セクハラについて、当人たちはどのように対処すればよいと思いますか？

質問

20代女性。
これまでセクハラをされて嫌なことが何度かありました。

大学生の時の飲み会で、そのグループでダントツ一番嫌いでタイプじゃなかった人から酔ったノリで「〇〇(私)とヤリたい」と言われたり、50代の人から執拗にセクハラなことを言われたり、他にも色々思い出してしまいます。

大学生の時はだいぶショックを受けた後、徐々にムカついきたので、グループ内の大人に相談して味方をいくつか作った上でその男子とタイマンで話をつけました。
でも、社会に出てからのセクハラはそうするわけにもいかないですし、だからといって我慢するのは癪です。

女友達とも話していて、結局そういうことに対して腹を立てず黙ってやるべきことをやっていくのが一番だと結論に達しましたが、それに納得できない自分もいます。

りおぽんさんは(女性が受ける)セクハラについて、当人たちはどのように対処すればよいと思いますか？特に気持ちの面で。
そしてこれはノーコメントでも構いませんが、娘さんからセクハラを受けたと相談された時、あるいはされたとしたら、そのように答えたり言葉をかけますか？

回答

セクハラというのは難しく、言っている男の方は誉めている気だったり、ちょっと自分に気がないか探ろうというつもりだったりします。相手の気持ちに鈍かったり、酒でも入らないと真正面からアプローチできない臆病者だったりするわけです。

ただ女性側からすれば、自分の方でその気がない男性の好意的な発言は、ある意味ですべて迷惑でセクハラだったりします。昔はオフィスで「◯◯ちゃんはかわいいね」という発言はセーフでしたが、今ではコンプラ的にアウトの会社が多いと思います。ただある種の緩衝材、潤滑油を失った気はします。「仕事の成果だけで判断しろ」というのがご時世ですが。

セクハラというのは、実は女性だけにあるものではありません。オフィスでは昨今、男性のセクハラ的発言には厳しいですが、「◯◯さんはかっこいい」と言った女性社員による男性社員の品定めは未だ野放しになっていたりします。現役時代、僕は「寝てみたい上司」でナンバー1になったと、部下の女性社員に教えてもらったことがあるんですが、聞いた時の気分はなかなか複雑でした。そういう目で見られているのかと思うと、正直ちょっと気持ち悪かったですね。

この品定めで高評価される男性はまだ救いがありますが、散々に低評価される非モテ男性は、それこそ業務へのモチベーションにも関わるので、害悪です。しかし男性社員にセクハラ発言を控えるように注意するのは上司の義務として受け入れられますが、女性社員に男性社員の品定めをやめるように言っても、聞き入れられた試しはありませんでした。僕には泣いている男性社員のヤケ酒に付き合うことしかできませんでした。

セクハラというのは、結局「あなたの発言や行為をセクハラであると受け止めている」と、意思表示するしかないと思います。女性社員の品定めに悪意がそうないように、男性のセクハラ発言の多くは無意識だったりします。ですから気付かせてあげないといけない。

そしてフィールドというものがあります。例えば僕はこのアカウントでエロネタを散々ポストしています。これをオフィスで女性社員に向かって言えば、とんでもないセクハラ行為です。しかしツイッターアカウント、ましてや鍵垢です。セクハラと感じて読みたくなければ、そっとフォローを外せばいいだけです。ですからここではセクハラは成立しません。

社会においても、退出できる自由があったり、逃れる方法があったりします。どうしても取りたい商談であれば、多少のセクハラ発言は我慢しなければならないケースもありえます。男性社員の土下座営業と似たようなものでしょう。

こういった条件をすべて外して、それは不当なセクハラ発言、セクハラ行為であると感じたら、これは社会人であろうともう明確に戦うところでしょう。明確に意思表示して、あらゆる手段を使う。それで失うものも出てきますが、それはそこで価値の比較をするしかありません。

ただ僕は内部監査人として、企業の公益通報窓口になった経験があり、セクハラ・パワハラの通報窓口になったんですが、多数寄せられた報告を、社外の顧問弁護士と調査・検討していって、「これをセクハラ・パワハラと言っていたら、仕事にならないよね」というものを潰していったら、半分も残りませんでした。現状では女性のセクハラ認定が広範すぎる面はあります。これでも男性社員側からは鬼の内部監査人と恐れられたんですが。

例えば、契約社員の女性に契約更新の見返りに関係を迫っていた部長とかは、さっさと懲戒免職処分にしましたが、不倫をしていて不愉快、セクハラであるというのは当然ですがスルーでした。感じ方によってセクハラというのは、公的処分にするのが難しい側面があります。客観的に見てセクハラである必要があります。

ただこういう具合にある程度の企業であれば、公益通報窓口もコンプラもあるはずなので、酷いと感じたら、それを使う手もあります。

僕が38歳から勤務していたIT企業は、上司が異性の部下と2人で酒を飲みに行くことは、コンプラ違反でした。ですから、僕は一度も誘ったことがありませんが、むこうみずに誘ってきたのは、部下の女性社員たちでした。僕が「コンプラ違反だから」と断ると、「勇気がない」と笑われたり、「コンプラと私のどっちが大事なんですか？」と絡まれて、いい迷惑でした。こういうケースもあります。

なお、最後ですが、ウチの娘の場合、もしセクハラを受けたとして、それを僕に相談することを「屈辱」と感じるタイプなので、そんなことをするんだったら、死んだ方がマシと言うでしょう。そして自分でキッチリ3倍にしてやり返すはずです。何しろ「オコジョ」ですから😅。

若旦那に聞くところでは、最近ではエロ話が好きなイタリア系米国人社員が、娘に手ひどく噛まれたみたいです🤣。小一時間ぐらい涙目の娘の超早口の英語で噛み付かれて、相手はどうしようかとオフィス内でオロオロ立ち往生していたそうです。娘には若い男性メンバーの味方も多いので、敵に回すとプロジェクトが回らなくなる可能性もあるんだと、若旦那が笑っていました。そういう脅しも効くものでしょう。

娘は今しばらくロンドン出張中なので、好き勝手を書けますが、これが見つかれば、僕もガブっと噛みつかれそうなので、この辺にしておきます😅。