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投資法・投資哲学

年内見通しなどあれば参考にしたいです。

質問

2024年08月07日 回答

投資初心者です。
日銀の異次元金融緩和政策の正常化、アメリカの利下げ、為替を考えるとアメリカ経済がソフトランディングに成功しても、日本企業業績が向上したとしても日経平均が再び4万を奪還するのはなかなか厳しそうに感じてしまいます。
りおぼんさんの年内見通しなどあれば参考にしたいです。
また、個別をやるなら、長期スパンではなく数ヶ月単位で相場を考え外都度適宜方針の修正を行うべきですか?

回答

投資初心者が現在の相場で個別株投資をするのであれば、どうするべきかという部分について、私見を述べます。まず①目先の上下を気にせず、長期投資だと考えて、どっしり構えるのがいいと思います。ただ②あんまり高いところで買うとあとあと苦労するので、別に「底」を狙う必要はまったくないので、株クラのみんながはしゃいでないタイミングで買っておけばいいだけです。

初心者がやる最大の失敗は③大儲けを企んで、値動きの荒い小型株に手を出すことです。特に怪しい仕手株なんかに手を出すと、1回ぐらいは美味しい思いができますが、味をしめたあたりで大損食らって退場していきます。

現時点で買うべきなのは、④長期チャートが綺麗に右肩上がりの出来高も多い優良株です。これだとバカみたいな大儲けは簡単にはできませんが、万が一相場の急落に巻き込まれても、いずれ相場が良くなればまた右肩上がり基調に戻ると心配せずに済みます。

値動きの荒い小型株のうち、⑤特にグロース株には今は手を出さないのが良いでしょう。急落に巻き込まれた後、値が戻らないことがあるからです。

怖い話をしておきます。2018年ぐらいからコロナショックをはさんだ2021年にかけて、米国のSaaS(もう死語か😅)なんかのソフトウェア株を中心に一部のグロース株が爆上昇したことがあります。僕も株価が何倍十何倍にもなって大儲けしています。でもこれらの銘柄にはブームが去って、相場状況も悪くなった2022年にかけて暴落したものが多いです。高値から80-98%ぐらい下落した銘柄も少なくありません。こういう銘柄を扱う時はサッと逃げられる「逃げ足」に自信を持てるようになってから取り組むべきで、初心者さん向きではないです。高値でつかんで98%も下落すれば、ほぼ元手がスッカラカンになって退場です。

株式投資で一番重要なのは「退場しないこと」なんです。大ダメージ食らって退場さえしなければ、簡単に大儲けできる相場がまた来る。つまりいずれは儲けられます。だから大ダメージだけは回避する。

僕が7月初頭に当面の下落あるいは相場が荒れることを予測して取った行動は、まず「捨て身の投資PF」と僕が呼んでいるハイリスクハイリターンの小型株を、日米ともいったんほぼ手仕舞うことでした。こういう銘柄は相場の上下の波を大きく食らうことが多いです。それだけならまだいいんですが、ほんといったん下落すると見捨てられて、相場が良くなっても元に戻らないことがしばしばあるんです。捨て身資金は現在ほとんどキャッシュになっています。

7月初頭では利がたくさん乗っていた半導体株も半分以上、今年2回転目をしたんですが、こっちの方は近くまた仕込むタイミングがあるはずだと思っただけで、利食う必要に迫られたわけではないです。

残したのは日米とも大型の優良株がほとんどでした。だって三菱重工や日立、三菱商事、MSFTやSNPSがもし30%下落したって、相場が好調になればぜったい元に戻るじゃないですか。

そしてこういう銘柄の中には相場の下落に比較的強い銘柄があります。僕はこういう銘柄を「下落耐性がある銘柄」と呼んでいます。ですから今は⑥下落耐性がある優良銘柄を買うと、相場変動に強いってことになります。

