短期的動向

【超重要】【米国市況】クアドルプル・ウィッチングとテスラのS&P 500採用で乱高下!来週からの動きに要注意か

東大グレアムです。

12月18日はクアドルプル・ウィッチングとテスラのS&P 500指数採用で乱高下しました。

これによってテスラの株価の方向性が変わる可能性があり、オプション市場の警戒感を示すボラティリティ・スキューも高まってきたため、来週からの動きを見極める必要があります。

4人の魔女とテスラ

株式先物指数、株式指数オプション、個別株オプションの3つの取引が同時に清算されるのが「トリプル・ウィッチング(3人の魔女)と呼ばれていますが、この「トリプル・ウィッチング」に個別株先物が追加され、それら全ての取引の清算が行われるのが「クアドルプル・ウィッチング」です。

今回はさらにApartment Investment & Management ($AIV)の代わりにTesla($TSLA)がS&P500指数に採用されるイベントが重なったため、非常に大きな出来高を伴い乱高下しました。

テスラが乱高下

TSLAの1日(分足)チャートです。

最後の10分間の値動きと出来高は特に異常でした。

テスラの出来高は史上最高の1,480億ドルを記録

TSLAの1日の出来高は史上最高の1,480億ドル(2億株相当)を記録し、そのうち6,900万株は695ドルの終値で取引されました

Tesla = Toyota + VW + GM + Daimler + ・・・

テスラは自動車メーカーとしてS&P 500に組み入れられ、時価総額6,000億ドルの企業としてインデックスで6番目に大きな地位を占めることになります。

市場はテスラを自動車メーカーとしてではなく、自動運転とクリーンエネルギーのプラットフォーム企業として評価しているようです。

テスラ採用が指数に与える影響は大きい

テスラを採用することで、特に時価総額加重平均指数は”割高”になるようです。

S&P 500採用がテスラのバブルを崩壊させる可能性がある

1株200ドルであった6月以来、テスラ株はコールオプションのガンマフィードバックループ(ガンマスクイーズ)によって上昇してきました

テスラ株がS&P 500に加わると、裁定取引と疑似裁定取引によって捕捉される大規模なボラティリティ複合体の一部になります。テスラは時価総額加重指数のトップ10構成銘柄としてインデックスに加わります。

その大きさにより、あらゆる種類の分散、相対的価値、およびマーケットメイキングのトレーダーは、新たに見いだされるテスラのインデックスに対する相関関係を利用して取引することが可能となります。これにより、アービトラージャーはSPXオプション/ボラティリティを買い、TSLAオプション/ボラティリティを売って「スプレッドを縮小させる」ことになります。

テスラの株価はコールオプションのリターンによって動かされるため、オプション価格(インプライド・ボラティリティ)とデルタ(株式エクスポージャー)に依存します。

つまり6月以降、インプライドボラティリティ(IV)が上昇した場合にのみテスラ株は上昇してきました(紫色の線はIV)。

テスラ株がインデックスに加わると、コールオプションがS&P 500という大きな壁に阻まれ、インプライドボラティリティが投機的に上昇できなくなることでコールオプションは価値を失います。新しいフローはトレーダーによって吸収されます。

コールオプションのガンマスクイーズが妨げられているため、テスラ株は以前の方法では上昇することができなくなります。

これはロビンフッドの醜悪な個人投資家たちの美しく皮肉な終焉であり、そうなるにふさわしい運命ーテスラはテスラ自身の「成功」の犠牲者となるのです。

On Monday, Tesla Will Join The S&P500: Here’s What Happens Next

※コールオプションのガンマフィードバックループ(ガンマスクイーズ):スペキュレーター(投機家)が株価が値上がりしたときに利益を得る権利であるコールオプションを購入すると、コールオプションを売っているヘッジャー(リスク=可能性を売っている側)が値上がりした時の損失を限定する(ヘッジ)ため、原資産である株式を購入する必要がある。

これが同時期かつ大規模に起こると、ヘッジのために株式を大量に購入することになり、それ自体が値上がりを引き起こしてさらに投機家がコールオプションを購入するインセンティブを高める。このループにより、崩壊するまで株価が上昇し続ける。

Connecting The Dots: How SoftBank Made Billions Using The Biggest “Gamma Squeeze” In History

