質問
ものすごく素朴な疑問なんですが、ヘッジファンドや戦略コンサル、官僚といった、超一流の頭脳労働とされている職種は、なぜあれほどのハードワークの文化なんですか?
極めて高い質での頭脳労働が求められるはずなのに、3~4時間も寝られれば良い方といったライフスタイルでは、長期的に見て生産性が落ちてしまうのは明らかなように感じるのですが…。
苛烈な競争の中で個々人が自身のアウトプットを最大化するために、睡眠時間を削ってでもハードワークをする戦略を取ってしまうのはまだわかるのですが、そうした無理なハードワークを前提とした環境設計をする経営陣の意図が理解出来ません。せっかく優れたポテンシャルと高いモチベーションを持つ方々を使いつぶしてしまうのは、一企業としても業界としても、なんなら日本という国全体から見ても、大きな損失のように思います。
勿論長く激務をしても潰れずに、その分大きく羽ばたく方もいらっしゃるでしょうが(りおぽんさんはきっとこのタイプでしょうね)、あくまで結果論ですし。
労働集約的な産業ではあるでしょうが、その分採用人数を増やして、各自が健康的な生活を営める程度の業務量を担当するようにすることはできないんでしょうか。高度な案件だから他に任せられる人がいないという状況がずっと続く組織は、外野からは健全じゃないように思います。
元ハードワーカーのりおぽんさんは、どうお考えになりますか。
回答
まず誤解を解いておくと、外資系戦略コンサルコンサルタントやヘッジファンド、PEファンドのファンドマネージャーは睡眠時間3-4時間というほどの激務では通常はありません。9時-5時はさすがに無理で勤務時間が長い場合が多いですが、電車では帰れる時間に終わるケースが多いです。
外資系戦略コンサルに勤務するうちの娘の勤務パターンを見ていると、特に朝早くなくてもいい日は午前10時頃出勤していく場合もあります。また日によっては在宅勤務で資料を作成していることもあります。ただ難しいのは、勤務時間がクライアントドリブンになることです。クライアントのミーティングが午前8時に始まれば、その時間に行かなくてはなりません。
もう一つ、娘の話で面白いのは、娘のようにほぼ客先に常駐していると、自分の会社の社内会議にはビデオ会議で参加していることです。この会議は夜開催されることもあり、こんな場合は自宅の自分の書斎から参加していたりもします。
一番大変なのは、業務に時差が絡むことです。米国本社のカウンターパートナーとのミーティングや米国企業のエキスパートインタビューなどが随時入るんですが、これが向こうの都合で行われるので、夜10時スタートだったり、午前3時スタートだったりします。娘の書斎の扉がちょっと開いていると、PCに向かって英語で早口で捲し立てていたりします。これは外資系戦略コンサルに限らず、外資系企業の宿命です。
ただウチの娘はちゃんと寝ないとダメな方なので、トータルでの睡眠時間はちゃんと取っています。不規則なだけです。ただ少しでも長く睡眠時間を取りたいみたいで、忙しい時には家に帰らず、六本木にあるマンションの方で寝泊まりしていたりします。僕が現役時代、某外資系ホテルにずっと部屋を確保していたのと同じようなものです。
戦略コンサルで最悪なのはプロジェクトが炎上した場合です。これは深夜勤務も早朝勤務もアリの地獄になります。
しかしプロジェクトを炎上させやすいプロジェクトマネージャーというのがいるので、そういうプロマネの下には部下が付きたがらなくなります。娘はクライアント次第な部分はともかく、それ以外はちゃっちゃと仕事を片付けて、さっさと遊ぼうというプロマネなので、チーム参加希望者が多いと聞きます。若旦那はすでに特定のプロジェクトには属さず、自分で決められた予算を持って顧客開拓をしたり、グローバルオフィスとやり取りしたりする業務なので、勤務パターンがまた違います。
ヘッジファンドのファンドマネージャーは、マーケットがやっている時間にはオフィスにいなければならなかったり、クライアント次第であったり、あるいは海外とのやり取りが必要であったりと、やはり長時間勤務というより勤務時間が不規則であるのが特徴でしょう。
採用人数を増やしてと簡単に言いますが、どちらもかなりの専門性を要する業務です。戦略コンサルとなれば、大企業の経営者と対等に話して信頼を勝ち取り、経営に関する戦略をまとめなくてはなりません。企業側にも当然、経営戦略担当はいるわけで、社内でやるより専門性が高く、優れた知見を持っていると思うから、バカ高いお金を支払うわけです。人数を増やせばこなせる仕事ではありません。娘の口癖は「使えないヤツはいらない。できるやつだけよこせ」です。
ヘッジファンドのファンドマネージャーは損をしていたら話になりません。証券会社や投資銀行、戦略コンサルや経営コンサル、それにPEファンドなどから優秀そうなのを引っこ抜いています。極めてシビアな世界なので凡人には務まりません。
以上の業務は闇雲に人を増やしたからといって楽にはなりませんし、使えそうな人間は各社で取り合い、さらに社内でも取り合っている状態です。
中央官僚キャリアの長時間勤務だけはムダ働きが多いですが、これは特に国会会期中の国会対応がある場合に酷くなる傾向にあります。国会会期中は午前帰宅、数時間仮眠を取って出勤も珍しくはありません。
しかし国会での質問に適切な答弁書を拵えたり、法律案を作成したり修正したり、さまざまなネゴを行う業務です。とても凡百にできるものではありません。キャリア公務員が20代の時にやる修行だけ人数を増やす意味がありますが、アップorアウトにならざる得ないので、就職希望者がいないでしょう。
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