質問
2023年08月31日 回答
渡邉さんは保守なのでしょうか?リベラルではないと思いますが、個人的には自民党に記者として利権を持っていて、またその中でも特定の派閥の中の人の関係を重視し、記者として、フィクサー風の人物としての己の欲を満たしただけの人なのではないかと思います。橋本内閣と小泉内閣は政策は似ていますが、読売は反橋本、親小泉だったことが渡邉さんの考えを良く表していると思います。
回答
人にはそれぞれの見方がありますが、僕は「保守派言論人」「論客」だと思いますよ。私利私欲で権力にしがみついているだけの人がこれだけの長期に渡って一つの巨大メディアグループを統括できるとはとても思えません。メディア人というのは、最後の最後では自分の思ったことをしますからね。その彼らが慕い続けるんですから、必ず一廉の人物であると思います。まあ雲の上の人なんで、「渡邉恒雄回顧録」や「独占告白 渡邉恒雄 戦後政治はこうして作られた」などを読んでの感想ですが。
渡邉さんで面白いのは、保守派であっても、相当進歩的な保守派だってことです。右翼ではぜんぜんないんです。むしろ単純な右翼は嫌いなんじゃないかな。讀賣新聞は一貫して閣僚の靖國神社公式参拝に反対の立場ですし、嫌韓反中ですらない。改憲論者ではあるものの、徹底的に非戦主義です。渡邉さんは読書家の教養人で、共産党への入党経験もあって、渡邉さんの共産主義や共産党に対する意識の遍歴は教養人の戦後史としても興味深いです。
渡邉さんを特徴づけるのはたぶん、前衛主義者だってことです。共産主義革命には、大衆が自発的に革命を起こすのが歴史的な必然である、という思想と、一部の意識の高い革命家が前衛党を組織してプロレタリアートや大衆を革命に導いて行かなければならない、という思想があるんですが、渡邉さんは多分後者だったんでしょう。共産党とは袂を分かった渡邉さんですが、それが意識の中に残っている。自分を意識の高い人間であると自認しているから、渡邉さんは96歳になった今も讀賣グループを導き、それを通じて政治家や大衆を導いていくことが自分の使命だと思っているんだと思います。
讀賣新聞と朝日新聞は思想的に対極にあると捉えられがちですが、それが先鋭化したのは、実は1990年代に入ってからのことです。決定的になったのは、1994年11月に讀賣新聞がなんと8ページ渡る「憲法改正試案」を公表したことでしょう。もちろんこれは渡邉さんが発議したものであるはずです。半年後に朝日新聞が4ページの「国際協力と憲法」という護憲主義の提言をもって反論しました。以後、改憲の讀賣、護憲の朝日という対立が発生するわけです。
ただここで忘れてはいけないのは、讀賣の試案が一部の保守党政治家の主張に乗っかったものではないってことです。実際はむしろ逆。戦後長きに渡ってタブー視されてきた改憲論議に一石を投じたのが讀賣試案なんです。これに促される形で自民党に憲法改正推進本部ができたのは、それから1年後の1995年12月です。渡邉さんが現在に至る憲法改正論議の火付け役と言ってもいいんです。権力亡者はタブーに挑んだりしませんから、これだけをもってしてもただの人物ではないのがわかります。自民党の保守派政治家がお伺いを立てにいくわけです。
他にも渡邉さんが仕組んだと見られるものに、中曽根内閣が行なった国鉄民営化があります。中曽根さんは「国労(国鉄の労働者組織)は総評の中心だからいずれ崩壊させなきゃならん」と発言して問題になるんですが、この発想は中曽根さんではなく渡邉さんぽい気がします。渡邉さんと中曽根さんが長年勉強会をしていたのは有名な話です。この国鉄民営化で総評は一気に弱体化し、それが引いては社会党の弱体化に繋がるわけです。
質問者さんは讀賣新聞が親小泉だったと書かれていますが、それは正確ではないでしょう。靖國神社へ総理大臣として公式参拝した小泉純一郎氏を讀賣新聞は痛烈に批判しました。もちろんこれは渡邉さんによるものです。「根っからの親米派」と言ってはばからなかった小泉さんの外交方針についても、讀賣新聞はバランスを欠くと批判的だったはずです。渡邉さんには自分の思想があって、それに反することは、例え総理であっても容赦しなかったわけです。
一記者ということでいうと、典型的な政治部記者だと思います。権力志向は強くて、政治闘争が好き。とくダネをモノにすることより、権力の中心に近いところにいて、自分が影響力を持つことに生きがいを感じるタイプです。僕は政治部記者のそんなあり方が馴染めず経済記者になったのですが、政治部記者もあそこまで行けば凄いと思うしかありません。
相場予測noteを無料お試しできるキャンペーン!
- 相場当てまくりの相場予測noteを無料で読める!
- 秘密の爆益銘柄を無料でチェックできる!
- 紙書籍が郵送されてくる!
- 総額1万円相当を無料でプレゼント!
超豪華な特別キャンペーンをIG証券様が実現してくれました!
- 私の相場予測を無料で読める!
- 総額1万円相当のプレゼントを無料でゲットできる!
IG証券でしか取り扱っていない投資対象が山ほど存在するため、私のように幅広い投資対象へ投資するなら必須の口座ですね!私自身もIG証券を利用しています!
秘密の爆益銘柄も公開中!
ブログの記事は全て無料で読めますが、相場予測noteに関しては有料記事となっています。
予言書とか言われちゃうレベル!?
驚異の的中率!爆益銘柄の公開!
別格すぎる相場予測を公開中!