海外のお知り合いが多いりおぽんさんに質問です。｜東大ぱふぇっとの米国株投資ブログ

質問

海外のお知り合いが多いりおぽんさんに質問です。
Netflixでジェントルメンというドラマを見ていたのですが、その中でとある貴族がナチスに心酔して「ヒトラーの睾丸（ホルマリン漬け。多分ニセモノ）」を購入し、それを材料に「購入の事実をバラされたくなければ金を寄越せ」と恐喝をする元記者が出てきました。
その事実を知った主人公達はその貴族を「信じられない」と言った目で見るのですが、その「真剣さ」が想像以上で驚きました。

ナチスとその所業がタブーとされているのは理解していたつもりでしたが、そこでの役者さん達の演技を見るとナチスを「よく思う」こと自体に凄まじい嫌悪感を抱いているように感じました。

ここで、質問なのですが、実際に海外の人々のナチスやヒトラーに対するスタンスというのはどれくらい真剣なものなのでしょうか？

「親衛隊の制服がカッコいい」とか「ヒトラーの演説には学ぶところがある」とか言った途端、「お前はナチスを肯定するのか！！！」と怒鳴られるくらい腫れ物扱いされているのでしょうか？

ナチスを肯定する意図も「Netflixによるプロパガンダだ」と陰謀論のようなことを言いたいのではなく、将来海外の友人が出来た時に地雷を踏み抜かないようにしたいがための真摯な質問のつもりです。

是非とも多くの外国人と関わってきたりおぽんさんから見た肌感を教えてください。

回答

欧州社会で、少なくとも「ナチスに心酔している」と分かった時点で、社会的な不満を抱いている貧乏な若い層でもなければ、「マトモな人」とは思われなくなると思います。ナチスというか「反ユダヤ主義」全般でしょうね。

日本でも「心の奥底ではどうかはともかく、マトモな人は言ってはいけないタブー」ってあるでしょう？「戦争していたんだから米国が広島や長崎に原爆を落とすのが当たり前じゃん。原爆バンザイ」って言って原爆のキノコ雲でも描いたTシャツを着ていれば、よほど無知で教養のない人の層ならともかく、マトモな人とは扱われなくなるでしょうし、社会的地位がある人ならそれを失うでしょう。例があまり上手くないですが、それに近いです。

欧州社会ではホロコーストは今なおやってしまった悲劇です。「ナチスを受け入れる」とか「反ユダヤ主義言動をする」というのは、イコール「ホロコーストを認めて称賛すること」と取られます。公的立場にある人がそれを言えば激しい非難を浴びるのは確実ですし、上流社会でそうした人だと分かれば、眉を顰められて、誰もその人を招かなくなると思います。つまり上流社会から抹殺されます。

日本で言えば「テロリストのテロ行為」を賛美しているのに等しいですから、「そういう人だ」と分かれば企業はその人を雇うことを躊躇するでしょう。僕みたいな外国人であれば、「危険人物」と警察などから見なされて、在留資格を失って国外退去処分になるリスクが非常に高いと思います。少なくとも警察にはマークされます。

欧州の人を友人にする場合、「ナチス称賛」「反ユダヤ主義」と思われる言動は「マトモな人」と思われなくなって、まず避けられるようにはなります。さらには上記のように国外退去処分になってその国には2度と入れなくなる可能性もありますので、例えパーティでの冗談でも、やめておいた方がいいです。