娘さんの思春期や反抗期のときはどのように接してこられましたか？

思春期には娘からめちゃ距離を置かれていました。口を聞かない、僕の言うことに反抗する、蛆虫を見るような目で見てくる。具体的なエピソードには事欠きません。中学2年から大学ぐらいまではそんな感じでした。

僕の対応は基本的に「放置」です。思春期に異性の親から離れていくのは、成長の大切なプロセスだからです。家になかなかなつかない猫がいる。そう思うことにしました。

この猫、ふだんは反抗的なんですが、困ったり、悩んだりした時だけ、甘えてくるんですよね。ちょっと照れくさそうに「パパ、ちょっと聞きたいんだけど。。。」と言ってくるのが合図。大学進学や就職で悩んだ時なんかがそうでした。そんな時は「都合のいい時だけ」と思いつつ、できるだけの面倒は見ることにしました。まあ、こっちが可愛いと思っていれば、後はどうでもいいんです。

大学後半にはだいぶマシになりましたが、明らかに距離が詰まったのは、娘が就職してからです。社会で働いて思うところがあったんでしょう。仕事などいろんな悩みを相談してくるようになりました。2人で飲みにいく機会も増えましたね。「パパ、ショックを受けると思うんだけど」と言いながら、恋人を紹介してきた時には大爆笑しましたよ。こっちが何年生きてきたと思っているんだいと思いましたね。

思春期に距離を置かれて悲しくなかったと言えばウソになります。でもこれはホント仕方ないことだと思います。あ、そうそう。思春期には娘は妻べったりでしたが、2人で話して解決つかないことがあると、妻が「これはパパに相談した方がいいわよ」とアドバイスしたみたいです。だから、その意味では、妻からどう見られていたのかも、試されていた気がします。