質問
向ヶ丘遊園駅前の再開発が進んでおり新築マンションの購入を検討しておりますがご意見いただけませんでしょうか。
りおぽんさんは、小田急沿線の事情に詳しいとお見受けしましたので参考にしたくご質問させていただきました。
回答
現地は見に行かれたんでしょうか。以下、僕のまったく個人的な印象によるコメントです。
まず向ヶ丘遊園は鉄道の便は良いですです。快速急行は停車しませんが、急行はすべて停まるので、新宿駅まで20分ほどだと思います。特に大きいのは、向ヶ丘遊園駅を始発する列車があることで、朝あるのかどうかわかりませんが、日中は千代田線乗り入れの準急の始発列車もあってガラガラの列車に座って乗れます。また小田急線は向ヶ丘遊園駅までが複々線なので、各駅停車も専用線を走るので、案外各駅停車も快適です。
駅の様相は北側と南側でまったく異なります。駅の北側には川崎市多摩区役所の庁舎なんかもあるんですが、ほっそーい道を小田急バスが走っています。沿道には小さな商店や飲食店が立ち並ぶ、いかにも古い街並みです。再開発のため多摩区役所の一角だけ、道路の拡幅工事が進んでいます。大きな商業施設は今のところなかったと記憶しています。
街並みは世田谷通りの成れの果てである津久井道までで途切れて、それを超えると一戸建ての多い住宅街です。マンションは現時点ではあまり多くはないと思います。区役所や多摩警察署に行くには便利ですが、買い物などをするには駅の北側は不便です。銀行もあるのは横浜銀行などの地銀だけ、駅前も鄙びて雑然としています。
ようやくこの北口の再開発も進んでいるんですが、今のところ駅前にできたのは「銀座フロスト」という7階建ての複合ビルです。名前はかっこいいですが、商業施設として入っているのは居酒屋やドラッグストア、ゲームバーなんかです。まあ以前の北口は駅前に汚いキャバクラみたいなのがデーンとあった街なので、だいぶマシにはなったと思いますが。北口の津久井道までの一帯を再開発する計画もあるようですが、雑居ビルがすでに立ち並んでいるので権利調整は難航するんじゃないでしょうか。
なお、北口のバス降車場アンド停車場の奥に三井不動産がタワーマンションを建設中です。そこにも商業施設が入るようですが、あまりステイタス性がない居酒屋やなんかが立ち並んでいた一角を無理矢理再開発しているので、どんなもんが入るのかいなと僕は思って見ています。駅には徒歩2分ぐらいですから、ここは通勤するには超便利だと思います。しかし、華やかな暮らしを望んでいるようなら辞めておいた方がいいです。当面は駅の反対側のイオンに行かないと、小さな「Odakyu OX」や「まいばすけっと」が頼りになります。
一方、駅の南側はロータリーになっていて、一転して商業施設や飲食店、それにメガバンクの支店などが立ち並んでいます。ただ駅前のロータリーから1本伸びる道が府中街道という幹線道路に突き当たるまでが、向ヶ丘遊園駅の「街並み」の範囲です。そこから先にはたいしたものがありません。また決して高級感がある街並みでも商店街でも現状ありません。
このロータリーから府中街道に向かう道の途中にはかつてダイエーがあったんですが、老朽化もあって閉店してしまいました。その再開発が先ごろようやく終わって、「クロス向ヶ丘」というイオンも入っている野村不動産系の商業施設と、「プラウド向ヶ丘遊園」というマンションに生まれ変わりました。おっしゃっている「向ヶ丘遊園再開発」がこのことであれば、住むには便利だと思います。ただ、府中街道から向ヶ丘遊園駅ロータリーへアプローチする道が、この1本しかありません。これをバス、タクシー、一般車が共用するので、道路が混み出すと果てしなく混むことは覚悟しておいた方が良いでしょう。
南口地区全体の再開発計画もあるようですが、雑居ビルが立ち並び、駅前には居酒屋や飲食店が立ち並んでいる街なので、この権利調整をして、立ち退きさせてとなると、何十年かかるかわかりません。僕の立場で言うのもなんなんですが、川崎市には計画倒れも多いです。
向ヶ丘遊園にはもう一つ大きな再開発計画、かつてレジャー施設だった向ヶ丘遊園の再開発があります。この再開発主体は小田急電鉄なんですが、やるやる詐欺で、当初は6年ぐらい前には着工していた筈なんですが、未だ最終計画すらまとまっていない様子です。スーパー銭湯や自然体験施設に加えて、大型商業施設もできる予定です。
これが出来れば向ヶ丘遊園も、だいぶ変わるのかも知れません。ただ当初計画では2023年完成だったものが、ズレズレになっており、最近ようやく工事車両が入っているようですが、それに対してアプローチする道路の策定計画などは今年から来年にかけて決まると聞いています。ですからまだまだこれからと思った方が良いです。
そして重要なのは、小田急電鉄や川崎市が、ここを「リゾート地」として開発すると言っていることです。向ヶ丘遊園跡地の近くには藤子不二雄ミュージアムや生田緑地、それにバラ苑があります。ただ飲食施設などがロクになかったので、自然体験施設や温泉施設に加えて、飲食施設を作って「遊べる場所」にしようということです。
僕も昔、娘を連れて生田緑地に放し飼いに行きましたが、確かに缶ジュース1本買うのにも探さないといけないところだったので、そういう施設ができれば集客しやすくなるとは思います。ただ「近隣住民のための施設」ではないんです。「遊びに行けるところがいっぱいあると嬉しいかどうか」というのが、向ヶ丘遊園跡地再開発を睨んで、向ヶ丘遊園に住むことのポイントになると思います。