どの銘柄に下落耐性があるかは、ご自分で研究してください。僕はリーマンショックの時、こういう時に持つべきは下落耐性のある銘柄であると学びました。以来、研究を続けています。

一方、リーマンショックの時、逆に買ったのは、当時はまだそこまでの時価総額じゃなかったAAPLやAMZNなどで、事業面で見て「優良株」だという確信があったので、リーマンショックのどん底で買いむかえました。相場の荒い時は、買うべきは事業で確信の持てる優良株です。安くても、事業の不確かな小型株には手を出さないことです。だいたいこれでみんないずれ退場していきます。

このポリシーがあったから、月曜日の日本株の急落で東京エレクトロンなどがバカみたいに安くなっていたから買いむかえたわけです。確かに7月から半導体株が下げていたし、米中問題の懸念とかもありました。こういう直近のあーだこーだを考えてしまう人は、「下落する理由」が頭にこびりついてしまうので、急落時には買い向かえません。これはみんなの見る距離が短すぎるから、右往左往するわけです。東京エレクトロンに長期的な問題はなく、米中問題はいずれは解決します。そこまで軸を引っ張れれば、月曜日の安値で買わない手がありません。

米国株もおんなじパターンでした。プレマーケットを見て、半導体株が軒並み大きく下げていました。日本の半導体株が大きく下げた影響もあったでしょう。NVDAの問題なんかも報道されていました。

でも冷静になって考えてみましょう。NVDAの一件は時間が解決する問題です。じゃあ長期的な業績予想はどうでしょうか。AIでは買われすぎだというのが僕の判断ですが、それでもここんところ業績予想を上回る好業績を叩き出してきたのは確かです。「米国の景気後退懸念」で相場は右往左往していましたが、時間軸を伸ばして考えてみましょう。いったん不景気になっても、いつまでも米国は不景気でしょうか?

確かに景気後退で株価はいったん下がるかもしれません。でもだったら相場状況が悪いところで仕込んじゃえばいいんです。それなら相場全体の下落に対する「耐性」があります。ということで、NVDA、QCOM、AVGO、ARMといった「当面は将来性に懸念がない優良な半導体株」を月曜夜の寄りのめちゃくちゃ安いところで大量に仕込めました。

投資において常に重要な⑦資金管理とロット管理は、こういう時はさらに重要になります。1000万円持っていていきなり1000万円をぜんぶ使って株を買ってしまうのは、ただのアホです。例えば7月頭に日本株でそれをやったとしましょう。8月の現在時点でその人ができるのは、ガクガク震えているか、泣いて損切りすることだけです。例え月曜日に買おうと思ってももう資金がありませんから、何かを底で売って資金を作るかスルーするかです。現金余力を持っているから、底で買えます。

僕はドル建て資産、円建て資産などを分けて管理していて、ドル建て資産も現物株資金、株式ショート用資金、先物などのデリバティブ資金など細かく分別管理しています。これは証券口座を分ける必要があったからなので、初心者さんが真似する必要はまったくありませんが、一番額の大きいドル建ての米国株現物用資金で、「僕的フルポジ」の現金余力は20%程度です。逆に「ポジを大きく落とした」とポストした時の現金余力は50%-60%で、だいたいその間で動かしています。月曜夜は55%ぐらいあったので、20%ほど買ってみました。ということで、まだ15%ほどは買う余地があります。最後の最後にはまだもう20%が使えます。

株クラには何かというと「全力」とか「フルポジ」と騒ぐ道化師がいますが、ぜったい真似をしないことです。

ロット管理は簡単には書けないので端折りますが、「1回の取引金額の管理」という意味と「1銘柄に割り当てる資金や買う株数」という意味で使う場合があるようです。僕は主に後者の意味で使っていますが、どっちでも重要なのは、「ダメージの管理」という考え方です。これは金銭的なダメージと精神的なダメージがあります。

