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為替介入ってどんな仕組み?介入後のドル円はどうなる?

【為替介入ってどんな仕組み?介入後のドル円はどうなる?】

ドル円が急落していますね!「為替介入を実施した」と一部報道では出ています。

そこで前回の為替介入を復習しつつ、為替介入の仕組みについて解説していきます!

4月29日から5月2日にかけて、財務省は1年半ぶりに円買い介入(為替介入)を2回実施しましたね。

初回(4月29日)の円買い介入は約5兆円。2回目(5月2日)は約3兆円。合計8兆円程の円買いが行われています。

これにより160円の最高値を記録したドル円は一時152円まで下落しましたが、現在は再び円安に向かっています。

本日は為替介入についてもう少し詳しく説いてみましょう。

為替介入の仕組みや、その実行権を持つ財務省の動きを見ることで、為替ヘッジを行うことの重要性が見えてきます。

「自分は米国株や米国株投信を保有している」という外国資産を保有している方にとっては、特に有益な内容になっているので最後までご覧くださいね。

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【為替介入(円買い介入)の流れ】

一般的に為替介入は、介入の事実を明らかにしない「覆面介入」が採用されます。

これは投資家・投機家に対して為替市場の動向に疑心暗鬼を持たせるためです。

また旧大蔵省(現 財務省)時代に積極的な市場介入実行を指揮した榊原英資前財務官は、「為替介入を行う直前には必ず相手方(米国)に電話連絡をし、向こうが強烈に反対したら実行できない」と話しています。

為替介入は実行前に両国でシナリオが出来上がっているようでした。

今回の為替介入は前回同様、円買い介入でした。

その仕組みは至ってシンプルです。

① まず財務省が管理する外国為替資金特別会計(以下:外為特会)から外貨資産の一部を売却し、為替介入の原始であるドルを確保します。

② 確保したドルを売り、円を購入します。これが為替介入です。

③ 購入された円は、財務省が発行した政府短期債(以下:FB)の償還に使われます。

これが為替介入の一連の流れです。円売り介入の場合は、これと逆の動きになります。

ちなみにFBとは、政府が円を確保するための短期債権です。政府は通貨発行権を持っていないので、円が必要な際は、FBを発行して日銀から円を確保します。

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【円安のリスクヘッジは政府も行なっている】

脅威的な円安の中、「為替の動きを止めろ。日本が終わる。」と植田総裁を罵倒する残念な方がいらっしゃいますね。

確かに円安は、本国のことを思うと大きな問題ではありますが、今の円安は、米国経済と日本経済の状況の対比で起こっています。

両国を取り巻く経済状況を見るに、円安が今後大きく覆る可能性は、今のところは難しいでしょう。

であるならば、私達ができることは、為替ヘッジを行い、資産を防衛する以外ありません。

政府は円安対策をしっかり行えています。外為特会の管理する外為特会を見てみましょう。

外為特会(外国為替資金特別会計)とは、外国為替相場の安定(為替相場の急激な変動の際の為替介入など)のために設けられている特別会計です。

令和4年度の特別会計を見ると、外貨建資産の約80%を外貨証券が占めてます。

更に外貨証券の内訳を見ると、短期から長期の国債に集中しています。

つまり財務省は、円安の恩恵により円建てにした場合、資産を増大させることに成功しているのですね!

ドル円の上昇は借金を多く背負っている政府にとって、とても都合がいいですからね🐰

その結果が多額の余剰金を生み、一部を一般会計に繰入することで日本の国家予算を影で支えています。

為替介入により、財務省は外貨資産の一部を利益確保し利益を得たわけです。

日本政府と同じく、私達も自己資産に為替ヘッジをかけることが大切ですね。

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【ドル円は今後も上昇傾向にある】

改めて前回実行された為替介入を振り返ってみましょう。

初回(4月29日)の円買い介入は約5兆円。2回目(5月2日)は約3兆円。

合計8兆円程の円買いが行われています。さらに前に実行された為替介入は介入回数3回で総額9.2兆円規模でした。

これらの数値を見ると、ゴールデンウィークの介入は大きな一手だったことが分かりますね。

しかしながら、市場はゴールデンウィークの為替介入の効果について懐疑的な見解を示しています。

詳しく振り返ってみましょう。

1回目の介入は160円台から154円台まで急反発しましたが、1日余りで157円後半まで半値以上戻しています。

2回目の介入も157円台から152円台まで急反発しましたが、こちらも1日余りで154円台を再度超える動きを見せています。

何よりも驚きなのが、8兆円も介入で投じているのにドル円のトレンドに変化がない事です。

介入実行のタイミングが悪かったのでしょうか?いえいえ。それは無いです。

✅日本市場がGW突入で薄商いになる。

✅ヨーロッパとメキシコの市場が休場で、FRBがハト派的(金融緩和的)なスタンスを見せる。

✅米労働市場も弱い数値を発表する。

市場介入を実行するには完璧なタイミングです。それにも関わらずトレンドに変化がありませんでした。

現在の日米金利差が開いた状況では、円安の流れを止めることは難しいということの証明でしょう。

今の基調的な円安が治るためには、日米金利差が縮小するイベントが必要になってきます。

例を挙げるとするなら、

✔︎日銀が金融緩和継続を緩めて利上げに舵を切る(日本側の金利上昇)

