一般的に、グロース株はバリュー株に比べてボラティリティが大きいと思いますが、これはなぜなのでしょうか？

これはそもそもの区分を考えてください。

グロース株とは「業績などの成長性が高くて、期待で買われている株」をそう呼びます。ですから、「現時点で計算した理論株価より、将来の期待を織り込んで、現在の株価が高くなっている銘柄」なんです。「期待」という曖昧なものが現在の株価の裏付けですから、金利に敏感になるのはもちろん、期待の剥落やさまざまな思惑で株価が大きく動きます。将来性を期待する銘柄ですから中小型株が多いことが、さらにそのボラを高くします。配当がない銘柄が多いです。

逆にバリュー株は、「業績が安定しているけど、将来の成長への期待などがさほど高くないので、理論株価より割安で放置されている株」のことなんです。実際に出している利益とか売り上げ、配当、あるいは資産といった明確なものが株価の裏付けで、買われ過ぎていることもないですから、そこから大きく下げることはあまりありません。投資家から見て、株価にメドが立っているので、ボラは低めになります。比較的大型株が多いので、さらにその特性が強く出ます。相場の下落局面で持ちやすいので買われる傾向があり、相場下落局面でもあまり下げません。