例えば1億円持っていて、1億円で1銘柄買ったら、あとはもう運任せです。この銘柄が暴落しても何にもできません。つまりロットを割り当て過ぎということになります。もし相場が回復してもこの銘柄が回復しなかったら退場です。

こういう状況に置かれれば、精神的に平穏でいられるわけがありません。精神的ダメージも大き過ぎます。自分が精神的に耐えられる1回当たりの取引金額の最高額と資金全体から見て1銘柄に割り当てる資金を明確に管理しましょう。「トカゲの尻尾切り」という言葉があります。1億円を10銘柄に分けて管理しておけば、1銘柄が暴落したら損切りして尻尾を切ってしまえばダメージが抑えられます。でも例えば10銘柄持っていても金額的に1銘柄に5000万円割り当てていたら、この銘柄が暴落したら立ち直れません。これを適切な割合に管理するのがロット管理です。

勇猛果敢なのは投資においてはあまり誉められたことではないんです。臆病であれ。いつもダメージを受けることをシミュレーションしておいて、それでも自分の受ける金銭的・精神的ダメージを、許容範囲内に抑えて、決して退場だけはしないようにする、この考えが、最近みたいな相場では特に重要になります。

⑧情報に対してある程度、鈍感になることも、こういう相場では重要になります。

初心者さんが株クラに来ると、いきなり膨大な量の情報の洗礼を浴びます。米景気も気にしなきゃならないのか、FRBの金融政策はどう知ればいいのか、植田さんは何を考えているのか、ドル円はどうなっていくんだろうかーーこんなもん初心者さんにぜんぶ処理し切れるわけがありません。「年内の見通し」ということですが、さてそのシナリオを聞いて使いこなせるんでしょうか?

それより株式市場で儲けるにおいて重要なのは、①以降で触れた「長期で持てる優良銘柄を選ぶこと」、これが本質です。これを持って握り締めていれば、日銀の金融政策転換がどうなろうと、米景気がいったん後退しようと、FRBがちょっと金利を上げようと下げようと、大統領に誰がなろうと、「長期的には」気にする必要なんてないじゃないですか。

マクロ経済だとか金利動向だとかそういった株式市場の外部要因に、いったん鈍感になれるポジションを持つ。初心者さんはそれができるようになって、その上でそういった情報の処理能力がだんだん上がってから、少しずつ情報に敏感になるのがいいと僕は思います。

株クラの皆さんはみんな目先の話で右往左往し過ぎる傾向があります。そういうのを耳年増と言って、往々にして本質を見失なうので、結果的にあんまり儲けられません。投資で重要なのは情報通や事情通になることではなく、大きく儲けることです。

最後に初心者さんにとって重要なポイントは、⑨損することを恐れないこと、損切りをルール化して必要があればためらわず損切りすること、です。

ここまでの話と一見トーンが違いますが、実は変わりません。相場の安いところで仕込むコツは、「自分が損失を管理できるという自信を持っていること」だからです。相場が右往左往している。「ここで手を出したら大損するんじゃないか?」という心理が働く限り、ぜったい安いところでは買えません。

試しに買ってみて「ダメだったら損切ればいいだけ」と思っているから買えます。この時に「出してもいい損失」が自分の中で見極めが付いていることが重要です。初心者さんは往々にして「1円でも損したくない」と思い、含み損がどんどん大きくなっている銘柄を見切れません。逆に利益が出ている銘柄を利食いして損失をカバーしたつもりになっていることもあります。上手くいっている銘柄を手放すなんて僕には信じられませんが、中にはその結果、利益が出てる銘柄をどんどん売って、含み損を出している銘柄をいっぱい抱えている初心者さんも見かけます。

ですから損切りをするロスカットルールは自分の投資スタイルに合わせて慎重に決める必要があります。僕はこのようにかなり相場が悪くなったところで思い切って買うスタイルなので、逆説的ですがロスカットルールは極めて浅いマイナス5%に設定してあります。

