外国人土地取得規制法の制定必要性とその内容について、お考えはありますか？

まずツイッターでは、諸外国は外国人の土地取得を規制するのが一般的だというデマが罷り通っているようです。米国、フランス、ドイツなどの先進国ではそんな規制はありません。スペインに至っては、一定額以上の不動産を取得すると、永住ビザが取りやすいように、外国人の不動産取得を促そうとしているぐらいです。現在、僕の妻はドイツの家にいますが、この取得になんらの問題はありませんでした。僕は米国にも不動産を所有していますし、マヨルカ島移住を考えた時、地元の不動産屋さんにあたっています。

相変わらずツイッターはデマばかりです。規制をかけているのは、地価が安くて買われすぎると困る開発途上国や中国など政治的に閉鎖性が高い国の話です。

ただ野放図に外国人の土地取得を認めるのはよくありません。現在、「土地利用規制法」がありますが、これを拡大して、安全保障上重要な土地の外国人による取得を規制するのは、どこの国でもやっている当たり前の話です。日本の現状の規制では甘々なので、これは強化する必要があります。

一方、ツイッターでは「中国人が水源地になる森林を買い占めている」といった類いの話も出回っているようです。しかし現在、日本において山林は、相続に際して「お金を出しても引き取ってもらうもの」なんです。相続税評価額に比べて実勢価格が何十分のイチということが平気であります。僕もとある市の市民の水源地になる山林を所有していますが、これを高く買いたいという人は現れません。売却すると、産廃置き場かソーラーパネルが設置されるだけなので、資産価値的にはマイナスだけど、仕方なく所有し続けています。

ですから中国人がもし山林を買っているとしたら、値段がつかないものを、事情をよく知らない中国人が体良く騙されて売り付けられている可能性が高いと考えています。中国人が森林を買い占めているという主張をされる方は、日本の山林の実情をご存知ありません。

現在、日本の地価を買い支えているのは外国人投資家なので、まるッと外国人の土地取得を規制すれば、不動産価格が暴落するし、外国からの日本に対する進出意欲も冷え込むでしょう。そうまでして、外国人の土地取得をまるッと制限するのかどうかです。

中国人や韓国人に不動産を買われるのは、なんか生理的に気に食わない、という話では、まさにお話しになりません。政治的にアホを煽るには格好のネタでしょうが。