✔︎労働市場が悪化し、失業率が急上昇する事で経済危機が起き、米金利が低下するイベント(米金利の低下)

などでしょうか。ちなみにFRBが拙速な利下げをするのは、むしろインフレ再燃の確度をたかめ、日米金利差がむしろ拡大してしまうリスクも孕んでいます。

私達は今後も起こりうる脅威的なドル円上昇のリスクヘッジを考えなければなりません。

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【為替ヘッジは現在の金融資産だけで大丈夫?】

今後は短期的な上下動はありながらも、ドル円が上昇していくだろうという見立てについて解説してきました。

ここまで見て、「米国株を資産の多くの比率で保有しているし既に円を保有するリスクは回避している」と安心している方もいらっしゃるでしょう。

確かにあなたが退職間近の年齢であったり、既に労働収入を見込んでいないFIREをしている方であれば、その認識で間違いないでしょう。

しかし、まだ若くて今後も労働収入を日本円で見込んでいる方であれば注意が必要です。

なぜなら、今後見込まれる将来の円建ての給与という資産に対して大きな為替リスクを有しているからです。

簡単にいうと、あなたは毎年利払いのある日本国債を強制的にガチホさせられているのと同じです。

今35歳で金融資産が3000万円で全額米国株インデックスに投資をしているとして、今後労働で稼ぐ収入が3億円の方のケースを考えてみましょう。

※本当は将来の労働資本は割引現在価値に引き直す必要がありますが単純のためにこの点は今回省略します。

このような例では、すでにドルに変換できているのは全体の10%未満ということになります。

円安から資産を防衛できているように見えて、実はほんの一部しか通貨ヘッジを行っていないことになってしまうのです。

正直言って、円安により「見た目上」の資産が増えて、若い米国株投資家が喜んでいる事態に危機感を抱いています。

円安でも胸を撫で下ろして良いのは、今後労働収入を見込んでおらず現在米国や全世界の資産に投資を行っている方のみですからね。

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【将来を含めてヘッジをしていく最も有効な選択肢】

では将来を含めて円資産をヘッジしていく方法として何が最適解なのかという点についてお伝えしていきます。

結論からいうとFXが最も適しています。

FXというとハイリスクのトレードというイメージを持たれている方もいるかと思います。

ただ、今回は将来資本のヘッジ手段という用途をメインにお伝えしていきます。

以下の内容は私と同じく「みんなのFX」で低レバレッジにてドル円ロングをする場合を想定した解説となっています。

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【保有しているだけで金利が得られる】

あなたがドルを保有していたとします。

ただ、保有しているだけでは金利はもらえません。

外貨預金として預けたり、MMFに投資したり、米国債に投資することで金利を得られます。

同様にFXも保有しているだけで日米金利差に応じた金利収入(スワップポイント)を基本的に毎営業日獲得することができます。

外貨預金などは米国側の金利が上昇しても、実際に外貨預金の金利が上昇するのには時間がかかります。

FXやMMFなどは即座に実勢の金利が適用されるのも大きなメリットです。

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【資金拘束が外貨預金に対して大幅に少ない】

金利をもらえるだけなら、他の選択肢と大差はありません。
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しかし、FXは資金拘束が少ないという点が最大の魅力として挙げられます。

さきほど為替ヘッジをすべき対象として『将来の』労働収入の合計を挙げました。

しかし、外貨預金やMMFでは、現在手元に将来の労働収入がないのでヘッジを行うことができません。

しかし、FXであればレバレッジを効かせることができます。

例えば1億円分のドルを購入するのに1億円分の円を用意する必要はありません。

例えば将来の見込まれる労働資産を3億円として、そのうち1億円分をヘッジしたいとなった場合、最低でも400万円程度あれば1億円分のドルを保有することができます。

さすがに25倍のリスクをとると短期的な値動きで溶けてしまうので、基本的にはレバレッジは10倍以内に抑えておくとしましょう。

その場合でも1000万円程度あれば将来資産をヘッジすることが可能になります。

どれだけ将来の収入についてヘッジを行うかという点については個々人の考えやリスク許容度にもよりますが、少なくとも他の選択肢よりは少ない資金でヘッジを行うことが可能になります。

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【私が使っているのはみんなのFX】

ここまで、FXで将来の資産を為替ヘッジする意義についてお伝えしてきました。

しかし、中にはこのように思っている方も多いでしょう。

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つまり相場予測noteを読んでいくことで、私と同じタイミングでドルを保有することが可能ということになります。

既に私もドル円は保有はしていますが、将来の分については今後順次ヘッジのためにドル円を購入していく予定でいます。

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