不動産投資が株式投資よりも魅力的な点は何でしょうか。

本当に大きなお金を動かしている投資家は、「不動産投資と株式投資のどっちが優れているのか？」という考え方を、そもそもしないと思います。おっしゃる2点は確かに不動産投資の魅力です。でも僕にとって不動産投資をする最大のメリットは、アセットアロケーションして、リスク分散できることです。

アセットアロケーションにおいてどんなアセットクラスに資産を分けるか考える時、例えば景気変動に対して、おんなじような動き方をするアセットクラスに配分しても意味がありません。その点では、株式、不動産、それに優良債券や金や穀物などのコモディティは、それぞれ明確に値動きが異なる場合が多いです。すべてが暴落する世界大恐慌なんかもありましたが。

株式と不動産の値動きがどう異なるのかは、ご自分で研究してください。

お金が少ない人の基本的な発想は、「たくさんお金を増やしたい」でしょう。ですからレバレッジがかけられることが不動産投資の魅力になります。お金持ちの基本的な発想はたぶん「今持っているお金をできるだけ失わないように運用する」ことだと思います。ですからレバレッジなんてたいした意味はなくて、むしろこのアセットクラスが分けられて、リスク分散ができることにウェイトを置くように思います。

少なくとも僕はそうです。全資産の何割をどのアセットクラスに配分するかについてはとても神経を使いますし、その資産が何らかの国の信用に紐ずくものなのか、金や美術品のように通貨に紐づかないものなのかなどを考えて、アセットアロケーションを組んでいます。これを組む上で、いろんな意味で不動産投資には魅力があります。全資産の25-30%が不動産になるようにしています。