上組、資産株なんですか？

僕の「資産株」というのは、株価の上昇が期待できるというより、この銘柄の価値は大きく毀損はしないだろうという意味で保有しているものを指します。上組は確かに一般的な知名度は高くありませんし地味ですが、日本の港湾業の最大手です。港湾業であえて比較すれば山九がありますが、同社は港湾業専業ではありません。その意味で上組は日本の港湾業界で揺るがぬトップ企業です。

この港湾業がなければ、日本の海運物流は成り立ちません。東京港と神戸港で自社単独運営ターミナルを所有しているほか、主要港にターミナルを運営しています。世界的に見れば上組は決して大きな港湾業者ではないんですが、ターミナルというのは利権ですし、中国などの巨大な港湾業者を日本のターミナルを運営させると、日本の物流の首根っこを抑えられるので、政府がそれを許容するとはちょっと思えないです。

ですから上組に万が一がある時は、日本が壊滅的な打撃を受ける時とも言えます。ですから株価上昇の旨みには乏しいけれど、とりあえず持っていて安心な資産株として保有しているわけです。

僕はリスクを取る場合はけっこう取りますが、それだとリスク選好が強過ぎるので、こうしてバランスを取っているわけです。

ちなみに世界の港湾業者で時価総額トップとされるのは、先日公開したPFでも保有していたインドネシアのByan Resourcesで、こちらはテンバガーを超えています。僕の中ではこれでバランスが取れてもいるんです。