投資の世界におけるロジックとして成立する部分と成立しない部分は比率で示すとそれぞれ何対何くらいの割合になると思いますでしょうか。

質問

投資の世界にはロジックとして説明できる部分もあれば、今回のAIバブルのようなロジックとして説明できない部分もあると思います。
体感で構わないのですが、投資の世界におけるロジックとして成立する部分と成立しない部分は比率で示すとそれぞれ何対何くらいの割合になると思いますでしょうか。

回答

僕の体感で良いのであれば、ロジックで動いているのは１割、あってもせいぜい２割です。

もし相場がロジック通りに動くのであれば、さまざまな分析を行っている証券アナリストの目標株価がこんなに外れません。頭の良い連中が金をかけて情報を集めて高度なシステムで分析している機関投資家は常勝になって、個人投資家が入り込む隙なんてなくなります。でも現実はそうなってはいません。

ここ20-30年ぐらいのタームで投資に関するサイエンスは急速に発達してインデックスファンドなどが登場した結果、市場平均に劣後しないで利益を得ることは比較的容易になってきました。しかし市場平均を上回るリターンを狙うとなると、相場はまだまだ感性に頼るアートの世界です。

僕は個人投資家としては上限に近い水準の金をかけて情報を集めて分析して投資しています。しかし、僕の投資予測の精度は統計上、58-60%程度だってことがはっきりしています。相場は上がるか下がるかですから、五分五分よりはちょっとマシというレベルなんです。でも損失を早めに見切って利益を伸ばす「損小利大」という相場の基本テクニックで、これでも十分に儲かります。今みたいに65%を超えると儲かって仕方がない状態になります。

もし個人投資家が市場平均以上を狙って、ロジックでは割り切れないアートの世界に踏み入れるんであれば、まず自分にその才能があるかどうかを冷静に見極めて、もしあると判断したら、ロジックで割り切れるところを全力でやって、少しでも確率を上げる努力をすることだと、僕は思っています。