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投資法・投資哲学

MMTについてどの様に評価されていますか?

質問

最近になってMMTに興味を持ち、中野剛志先生の書籍がたまたま図書館にあったので何冊か読んでみました。
主張の内容自体はなるほど、と思う部分もあったのですが、何かにつけて「こんなこともわからない財務省はバカだ!」というような論調に終始しておりなんだかなぁと感じています。
上記中野先生の書籍でも顕著でしたが、一部では今の日本の経済状況はMMTを取り入れれば一気に好転すると言ったように万能薬扱いする声もありますが、りおぽんさんはMMTについてどの様に評価されていますか?

私自身はまだMMTそのものへの理解が浅いためか、具体的な反論ポイントはわからないのですが、直感的に「そんなうまくいくわけはないだろう」とは感じています。

回答

MMTについて議論すると荒れるのであんまりやりたくないんですが、それほど画期的な学説だったらどこかの国がMMTに基づく政策への導入実験をすでに始めていると思うんですよね。

MMTの主張は「主権通貨を発行する国家は、前提となる税収(事前の収入)がなくても、主権通貨を発行し続ければ、政府による支出は自動的、かつほぼ無限にファイナンスされる」「主権通貨による財政支出拡大は完全雇用を達成するまで、ハイパーインフレなどの弊害を伴うことなく拡大できる」「貨幣創出のため、赤字国債を無制限に発行してもデフォルトに陥ることはない」の3点にまとめられると思うんですが、いずれも噴飯物だと思います。主流派である新古典派経済学者はもちろん、MMTに少し近しいはずのケインジアンからもまともな経済学説とは思われていないし、世界各国の主権通貨発行国家の経済政策担当者からも相手にされていないと思います。MMT支持者は世界中の経済学者やマクロ政策担当者はバカだと言いたいんでしょうか。。。

日本では主に、プライマリーバランスを重視する財務省を攻撃する人々によって熱狂的に支持されているMMTですが、それゆえその主張は多分に政治的であり、マクロ経済政策への導入に必要な精緻な論理展開がされていません。ろくすっぽ相手にされていないのは当たり前だと思います。

MMTの最大の欠点は、その政策を遂行した時に生じる「リスク」についてほとんど議論されていないことです。自分たちの主張に都合の良いメリットだけを、継ぎ接ぎしている。中野剛志さんのなんという書籍を読まれたのかわかりませんが、そこでMMTを導入した時のリスクをきちんと検討していたでしょうか。

主流派経済学者がMMTの欠陥を指摘する時にまず論じる「ハイパーインフレ発生のリスク」はもちろん、MMT導入時に中央銀行がどうなるのか、金融市場がどうなるのか、為替市場がどうなるのか、そのリスクについてまともに議論しているMMTの論文を、残念ながら僕は読んだことがありません。彼らは「大丈夫、問題はない」と言い、批判的に論ずれば「お前は何もわかっちゃいない」と言うだけ。これでは議論の余地がありません。

MMTの低金利政策下での通貨の大量発行は、金融バブルを引き起こし、金融システムを不安定化させるリスクがあります。これは最終的に金融危機につながりうるものだと、僕は考えます。MMTはこのきわめて大きな不都合が、政策への導入メリットとバランスするものかどうかきちんと議論するべきです。僕の答えは「引き合わない」です。

事前の収入の裏付けがないのに通貨を大量に発行し続ければ、たとえ主権通貨発行国家であっても、その通貨への信任は低下します。これは幼児にだってわかりそうな理屈です。主権通貨発行国家と言うことをアプリオリに特権視するMMTですが、現実の国際的な通貨の仕組みは、複数国家による通貨システムといった方が正確でしょう。その中で円への信任が一方的に下落すれば、為替相場での円の価値は暴落するはずです。為替市場は極めて投機的ですから、円の下落は制御不能になるかもしれません。

このことは国際的な円資産の保持者に円資産を保持するリスクを再認識させます。円の価値の暴落は、そうなるともう止まりません。これは輸出入の仕組みを決定的に破壊させるかもしれません。そうなると待っているのは、貨幣的な要因を原因とするハイパーインフレです。これは「そんなことは起こらない。大丈夫」なんていう幼稚な論理展開の経済学説に委ねられるものではありません。国民の生活、ひいては命に関わる問題だからです。

加えて、MMTによる通貨発行の急拡大は、輸入の急増による貿易収支の赤字を急拡大させるリスクを伴います。それを補う手段は、もうこうなると、通貨を発行し続けるしかありません。悪循環に陥ります。

