「フッ化物イオン二次電池新規高容量インターカレーション正極材料」の開発に成功のニュースを目にしました。

質問

2025年06月25日　回答

「フッ化物イオン二次電池新規高容量インターカレーション正極材料」の開発に成功のニュースを目にしました。遡れば数年前の開発を開始から確実に進展があって素直に嬉しく思います。数値的にはリチウムイオン二次電池正極材料の2倍を優に超える可逆容量が見られたとのこと。次は製品化、大量生産が期待されると思いますが、これらはその時が来たら現リチウム電池市場にインパクトを与えうるでしょうか？個人的には開発のスピードが勝負どころと思うのです。

回答

僕は技術者ではないので、技術的に正確なことはわからないです。そして僕もeeTimesの記事を読んでおおおっとなったレベルなんですが、ポイントは①いつ民生品を市場に投入できるか、②重量あるいは容量のエネルギー密度は十分として、どこまで利用可能な容量を引き上げられるか、③充電回数などを民生需要対応なレベルに出来るのかーーなどが今後のポイントでしょう。投入時期はASAPでしょうね😅。

以前から回答しているように、リチウムイオン電池はサプライチェーンを中国がガッチリ抑えているので、日本はどうあがいてももう太刀打ち出来ません。この全固体フッ化物イオン2次電池に大いなる期待がかかっています。実際、この研究は京大、東大、東京科学大に量子科学技術研究開発機構(QST)、さらにはトヨタ自動車などが研究に加わっているようで、まさにオールジャパン体制でゲームチェンジを狙っているようです。

正極材としての性能はもちろん、使われる材料が鉄とカルシウムと酸素という汎用的なのが魅力です。現在のリチウムイオン2次電池の場合、リチウム、ニッケル、コバルトというレアメタルオンパレードですから。

可能な限り市場に早く投入できて、リチウムイオン電池の愚をもう一度犯さないことを強く期待します。