レーザテックの売買について。空売りの理由、根拠についてご教示ください。

質問

2025年01月02日　回答

レーザテックの売買について。昨年8月5日に株価が急落した際、りおぽんさんは2万円以下で買って数日後に3万円を付けた際に売却されたと思います。この売買は、理論株価を2万円程度と決めていた場合に可能と思います。ただ、その後に、りおぽんさんは、金額は不明ですが、同株価を空売りされていたかと思います。この空売りの理由、根拠についてご教示ください。

回答

8月5日の段階で割り出してあったレーザーテックの理論株価はおっしゃる通り、2万1000円程度でした。そして当面の目標株価がざっくり3万円。ですから8月5日の急落でレーザーテックは割安になってイン、思った以上に急反発し、目標株価を超えたので全株利確です。

実は現在でもレーザーテックの理論株価は2万1000円弱です。しかしその後レーザーテックには悪材料が出ました。米中半導体摩擦の激化です。この半導体摩擦は半導体完成品より半導体製造装置産業へのネガティブなインパクトがデカいものです。

半導体製造装置株の世界の指標になっているのは、オランダASMLです。EUV露光装置というキモのパーツで圧倒的なシェアを握っているからです。9月下旬時点で言えば、ASMLの決算発表が10月中旬に迫っていました。この決算発表でのASMLの業績見通しはきっと悪いはず、というのがこの時点での僕の読みでした。そしてASMLが悪ければ、レーザーテックも必ず悪いんです。

ところが当時、日本ではみんな「高値覚え」で、レーザーテックの2万2000円ぐらいの株価は「値頃感があるんじゃないのか」と能天気なことを言っていました。僕はこの時の半導体製造装置業界が置かれた状況と、ASMLの決算発表の内容への予測から、レーザーテックの当面の目標株価だけ、1万6000円に引き下げたんです。

ですからレーザーテックのショートを敢行したのは9月末、価格は2万4250円です。この時点では当面ASMLの決算を待とうという方針でした。10月中旬、予想通りASMLショックが起きました。これならレーザーテックのショートはホールドできます。

ということで12月中旬まで引っ張り、もうお腹いっぱいという1万4800円で全株ショートカバーしたわけです。38%超の粗利で、僕としても読みが的中した会心の空売りでした。