芸術家というのは、どのくらいご活躍されている方だと金銭的に自活していけるのでしょうか？

これは人それぞれだと思います。妻の友人で著名なクラシックの女性ピアニストさんがお2人いらっしゃいますが、お2人ともかなり経済的に豊かな方と結婚されました。お一人はかなり年齢が離れていたのでビックリしたんですが、彼女はハッキリと「自分の演奏活動を支えてくれる人だったから」とおっしゃっていました。経済的な問題に一切惑わされず、自分の演奏活動に集中したかったようですね。妻は「そうよねぇ」と同調してましたね。クラシックの人は特に名が売れるまでは経済的に厳しいですから、どうしてもパートナーに経済的なものを求める傾向がある気がします。

そこそこの演奏家になれば収入も相当のものになりますが、かかる費用もバカになりません。妻の演奏活動による年収はふつうのサラリーマンとは比べものにならないぐらいありますが、それでも追いつかないようです。

妻はドイツの音楽大学の大学院に留学したんですが、その費用はすべて僕が負担しました。現在も日本より欧州で活動しており、そこに生活拠点をもっています。その費用も僕が持っています。長期不在を繰り返しますので、パートナーはそれへの理解も必要になります。これはふつうの男性ではなかなか難しいかもしれません。きれいごとだけではすまない世界なんです。