美術品や価値のあるコレクションを入手することにおいては情報網、人脈が最重要ですか？

どちらも大切です。東洋陶磁器や茶碗のコレクションの多くは、好事家だった伯母から受け継いだものです。それを僕が継承・発展させています。伯母からは現金・株式なども受け継ぎましたが、美術品のコレクションを守るため（そのすべてを伯母が僕に遺贈したのはそれが願いだったと思ってます）、現金のすべてと株式の大半を相続税として納めました。

美術品のコレクションは、お年を召されて、後継者がいなかったり、後継者が興味なかったりした場合や相続税を用意したい場合などに譲り受けています。コレクターはせっかく集めたコレクションの散逸をなにより悲しむものです。

オークションはクリスティーズやサザビーズはもちろん、東京美術倶楽部など日本のオークションにも参加しています。海外のオークションで欲しい作品を自由に落札できる身分になりたいのですが、中国などの大金持ちコレクターは負けず嫌いが多く、降りてくれないので、競り負けることがほとんど。今僕が金を稼ぐのは、彼らに勝ちたいというのが最大のモチベーションです。