中国が報復関税発動で125％だそうです。

そうですね。中国と習近平は実態はどうあれ、大人の振る舞いをしてみせることで、トランプの米国以外を味方につけることができます。またツイッターでしたり顔でポストしている人に欠けている視点は、中国にとっては現在の状況が予想の範囲内であることです。

現在の米国の対中貿易政策の理論的支柱はピーター・ナヴァロとスティーブン・ミランであることは何度かポストしてきましたが、このうちピーター・ナヴァロは第一次トランプ政権に続く登場なんです。彼は「中国による死」など、陰謀論的な思考に満ちた嫌中論の著作を何冊か上梓しています。中国もバカではないですから、ナヴァロがまた貿易上級顧問に就けば、なんらかの対中政策を取って来ることは容易に想像が付き、その対応策をシミュレーションしているはずです。

相互関税策を打ち出して以降、米中どちらの金融市場もダメージを受けていますが、より多くのダメージを受けているのは、米国であるように見えます。この後は消耗戦のチキンゲームになる可能性もありますが、その場合、資本主義国家であることが、米国にとって大きなハンデになるかもしれません。痛みに耐えられないですから。けっこういい勝負なんじゃないですか？