東大グレアムです。
先週は良好な雇用統計が発表されたことを背景に金利が上昇し、インプライド・ボラティリティの下落を伴いながら株式市場が下落しました。また、コモディティや暗号資産(仮想通貨)も株式市場に先駆けて調整局面に入っており、1週間を通して全面安となりました。
9月7日はLabor Dayで米国株市場は休場となっていますが、株価指数先物やコモディティ、暗号資産(仮想通貨)、FXの取引は行われていますので、そういった市場は参考になるかと思います。
先週のS&P 500 Map
先週のS&P 500指数は、ハイテクを中心に久々の大きな下落となりました。
一方で金融・公共・素材セクターは上昇しており、金利上昇とハイテクの下落によるセクターローテーションの影響が出ています。
主要株価指数先物
S&P 500先物(青線)、NASDAQ 100先物(オレンジ線)、RUSSELL 2000先物(緑線)の5日チャートです。
9月7日は、NASDAQ 100先物が下落、S&P 500先物とRUSSELL 2000先物は上昇しています。
先週金曜日も先物市場はこのような状態でしたが、現物市場が開いたとたんに大きく売られたので、当然これだけで判断はできません。
原油先物
原油先物は9月7日も続落しています。9月9日にはEIAの短期動向見通しが発表されます。
貴金属先物
金先物(青線)、銀先物(オレンジ線)、銅先物(緑線)、プラチナ先物(水色線)の5日チャートです。
9月以降銀先物とプラチナ先物が特に大きく値下がりした一方で、銅先物は上昇しています。
銅価格は一般に実体経済の一致指標と言われます。金やプラチナは宝飾需要が多い一方で、銅は工業用途が多いため、経済活動の活発さを反映するためです。
銅先物価格(1年チャート)
銅は特に中国の需要が多いため、コロナショックの震源地となっておきながら他国に先駆けて回復した中国経済の動向とドル安を反映し、銅価格はコロナショック前の水準を大きく超えて上昇しています。
暗号資産(仮想通貨)
ビットコイン(青線)、イーサリアム(オレンジ線)、リップル(緑線)の5日チャートです。
土日祝日も暗号資産(仮想通貨)は下落トレンドが継続しており、ビットコインは心理的節目となる10,000ドルを割り込みそうです。
ソフトバンクグループのコールオプション買い
ソフトバンクグループは保有株を売却した資金を活用して、8月にテクノロジー株のコールオプションを購入していたようです。
8月後半に、株価指数とインプライド・ボラティリティの同時上昇という稀な現象が起きており、特にハイテク個別株のコールオプションのプレミアムが異常な値まで上昇していました。その原因の多くは個人投資家の熱狂であったのですが、ソフトバンクグループのような大口の投資家が、加熱相場の火に油を注いだ可能性が指摘されています。
この件が公になったことで、同社の投機性が再認識され、9月7日の市場では同社の株価は-7.15%と暴落しました。
SoftBank Stock Tumbles With Son’s Foray Into Options Trading
SoftBank’s Big Options Bet Tests Investor Faith in Masayoshi Son
Stonks Only Go Up
Stonksとは、株式を表す英語であるStocksの意図的なスペルミスで、ミームマンというキャラクターが、”Stonks”のキャプションと共に株式市場を表す画像の前に立っているシュールなミームで表されます。
これは株式市場における個人投資家の貧弱な意思決定を皮肉ったオンラインジョークで、2017年にFacebookに初めて投稿されて以後爆発的にヒットしました。
※ミーム(インターネット・ミーム:Internet meme)とは、インターネットを通して人から人へと広がっていく模造的なアイデアや行動のことです。
8月後半のハイテク株への熱狂は、正に”Stonks Only Go Up”(株式市場は上昇しかしない)という上昇相場に陶酔した個人投資家の思考を体現したものであったわけですが、”強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていく”という米著名投資家ジョン・テンプルトンの言葉の通り、全員が株式市場の上昇を疑わなくなった時こそが下落リスクが高いということを再認識させられました。
選挙戦の年の9月の季節性
選挙戦の年の9月の株式市場のリターンは悪いことで知られており、今年は特に8月が記録的な上昇となった反動があるため、足元のモメンタム悪化も考えると、しばらくは弱気な展開が想定されます。
転換点があるとすれば、9月15日~16日のFOMC(Federal Open Market Committee)の可能性が高いと考えられます。
まとめ
・先物市場は株式・コモディティ・暗号資産(仮想通貨)共に下落トレンドが継続しており、週明けの現物株もそのトレンドを引き継ぐ可能性が高い。
・株式市場が一直線に上昇し続けることはない。
・選挙戦がある年の9月は株式市場のリターンが悪いことで知られており、今年は足元のモメンタム悪化も考えると、しばらくは弱気な展開が想定される。
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