MMTは「貨幣」というものを特別視するあまり、「信用」というものを軽視しています。政府が無限に貨幣を発行し続けても、主権通貨発行国家なら、信用というものは、後からついてくる。そんなふうに考えている国家の貨幣を誰が持ちたいと考えるでしょう。少なくとも僕は嫌です。さっさと円を売って、ドルに替えるという行動に出ます。まともな人ならそうすると思います。

これを避けるためには、資本移動に対する規制や、為替に対する投機的行為が引き合わないと断念させるまでの規制や課税、なんらかの形で貨幣の信用を担保するための特殊な手段、金融システムの安全性や健全性を確保するための特殊なプルーデンス規制などが必要になりますが、MMT論者はそこまで踏み込んだ議論をしているでしょうか? これらは副作用が大きすぎて、とてもではないが、検討できないでしょう。MMTは「行き過ぎた表券主義」だと僕は思いますが、今どきこんな国家全体主義的な論説が信じられている理由が僕にはわかりません。

国家のマクロ経済政策主体(日本で言えば財務省)と金融システムの安全性・健全性を担保する当事者(日本で言えば日本銀行)があらかじめインテグレート(統合)された存在である、というのがMMTが想定する国家体制ですが、現実にはそうではありません。財務省による無制限な国債発行という支出の拡大は、自動的に貨幣発行を拡大させるものではありません。MMT導入にあたっては、日銀を財務省に従属させ、統合する必要がありますが、これが金融システムに与える負のインパクトが大き過ぎます。財政ファイナンスがなぜ禁じられているのか、今一度、考察する必要があるでしょう。

MMT論者は無制限な国債の発行=財政ファイナンスは国債のデフォルトを引き起こすことはないと主張しています。百歩譲ってその主張を認めるとして、完全雇用・完全設備稼働状態に達した時、どういう政策に転換するのでしょうか。そのまま突き進めば実質利子率が上昇し、結果として民間の資金調達が圧迫されるクラウディングアウトが発生するというのが、従来的な経済学説から導き出される帰結です。これは当然ながらインフレをさらに激化させるはずです。それには財政支出を削減していくしかないと僕は思います。MMTが抱える本質的な矛盾ですが、MMT論者でこの点をまともに論じている人はごくわずかです。それではあまりに無責任というものです。

MMTはまた、その論理的な帰結として資産バブルを発生させるリスクが極めて高いです。資産インフレになったらその時はその時、財政支出を削減し、緊縮財政に転換すればことは解決するとMMT派の一部論者は主張しているようですが、この転換が容易ではないことを歴史は教えています。1990年代に日本で発生した資産バブルがどんな結果をもたらしたのか?米国のネットバブルの破裂や不動産バブルの崩壊によるリーマンショック。。。MMT論者は歴史に学ぶことはないのでしょうか?

MMTにとって日本のバブル崩壊後の経済政策は、実はもっとも政策的実験に近いものではないかと思います。平成不況への対策として、税収をはるかに超える財政出動を行い、赤字国債を大量発行して日銀にこれを引き受けさせる。市中銀行を経由しているとはいえ、これは財政ファイナンスに極めて近いものです。日本のMMT論者は財務省を強く批判しますが、世界の政策担当者や経済学者たちから見れば、日本、そして財務省こそが最大のMMT支持者と見られています。これはとても皮肉なことです。

この日本における政策的実験は日本国民なら誰でも知っている通り、功を奏していません。2.0%のインフレターゲットを設定して異次元の金融緩和を実施、大量の赤字国債を発行し続けていますが、景気は一向に回復する兆しを見せていません。MMT論者はそこで、財務省のやり方はまだまだぬるい、もっと赤字国債を発行して貨幣をじゃぶじゃぶに創造し続けろ、というわけですが、なんでそんな論理的帰結になるのか、僕には不可解です。

MMTの議論、特に日本における議論は、財務省を叩くためだけの「ためにする」議論であり、キチンとした論理考証はなされていないというのが、僕の結論です。主張の各パーツを支える実証的な研究も欠如しています。MMT論者はただ見境いなしに吠えているだけ。それに、財務省を叩きたい、経済学的な素養もほとんどない人々がムードだけで付和雷同しているというのが現実じゃないでしょうか。こんなことを呟くと、またいろいろ噛みつかれそうですが。。。

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