質問
DCF法をベースにMCMC法を用いて理論株価を算出されてるのかなと思っているのですが、理解が違ったらすみません。
りおぽんさんの理論株価は既存のDCF法で得られる理論株価と乖離はかなりありますか?
MCMC法で推定するのは5年後など事業計画の情報がない次点以降のキャッシュフローでしょうか?事前確率はその時点の事業計画の情報からのサンプリング?でもそれだと推定精度は既存のDCF法と大きな乖離はなさそうかなと思いますし、そもそも元のデータが少な過ぎてサンプリングするまでもないですかね。
勉強不足で的外れでしたらすみません。既存のDCF法はわかりやすいのでこれをベースに最低精度を上げたいと思いますが、何に着眼点を置けば推定精度が上がるかわかりません。
またモデルは過去のデータで検証はできますが、世界情勢が現代と異なる場合には当てはまらない気がします。何が推定精度に大きく影響するでしょうか?これも自分で試していくしかないでしょうか?
回答
僕は理論株価の算出にあたって、マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC法)を使っていません。使っているのはポートフォリオの最適化を検討する時なんかです。僕が理論株価算出で主に利用しているのは、シンプルなDCF法です。あれは別に数学的には難しいところは何もありません。でも、DCF法は算出者の練度で、大きく結果が異なってくる算出法でもあります。
既にお分かりかもしれませんが、ポイントは2つあります。
まず一つ目は「将来のフリーキャッシュフローをどう予測するのか」です。DCF法はこれをどう予測するのかで、いかようにも最終的な理論株価を変えることができます。M&Aのデューデリジェンスで成功報酬がある会計事務所なんかにDCF法で理論株価を算出させると、とんでもない将来のフリーキャッシュフローを予測してきて、使いものにならないことが、しばしばありました。僕はこれと戦うため、より精度の高い将来のフリーキャッシュフローを予測する必要に迫られたわけです。
DCF法をわかりやすいとおっしゃいましたが、実際に算出作業をされると、ここをどうするかで悩むと思います。単純に過去の平均値を取る手法が一般的ですが、それだけでは精度は上がりません。
僕はこれをベースに、その企業の長期的な事業計画やその企業が属する市場の予測などさまざまなデータから将来的なフリーキャッシュフローを予測する手法です。実は感覚的な部分も加味してあります。いろいろ試行錯誤して、この精度を上げてください。
もう一つは「割引率をどう設定するのか」です。WACCを使うと説明している理論書が多いですが、これにもいろいろな設定手法があります。これも試行錯誤してください。そうすると精度が上がると思います。DCF法は数式には難しいところがないですが、パラメータに何を入れるかが難しいんです。
DCF法はこのような「弱点」を抱えているので、同じように計算しても、算出した人によって、最終結果である「理論株価」はぜんぜん変わってくると思います。ですから、まずは「精度の高い理論株価を算出する技術を身に付けてください」とお答えしたんです。
なお理論株価の算出ではDCF法のようなインカムアプローチだけでなく、EV/EBITDA倍率などを使ったマーケットアプローチ、時価純資産法などのコストアプローチも試みてください。答えがそれぞれかなりバラつくと思います。
こういう作業を繰り返すことで、「企業価値」というものに対する理解が深まって、DCF法の2つの難所でも設定精度が向上すると僕は考えています。これがファンダメンタルズ分析を使った投資法の一つの在り方だと思います。
あと理論株価を算出していると陥りがちな罠は、現在の株価と理論株価が乖離している場合、現在株価が「おかしい」と考えてしまうことです。これをやるとぜったい失敗します。 ここで「なんで乖離しているんだろうか?」と考えるクセを付けておくと、理論株価から最終的な「目標株価」を算出する時に役に立つと思います。
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