以前りおぽんさんが適正なドル円は140円前後だとおっしゃっていたと思うのですが、その考えは今も変わっていませんか？

購買力平価説から推論される適正のドル円の水準は、130円弱です。

ただ諸外国に比べて異常に低い金利をほとんど引き上げず、莫大な財政赤字をさらに膨らまさせていることに対する、日本政府と日本銀行の政策遂行能力への評価失墜分のプレミアムが、30円ぐらい上乗せされているんだと僕は理解しています。ヘッジファンドなどの国際的な投機筋にその辺を完全に見抜かれています。

現時点では時折、外貨準備高を浪費して為替介入して脅すしか、有効な手がありません。

この理論以上の円安は、低金利と放漫財政でラクをし続けようという日本国民が支払うツケと言えます。アベノミクス開始前のドル円は90円ぐらいでしたから、アベノミクスの負の遺産でもあります。