次の総裁選では福田達夫や武田良太あたりが顔を出してきませんかね？

武田良太さんは「安定して選挙に当選すること」「麻生太郎さんとの関係」、そしてそもそも「総裁候補の1人として認知されること」がポイントになるでしょう。

自民党の総理総裁に圧倒的に地方の代議士が多いのは、選挙に圧倒的に強いこと、そして自分の当確なんてまったく気にすることなく、自分を支援してくれる候補たちの支援に回れるからです。しかし武田さんは現在、自分の地盤の自民党員をいっぱい掘り起こして、自分の安定的な当選を目指している段階です。

そして同じ筑豊出身の代議士である麻生太郎さんとは怨念のある関係です。麻生さんが自分の代替わりを考えた時に、武田さんを総裁候補にして、筑豊地区の自民党代議士として圧倒的な地位を持たせたくない、と考える可能性が十分あります。

そして武田さんは山崎派や二階派といった小派閥を渡り歩いたり、無派閥になったりです。二階派では事務総長をやっておられましたが、今回、自分より若くて当選回数も少ない小林鷹之さんが総裁選に名乗りをあげて、一定数の支持を集めてしまいました。これで一歩出遅れたと思います。当選7回で大臣は安倍首相時代の行革大臣から菅首相の総務大臣に横滑りしたぐらい、党の役員は遊説局長を経験したぐらいです。

なかなか腕力はありそうな方ですので、今後こういったマイナスの条件を克服して、どうやって総理総裁の候補として認知されるのかでしょう。

一方、福田達夫さんは言わずと知れた日本の超名門政治家一族の3代目です。おじいちゃんもお父さんも首相になっており、ご本人も早くからサラブレッドと目されて来ました。安倍晋三さんがご存命で安倍派(清和会)が存続していたら、安倍さんはいずれ派閥の後継者に福田達夫さんを据えたい気持ちではなかったのかと、僕は推測しています。

しかしその派閥ももうありません。福田達夫さんが自身の選挙で右往左往することはないと思いますが、当選4回で大臣経験はなく、自民党の総務会長がこれまでの最高ポストです。本当は今回の総裁選に名乗りを上げたかったところでしょうが、旧安倍派の不祥事もあって、名乗りを上げられませんでしたね。

その結果、旧安倍派議員の支持は小泉さんや高市さんに持っていかれ、「自民党の若手」という意味では小泉さんと小林さんに追い越されてしまいました。僕の福田達夫評は、自民党の政治家としては人格者なので人望はあるけれど、本人がそれほどガツガツと権力を求めるタイプではない、というものです。おぼんぼんなので、権謀術数は不得意ですね。

ただ「敵のいないタイプ」「敵を作らないタイプ」の政治家です。自民党タカ派の旧安倍派の福田達夫さんを、大臣未経験の当選4回なのに、党総務会長という要職に大抜擢したのは、自民党リベラルの岸田派の岸田文雄首相でした。自民党の若手議員が派閥横断的に結成した「党風一新の会」でも、70人ほどの若手議員たちの代表世話人に選ばれています。

この党風一新の会の70人のメンバーには、今回総裁選に立候補した小林鷹之さんのほか、小林史明さんや津島淳さん、小倉将信さんなど、将来有望と僕が目を付けている方が何人かいます。この辺が日本の政治を回すようになれば、もうちょっと日本の政治も面白くなるんですが。その方たちが福田達夫さんでまとまればいけるんじゃないでしょうか。

あと僕としては、片山さつきさんとか尾身朝子さんといった、僕とほぼ同世代の東大女子たちには、首相はムリでももうちょっと頑張っていただきたいところです。旧姓朝長さん、大学時代はけっこう美人だったんですよ🤣。