鬱になったことがあるとお見かけしたのですが、何が原因だったのでしょうか？

質問

どのくらいで復帰できたかも教えてほしいです。

回答

みなさんも知っているようなカリスマ経営者の下で、そのキツいプレッシャーに晒されながら12年間タフな業務をハードな就労環境でやったら、精神が壊れました。その会社ではよくあるパターンです。最後の方ではうつ病を病みながら少し仕事をセーブしてもらったり、１ヶ月ほど休職したりしましたが、回復することなく50歳で退職しています。

それからとりあえず半年間はニュージーランド在住の友人の牧場で静養しました。この時期に出来たのは、持っていったノートPCでやる暇つぶしの株式投資だけです。帰国してからも2年ほどは仕事に就くことなく、主に欧州や北アフリカをぶらぶらと旅行して、美術館に行ったり、レストラン探訪をしたり、コンサートや観劇をして暮らしました。

資産的にはもう一生遊んで暮らすのには困らない状況だったので、このままのんびりと朽ちていこうかとも思っていたんですが、社会人時代の先輩から「お前みたいなのは、せめて何か社会の役に立て」と叱られて、某大学の非正規教員の仕事を紹介されました。社会人時代の経験をもとに経営大学院などで実践的な経営戦略論を週2コマ教えるぐらいだったら、当時の僕の心身のコンディションでも出来そうだったので、それで社会復帰を果たしています。

ただ、50歳で会社をリタイアしてから、タフな仕事は一切していません。余裕がある時に、心身の状態が許す範囲でやっています。だからどれだけ復帰したのかは試しておらず、わかりません。自分のストレステストをやる気はもうありません。

そして大学教授の職も、健康上の理由で去年春で辞めており、現在は投資家という名の無職です。いちおう自分の会社の社長で、頼まれた会社の非常勤役員をいくつかしていたり、なんちゃらという公的な委員をしていたりするのが、数少ない社会との繋がり。後は頼まれた原稿を気ままに寄稿しています。老兵は死なず、ただ消えゆくのみ、というわけです。