どうして先物主導の急落だと外国人が主体と考えられるのかがわかりません。

まず「日経先物」は「先物」という金融商品であって、ETFではありません。デリバティブの一種です。

なぜ先物主導だと外国人だと見るのかと言えば、単純に先物を売買している投資主体は、圧倒的に外国人投資家が多いからです。特にオランダのABNアムロクリアリング証券とフランスのソシエテジェネラル証券は、日経先物市場のキープレーヤーです。この他、米国のゴールドマン証券、JPモルガン証券、英国のHSBC証券とバークレイズ証券、それにスイスのUBS証券なんかが、日経先物市場で売買高の多い証券会社です。

特に日経先物市場の円滑な価格形成を図るため、継続的に買い呼び値や売り呼び値を提示するなど、取引成立を促す役割(マーケットメイク)を日経先物を扱う大阪証券取引所から受託しているプライマリーマーケットメイカーは、日経ミニの場合、現在は先述のアムロ、ソシエテ、バークレイズ、フィリップ証券などで構成されています。

先日の8月5日の日経先物ラージやミニの売買高は、こうした外国の証券会社が圧倒的に上位でした。ラージで外国人が日系証券すべてを合わせた3倍、TOPIX先物に至っては、もっと開きが大きかったです。

彼らは先物で大儲けしたり、大損を出したりしているんですが、時折、先物と日経現物を使って利益を取りに来たと見られることもあります。

まあそんなこんながあるので、8月5日の午前中の下げは先物が先行して市場の流れを決めたと見たので、外国人主導ではないかと推測したわけです。