逆イールドは気にする必要ないということなんですね。
FRBの結論
今回の逆イールドに関して、FRBは以下のように結論付けています。
- 長短金利差の逆転を景気後退シグナルとして解釈するのは妥当ではない。
- 特に2年債-10年債スプレッドは雑音が多く適切ではない。
- 「短期フォワードスプレッド」が拡大している状況下、2年債-10年債の逆イールドを懸念する理由は見当たらない。
- 一方、2年債-10年債の逆イールドは2年以内の金融引き締め停止が予測されているわけだが、それは不景気入りが予測されているというより、足元の高インフレが近いうちに落ち着いた結果として金融引き締めが停止される、と考えるほうが妥当だろう。
経済の予測はできる
ここまで見てきましたが一番驚きなのは、あのFRBがこのような経済予測指標を金融政策の材料にしているということですね。
経済予測指標には一定の信頼を置けることがわかりますね。
ただ効率的市場仮説論者に言わせると「経済予測指標がほんとに正しければ、即座に株価に織り込まれて終わり」となりそうなんですが、過去の例を振り返れば、逆イールドが発生した後も株価は不景気入りを織り込まず堅調に推移する例が多いですよね。
つまり、精度の高い経済予測指標を細かく見ていけば、他の投資家を出し抜いて利益を出せちゃうということです。
そして精度の高い経済予測指標というのは何も逆イールドだけじゃなく他にもいくつかあります。
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まとめ
- FRBの主張としては、不景気入りシグナルとして見るべきは”現在の3か月金利”と”1年半先の3か月金利”の利回り差。
- 2年債-10年債の利回り差は、不景気入りのシグナルも含むが、他の多くの要因によって動くのでクリアではない。
- 現在、2年債-10年債の利回り差は逆転してるが、”現在の3か月金利”と”1年半先の3か月金利”の利回り差は逆転どころか拡大傾向にある。
- よって現時点で不景気入りを心配する必要はない。
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