今みたいな相場でこのロスカットルールだと、ちょっと思惑を外すと損切りの連続になる場合もあります。でも僕はポジションが上手く築ければ大儲けして取り戻せる自信があるので、サクッと損切りしてさらに様子を見て下で買い直せます。書いていたら初心者さん向けでもない内容も含まれましたが、僕の考えはこんなところです。

僕が投資を始めたのが1998年で、2000年のドットコムバブル崩壊では、投資初心者として、ちゃんと酷い目にも痛い目にも遭っています。どんどん減る含み益を悔しくて切れませんでした。光通信の20日連続ストップ安の日本記録の洗礼も浴びています。そこまで爆益だったので、損失を出さなかったことで、退場しなくて済みましたが、タイミングがちょっと違っていれば、今ここに僕はいません。

ただ僕が自慢できるのは、この経験を良い教訓にできて、自分なりの投資手法や投資ルールを編み出せたことです。この頃には僕も投資本をいろいろ読んでみました。ドットコムバブルでの痛い経験があった分、血や肉になりました。本だけ読む座学には意味がありません。

そこからしばらくはマーケットのパフォーマンスを上回る年も劣る年もありましたが、だんだんいろんなことがわかって来ました。まあその当時は兼業投資家でしたから、それぐらい儲かっていりゃいいだろうぐらいの感覚でした。

「これは専業投資家としての資質が自分にあるのかもしれない」と見極めがついたのは、皮肉なことにリーマンショックです。

リーマンショックは、「もう世の中の株価は今後もう上がらないんじゃないのか」という気分にさせられるものでした。でも僕はここで冷静になって、「いやいやこの状況だってあんまり下がらない株もあれば、今後世の中の株はほとんど上がらなくても、中には上がる株だってあるはずだ」と思えたんです。

当時は鬱病の最初の頃だったんですが、なぜかリーマンショックに対してさほどの精神的ダメージを受けずに、当時自分が本業をやっていた上で、先述のような今後も伸びると思えた米国の優良ハイテク株を、大底で淡々と仕込むことができました。これがのちにとんでもない爆益を生みます。

もし当時、僕が株クラにいて、米投資銀行の先行きはどうなるとか、目先の米国市場はどこまで下がるか、なんて情報で右往左往していたら、ぜったいにこんなもん買えていませんでした。米国の株価指数が今後上がんなくたって、AAPLだのAMZNだのGOOGLだのNVDAだのSNPSだの、この辺ならぜったい大丈夫な連中だ、という本質だけ見ていられたから、買えました。

同じロジックでその後のバーナンキショックでも2度のチャイナショックでもVIXショックでも2018年の「血のクリスマス」でもトランプショックでもコロナショックでも2021年12月のブラッククリスマスでも、買い向かって来られたので今があります。

これでお気づきのように、マーケットにいれば金利が上がったり下がったり、FRB議長や日銀総裁が何かやらかしたり、戦争が起こったり、貿易問題が起きるのは年がら年中なんです。

株クラの何にもわかっていないアホたちは、そのたびに自分たちの不明ではなく、首相が悪い、どっちの大統領なら株価は上がるんだ、株価が下がってんだから黒田日銀はETFをもっと買えよ、パウエルは早く金利を下げろよ、と他人に責任をなすり付けて来ました。でもどんな環境の中でも儲けるのが投資家であって、その一番手っ取り早い「黄金のルール」は、「それでも上がる優良株を探して、良いタイミングで買うこと」、これに尽きるんです。

このやり方で僕はここ10数年、年利30%以上という目標を割ったことがありません。もちろんインデックスをずっとアウトパフォームできています。

以上のように、僕のやり方にそう難しいところはありません。考え方は極めてシンプルです。ただこの手法を支えるには⑩メンタルが重要なので、実際に実行するのは案外難しいらしいです。

ご清聴ありがとうございました。

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