主要株価指数

S&P 500(青線)、NASDAQ 100(オレンジ線)、Russell 2000(緑線)の1日チャートです。

12月18日はS&P 500が-0.35%、NASDAQ 100が-0.11%、Russell 2000が-0.41%と全指数が小幅下落しました。

チャートを見ると終盤にかけて落ちてゆき、直前の30分で一気に戻しています。

先物やオプションの影響で大きく振り回された1日でした。

S&P 500 Map

12月18日のS&P 500のヒートマップです。

Tesla組み入れの影響もあってか、時価総額が大きい企業を中心に下落しています。

来週からはここにテスラが大きく表示されることになるのですね。

長期金利

10年金利(青線)、20年金利(オレンジ線)、30年金利(緑線)の1日チャートです。

12月18日は10年金利が+0.53%、20年金利が+1.25%、30年金利が+1.04%とすべての年限で長期金利が上昇しました。

実質金利

12月18日の実質金利は10年を超える長期側が上昇した一方で、10年未満の短期側では5年限が下落・7年限が上昇しました。

インプライド・ボラティリティ

S&P 500のインプライド・ボラティリティ(IV)であるVIX(青線、右軸)とNASDAQ 100のIVであるVXN(オレンジ線、左軸)の1日チャートです。

開幕ではIVは大きく上昇しましたが、引け際になって急落しました。これはVIX先物のアンワインドの影響だと考えられます。

12月18日はクアドルプル・ウィッチングであったため、デリバティブの影響によって日中の指数が大きく変動しました。よって、1日の値動きに意味を見出すのは難しいと思います。

来週からの動きがどうなるかを見極める必要があるでしょう。

ボラティリティ・スキュー

ボラティリティ・スキュー(青線、右軸)とS&P 500(オレンジ線、左軸)の年初来チャートです。

ボラティリティ・スキューは147.02とかなり高い水準まで来ました。

これは、オプション市場の投資家が市場の下落リスクが大きいと考えていることを示しています。

今年を振り返ると、2月のコロナショック、9月のハイテクコールバブル崩壊前にボラティリティ・スキューは極大値を付けています。

サイバーセキュリティ関連の株式が暴騰

CRWDとZSの株価チャート

12月18日はCrowdstrike(CRWD)+9.99%、Zscaler(ZS)+4.32%を筆頭にサイバーセキュリティ関連の株式が大幅上昇しました。

決算でも投資家の予想を上回る好業績を示した2社ですが、↓のニュースが株価上昇を加速させました。

Cybersecurity Stocks Rally as Market Mulls SolarWinds Hack’s Fallout

反省

CrowdstrikeとZscalerを身にまとい、ポートフォリオは順調に含み益を伸ばしていました。

でも割高感を感じて売ってしまった彼女は一体、誰でしょう。

そう、私です。

CRWDとZSを暴騰する直前に売ってしまっていたんですよね。

決算結果以外では売らない、決算結果が良かった場合はホールドするとルールを決めていたにもかかわらずバリュエーションを気にして降りてしまったのは大きな反省でした。

バブル相場では需給とモメンタムが全てか

最近の個別銘柄の値動きを見ていると、バブル相場ではバリュエーションよりも需給とモメンタムが全てという気がします。

割高銘柄といえばCRWDやZSよりもSNOWを代表とする今年のIPO銘柄のほうが圧倒的に割高です。

SNOWは日本ではSaaSとかハイテク小型とかと一括りにされてバリュエーションを比較されていますが、販管費が高すぎてFCFマージンはマイナスですし、消費モデルであり追加の売り上げにかかるコストが少ないSaaSとはバリュエーションを比較できないとの意見があります。

Q3 Earnings: Zoom Video, Okta, Snowflake, Crowdstrike And Elastic

ということはPSRベースで比較した以上に割高であるわけで、こんな銘柄がIPO当初よりさらに上がっているわけですから、誰もバリュエーションなんて気にしていないということなのでしょう。

まとめ

・12月18日はクアドルプル・ウィッチングとテスラのS&P 500指数採用で乱高下した。

・TSLAの1日の出来高は史上最高の1,480億ドル(2億株相当)を記録し、そのうち6,900万株は695ドルの終値で取引された。

・テスラのS&P 500採用によりコールオプションのガンマフィードバックループ(ガンマスクイーズ)が作用しなくなるため、バブルが崩壊する可能性がある。

・12月18日の日中の値動きに意味を見出すのは難しく、来週からの動きがどうなるかを見極める必要がある。

・ボラティリティ・スキューは147.02とかなり高い水準まで来ており、オプション市場の投資家が市場の下落リスクが大きいと考えていることを示している。

・バブル相場ではバリュエーションよりも需給とモメンタムが全てなのかもしれない。

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東大バフェットの大学時代の親友。主に経済的側面からの短期・中期動向や投資スタイルを解説する。類まれなる頭脳と研究能力で東大バフェットを支える最強のブレーン。
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