質問
歴史小説が好きなんですね。司馬遼太郎はいかがでしょうか?司馬史観が賛否両論分かれる印象ですが。
回答
司馬遼太郎は歴史小説の王道作家だと思いますが、特に大好きというわけではありません。たまに説教くさいのが鼻につくこともあります。「歴史小説」というより「時代小説」というべきなんでしょうが、シバリョーと同世代では、エンターテイメント性が明確な池波正太郎や、叙情溢れる藤沢周平の方が好みに合います。イケショーの「剣客商売」であれば二晩は余裕で語れます。
たぶん僕が一番好きな時代小説作家は、隆慶一郎です。小説家としてのキャリアの開始が還暦からと遅く、約5年間の活動だけで肝硬変で亡くなってしまったので、作品も少なく、未完で終わった作品もあるんですが、読んでいて心が熱くなる作品がいくつかあります。また武士や農民、商人が主体であった時代小説において、「まつろわぬ民」に関する最新の中世史研究を大胆に取り入れたことや、その結果として、政治の実権を握る徳川家などの武家と天皇家の立ち位置をそれまでの時代小説ではなかった視点で描いたのが特徴だと思います。
作風としては、小林秀雄に師事したという文学性の高さと、テレビドラマの脚本家として長年活躍、「鬼平犯科帳」「破れ奉行」など多数の時代劇ドラマの脚本を手がけたことでもわかる大衆文学としての「話の面白さ」が、程よくブレンドされていると思います。僕は隆さんの存命中から大好きで、少し年上の知人編集者が隆さんの担当編集者をしていたので、「いつか会わせてほしい」とお願いしてあったんですが、会う機会が持てぬまま、訃報を聞くことになってしまいました。この方にうかがっても、隆さんは小料理屋で午前2時、3時まで飲むことはザラにあったと言っています。
隆慶一郎の代表作は「影武者 徳川家康」だと思いますが、僕は前田慶次郎をおそらく時代小説家として初めて本格的に扱ったであろう「一夢庵風流記」が最高傑作だと思っています。「捨て童子・松平忠輝」も好きな作品です。徳川幕府に唯一本格的に抵抗した後水尾天皇を主人公にした「花と火の帝」を楽しみに読んでいて、最高傑作になるのかもと期待していたんですが、著者逝去により未完に終わってしまったのが残念でなりません。
前田慶次郎、松平忠輝、後水尾天皇と並べればわかるように、「歴史的な偉人」に焦点が当てられがちだった司馬遼太郎さんたちの時代小説に対して、光が当てられてこなかった人たちを歴史小説の表舞台にあげた第一人者でした。
現在活躍されている時代小説作家の安部龍太郎さんが、僕は隆慶一郎の影響を大きく受けているんじゃないかと睨んでいて、本多正重という歴史の正史には出てこない、徳川家の重臣である本多家に生まれながら、数奇な運命を辿って加賀前田藩を支えた人物を描いた作品「生きて候」なんて、読んでいてこれは「一夢庵風流記」へのオマージュ以外の何ものでもないと感じました。
安部龍太郎さんの作品では細川幽斎を軸に肥後細川家を描いた「関ヶ原連判状」や、近衞前嗣を主人公にした「神々に告ぐ」、黒田如水を描いた「風の如く水の如く」、長谷川等伯を描いた「等伯」などが好きです。
相場予測noteを無料お試しできるキャンペーン!
- 相場当てまくりの相場予測noteを無料で読める!
- 秘密の爆益銘柄を無料でチェックできる!
- 紙書籍が郵送されてくる!
- 総額1万円相当を無料でプレゼント!
超豪華な特別キャンペーンをIG証券様が実現してくれました!
- 私の相場予測を無料で読める!
- 総額1万円相当のプレゼントを無料でゲットできる!
IG証券でしか取り扱っていない投資対象が山ほど存在するため、私のように幅広い投資対象へ投資するなら必須の口座ですね!私自身もIG証券を利用しています!
秘密の爆益銘柄も公開中!
ブログの記事は全て無料で読めますが、相場予測noteに関しては有料記事となっています。
予言書とか言われちゃうレベル!?
驚異の的中率!爆益銘柄の公開!
別格すぎる相場予測を公開中!