30台後半から10年間で資産が10倍くらいになっていらっしゃる気がするのですが、一体どれくらいの運用率だったのですか？

質問

30台後半から10年間で資産が10倍くらいになっていらっしゃる気がするのですが、一体どれくらいの運用率だったのですか？
もちろん本業でもしっかり稼いでいらっしゃったのでしょうが、億プレイヤーにはならなかったともおっしゃっていた気がして。
チラッとお話されていた不動産がそこそこの割合を占めてたりするのですか？

回答

10倍では済まないかもしれません。この時期、僕の資産が雪だるま式に増えています。37歳の時点で持っていたのは自宅マンションと5億円ぐらいの金融資産、それに神奈川県の田園都市線とか小田急電鉄線沿線にある里山と離島のホテル用地でした。

まず新聞社を辞めたことで可能になった株式投資で資産が一気に増えました。38歳で始めてドットコムバブル破裂までの1年半で10数億円の荒稼ぎをしています。38歳から48歳のリーマンショックまでで20億円弱は稼いでいます。

次いでストックオプションと起業家利益です。僕は勤務したIT企業と起業した企業でそれぞれストックオプションを付与されています。そして起業した企業では創業時など何回かに分けて出資していました。これがIPOでお値段が付くようになりました。このほかにもいくつかのベンチャー企業に出資していたので、これらのストックオプションと上場利益で10年間で45億円ほどの利益を得ています。

本業も年俸こそ最高で8500万円でしたが、インセンティブであるとか、兼職の役員報酬などが別にありました。また少額ですが印税収入などもあり、38歳から48歳で15億円は稼いでいますね。

相続というのもありました。僕は親からは何も相続していませんが、父方の本家の伯父、僕を可愛がってくれた伯母、それに母方の祖母からさまざまなものを相続しています。大きかったのは伯母で総額10億円ほどの茶道具のコレクションと、それを相続する相続税を支払うのに見合った現預金と有価証券です。相続ですから手元に残ったのは半分ですが、家や土地、現預金、美術品、会員権、実家の経営する企業の株式など合計40億円近い相続をしています。手元ベースで20億円というわけです。

僕はこの時期、こうして得た資産を株式投資のほか美術品や金など貴金属、宝石のルースなど宝飾品、そして不動産に再投資しているんですが、これらの価値がどんどん上がり、ものによっては100バガーになったものがありました。

そして最後が神奈川県の里山です。これは30歳の頃にやったマネーゲームの成功報酬の一つとして得たものです。もらった時は山なんてどうするんだと金を取りっぱぐれた気分でしたし、しばらくは固定資産税を払うばかりの問題案件でしたが、この里山を含む付近一帯が都市開発されることになって事情が一変します。

僕の持ち家はデベロッパーが切り崩して宅地造成したんですが、僕はその一部を土地で受け取りました。公園用地など市にあれこれ寄付しているんですが、現時点でその路線価ベースでの評価額が150億円ほどです。2008年時点でどうだったのかは記録を見ないとわかりませんが、40-50億円はしたと思います。

こうしてこの10年間で資産が一気に激増して100億円を軽く突破しました。不動産のインパクトはだいたい3割強ですね。

なお離島のホテル用地もマネーゲームの成功報酬でしたが、こちらはホテル計画が白紙に戻り、地元との複雑な開発条件があったため、自然保護関連組織にタダ同然で譲り渡しています。