東大グレアムです。
Fedが6月16日までに4億2800万ドルの個別社債を買い入れたことが、6月28日の発表から分かりました。
対象の企業には、ウォルマート、AT&T、IBM、コカコーラ、フィリップ・モリス、バクソンモービルに加えて、バークシャー・ハサウェイの保有する子会社であるバークシャー・ハサウェイ・エナジーも含まれていました。
なんか某氏が好きそうな銘柄がたくさん入ってて草。
ひょっとして今回の措置は、S&P500をアンダーパフォームし続けている某氏さんを慈悲深いパウエル議長が助けてあげたのかな?
また、社債の上場投資信託(ETF)も買い入れており、世界最大の社債ETFであるLQDは1300万株、540億ドル以上も保有していることも分かりました。
LQDに関しては、今回の買い入れで第3位のホルダーとなりました。これによってLQDは過去最高値を更新しました(笑)。
Fed Becomes No. 3 Holder of World’s Biggest Corporate-Bond ETFより引用
買い入れの詳細は、FedのSMCCFのページのSMCCF Transaction-specific Disclosures (XLSX) (June 28, 2020)をクリックすると、ダウンロードできます。
SMCCFとは
そもそも今回の買い入れは、SMCCF(セカンダリーマーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー)という、新型コロナウイルス対策の緊急措置として打ち出した社債買い入れプログラムによるものです。
Fedが社債市場に流動性を供給することによって市場参加者を安心させ、銀行が企業に引き続きお金を貸せるようにすることで、雇用主の信用をサポートすることが目的です。
このプログラムは最初3月23日に発表され、4月9日により格付けの低い社債も対象となるように修正されました。2020年5月12日から実際に債券ETFの購入を開始しています。
S&P500のチャート
3月23日といえば、株式市場が大底を記録した日に他なりません。
市場の押し上げに対して非常に大きな効果があったことが分かります。
大底を当てられた理由の1つはこれですね。
購入の内訳
買い入れ額上位企業
え、なんでここで切ったかって?
バクソンモービルがいるからに決まってるじゃあないですかwww
ほんと良かったですね・・・
パウエルさんに感謝状でも贈った方が良いですね。
お金を貰いました、ありがとうございますって。
まあ、それでもS&P500をアンダーパフォームしていますが()
個別社債のセクター
購入はSMCCFブロードマーケットインデックスに沿って行われており、投資適格社債のセクター割合を偏りなく購入しようとしていることが分かります。
個別社債のレーティング
半分はA以上の高い格付けの社債を購入していることが分かります。
ETF
LQD以外にもVCITやVCSHもかなり購入していますね。
まとめ
・FedがSMCCFの買い入れ内容を発表した。SMCCFは社債市場に流動性を供給することによって市場参加者を安心させ、銀行が企業に引き続きお金を貸せるようにすることで、雇用主の信用をサポートすることが目的のプログラムである。
・3月23日の本プログラムの発表と同時に株式市場が大底をつけていることからも、非常に大きな影響力があったことが分かる。
・Fedは世界最大の社債ETFであるLQDの第3位のホルダーとなった。
・購入対象銘柄には太郎の大好きな銘柄が多く並んでおり、S&P500をアンダーパフォームし続けている太郎に対する、パウエル議長の慈悲深さが窺える。
パウエル議長のイケメンぶりは、以下の記事にもまとめてあります。
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