それ以外に考えるべきは「足」です。北口は津久井道まで、南口は府中街道までなら、高級なお店こそない街ですが、特に南口は便利です。
南口ロータリーから伸びる道を歩くと先述のように府中街道という車通りの多い大きな道に突き当たります。右折しても左折しても府中街道です。府中街道を渡って直進する細い道があるんですが、これを歩くと生田緑地に突き当たります。そこまではたいしたマンションはあまりないと思います。そのまま生田緑地沿いに左に折れると急坂があって、その先にも住宅地があります。最近はそこにもマンションが出来始めたようです。
ここへ帰るには川崎市バスが頼りになって乗れば10分ほどなんですが、終バスは10時前だと聞いています(これは自分でご確認ください)。自然環境は悪くないですが、終バスを逃すと真っ暗な夜道を30分ぐらいかけて歩くか、あるいは駅からタクシーということになります。僕は市バスもなかった当時、ここにかなり広い土地があったので、成城学園前に移り住むことを検討した時、ここも候補に挙がって現地を見に行ったんですが、これではとうていムリだと思ってやめました。それから比べるとかなり開発も進んで利便性も上がっていますが、その環境が自分たちのライフスタイルに受け入れられるものなのか、よく検討した方がいいです。
このほか、「向ヶ丘遊園のマンション」という名称で売られているものには、北口なら「枡形」といったバスがなくなると山越えになるものや、住所を見ると「これは南武線中野島駅が最寄りじゃないの」といったもの、その途中の府中街道沿いの畑のど真ん中の何もないところに立つものや、聖マリアンナ医科大学に向かう途中の山の中にあるマンション、南口だと犬蔵や初山といった宮前区なのかどこなのかよくわからない東名川崎インターチェンジ近くのマンション、長尾橋のように南武線宿河原駅が最寄りじゃねーかと思うもの、バスさえなくて駅まで徒歩30-40分のもの、さらには登戸駅近くの風紀の悪いところを向ヶ丘遊園のマンションという名称で売っている物件まで千差万別です。ですから必ず現地に行って、周囲をよく見回して、自分が実際に住むことが現実的かよく検討してください。
なお、向ヶ丘遊園は商業施設はあるし、生田緑地のような自然環境にも恵まれてはいるんですが、少なくとも文教地区ではありません。公立小中学校の評判はよくありません。僕は学級崩壊している話をよく聞かされています。第一、向ヶ丘遊園駅近くには公立小学校はなく、駅の北側なら登戸小学校、南側なら宿河原方面の小学校になるので、通学距離もかなりありますし、いずれもマンモス小学校です。僕が聞く限り多摩区の公立小学校で比較的評判が高いのは、南武線中野島駅の駅前にある住友不動産が分譲したマンション群の子どもたちばかりが通っている下布田小学校ぐらいです。
このため教育熱心なご家庭は、登戸と中野島の中間にあるカリタス小学校が小学校まで共学なので、ここに通わせている方もいますし、わざわざ生田地区の小学校に越境させたり、電車で私立に通わせたりしている話もよく聞きます。保育園も人気が高い保育園は生田駅近くの高台にあります。もし子育ても考えてマンションを購入されるのであれば、お子さんの学校をどうされるのかも、あらかじめ考えておいた方がいいでしょう。再開発されて居住者が増えても、新たに小学校を作る土地まではありませんから。
向ヶ丘遊園駅からは明治大学生田キャンパスへ行く「明治大学正門行き」、専修大学生田キャンパスに向かう「専修大学前」行きのバスが出ています。学生数は少ないですが聖マリアンナ医科大学にとっても最寄り駅の一つです。ですから街には学生が多く、彼らを対象にしたアパートやワンルームマンション、居酒屋や安くて太い飯屋なんかが立ち並んでいます。その意味では学生や若い独身サラリーマンが住むには良い街だと思います。ただ分譲マンションを購入してファミリーで住んで、子育てするにはどうかなぁとは思います。
ラスト、大きなディスカウントショップや大型の商業施設は犬蔵あたりの東名高速インター付近に立ち並んでいます。向ヶ丘遊園周辺の住民は休日になると、車でここら辺に買い出しに行かれる方が多いです。ですから車をお持ちかどうかで、暮らし易さがだいぶ変わると思います。
僕自身は成城学園前から多摩川を渡ってより広い家に住もうと決めた時、小田急線では登戸駅と向ヶ丘遊園駅は問答無用で外しています。まあ駅近くに広い土地がそもそもなかったんですが。津久井道を渡って枡形の山を開発する手はあったんですが、そりゃ住みにくいですよ。小田急線で考えたのは麻生区に入ってから、新百合ヶ丘駅かせいぜい百合ヶ丘駅という小さな駅でした。
田園都市線では二子玉川駅からバスの静嘉堂文庫に近い岡本エリアを検討した以外は、多摩川を渡って二子新地駅から梶ヶ谷駅の間をまず除外して、結果的にたまプラーザ駅やあざみ野駅(いずれも横浜市)が新百合ヶ丘駅との比較検討の対象になりました。田園都市線では鷺沼駅や宮前平駅も住環境としては住みやすそうだったんですが、商業施設がたまプラーザ駅に比べてはるかに劣るので、外しています。
僕の個人的な印象は以上です。割と近くに住んではいるんですが、生田緑地にでも行くことがなければ、向ヶ丘遊園は行かない街です。
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