質問
2024年01月28日 回答
テキサス州などで不法移民を巡って州兵と連邦軍が一触即発の雰囲気ですが、今後日本も含め世界は移民政策に関してどのような方向に舵を切って行くと思いますか?
回答
移民問題は今後、「きれいごと」「人道や倫理の話」「経済の論理」では済まない問題になっていく、と言うのが僕の持論。頭だけで考えている人は、「日本は労働力不足なんだから、もっと積極的な移民政策を採用せよ」と簡単に言うけれど、それは実際に移民が押し寄せている街を見ていないから言えるんだ。行政はパンク気味になってる。移民事務取り扱いができる行政書士はまだぜんぜん少ない。言葉の壁があるからね。生活保護手続きにも人が殺到している。そこで怪しい人たちが金儲けに暗躍している。
すでに日本にコミュニティがあって受け入れ体制が整っている国の人はまだ良いけれど、クルド人とかは大変みたいだね。みんな「ワラビやカワグチに行けばなんとかなる」と信じて日本に来るわけだけど。
日本の移民街についてのレポートが最近何冊か出版されているけど、読んでみたら、もともとこうした問題にニュートラルとは言えないジャーナリストが、良い面だけ切り取ってまとめているように僕には読めた。だから僕は、実態を反映しているとはぜんぜん見ていない。そもそも、移民街が出来てる街の地価はどう推移しているんだ?そうじゃないところの不動産業者は「この街は(アジア系や中南米系の)外国人が少ないですから」って言うことをセールスポイントにしているだろう?かつて風俗街や底辺労働者街だったところが、移民街に置き換わっている場合も多いんじゃないのか?
でも、これは積極的には移民や難民をほとんど受け入れていない日本ですら、という話。僕はテキサス州の事情はあまりよく知らないけど、欧州の移民状況はけっこう追っている。日本とは比べものにならない何百万人という移民、難民が押し寄せている。ウクライナ戦争以降、EU全体で年間100万人近い難民申請なんかで行政はほぼパンクしているし、そんな受け入れ体制は整っていないから、こうした人たちの生活環境は劣悪。そうなれば当然治安は悪化する。手厚い難民保護をしているドイツあたりは経済的負担も大きくなっている。それでもかなり頑張っているけどね。
イタリアやフランスでは移民による社会不安が生じていて、そのため移民反対の極右政党が急伸してきた。移民非常事態宣言を出したイタリアでは、移民受け入れを絞って出来るだけ追い返す方向に舵を切ったけど、それでも押し寄せる難民を乗せたNGO船舶との間に緊張が発生している。イタリアでは左派コンテ政権で拡大した移民特別保護政策を、極右の現ジョルジャ・メローニ政権が必死に撤回中だけど、前内相で今、副首相になっている極右政党出身のマッテオ・サルヴィーニが打ち出したサルヴィーニ法令では移民受け入れ条件の厳格化を掲げて、人道的保護ですら極度に制限した。この緊急法令が、最近出されたクトロ法令でさらに強化されてる状態。でもこの結果、難民を本国に送り返すための一時勾留センターが4倍もの人を収容する状況になっている。
移民が急増して全人口の1割を超えたスペインでは、なんとか左派サンチェス政権が昨年11月続投出来たけれど、フランコで右翼に懲りてるはずのスペインで右派民衆党が各州議会で伸長しているのも、大嫌いな筈の極右政党VOXが一定の支持を受けているのも、背景にあるのは左派の経済政策の失敗とともに移民問題があるんじゃないだろうか?フランスの前回の大統領選で極右・国民連合のマリーヌ・ルペンなんかが40%以上の得票を得た背景にあるのは、フランス国民の反移民感情じゃないだろうか?あのドイツでさえ極右政党「ドイツのための選択肢」が、5%条項の壁を突破して伸長している背景にあるのは移民問題なんじゃないだろうか?フィンランドでもスェーデンでも移民受け入れに比較的消極的な中道右派政権が誕生した裏に、移民問題はなかったか?
欧州の政情が軒並み不安定化・右傾化している裏に何があったのか、一度よーく考えてみようよ。
移民・難民の受け入れで先進国とも言えるこれらの国では、今や政策転換は必至だと僕は見ている。当然、日本の法務省は、サルヴィーニ法令みたいな新しい移民政策を調査研究していて、調査レポートも出している。移民受け入れ積極論者はこれを読んでから議論して欲しいもんだと僕は考えている。
日本の移民受け入れ積極論者は「それなら有能な人だけを受け入れる秩序ある移民政策をすれば良い」と言うんだけど、僕はそんなご都合主義がまかり通るとは到底思えない。まず国際社会がそんな話を認めないと思うよ。穴を開ければそこに人が殺到する、それが移民問題というものなんだ。
きれいごとを言うのはもうやめて、さまざまな軋轢や摩擦を覚悟して、いろんな社会的コストを払ってでも、移民受け入れを拡大するべきか、欧州や米国の事情をよく検証した上で議論すべき時が来ているんじゃないのか? 現在、僕は移民政策に関してはニュートラル。「できれば移民受け入れをもう少し積極的に進めた方が良いけれど、日本で本当にそれが可能なのか懐疑的」という立場。
移民に積極的になるのは本当に難しい。トランプの「国境の壁」を批判して大統領になって、移民寛容策を打ち出してきたバイデンが、いよいよメキシコ国境に部隊を派遣して不法移民を取り締まらなければならなくなった。これがすべてを象徴しているんじゃないだろうか?
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