記憶力以外に速読力も高いのですか？

速読力はもともと高いほうでしたが、記者や編集者という仕事柄、どんどん速くなっていきました。これらの仕事では、この速読をして、手早く校正をするのが、ある意味「業務」だからです。味わって読んでいたら仕事になりません。

ではどれだけ速く読めるのかというと、「どういう内容の本か」と「どう読みたいのか」に大きく依存します。ですから一概には言えません。例えばユルゲン・ハーバーマスの「公共性の構造転換」やミシェル・フーコーの「言葉と物」「監獄の誕生」なんかを原書で読んだ時は、訳書も横に置きながら、単語の一つ一つなぜこの単語なのかを考えながら読んだので、1冊読破するのに何ヶ月もかかっています。

逆にライトノベルなんかは1冊読むのに1時間もかからないということもけっこうあります。

挙げられたハイエクの原書を読むのであれば、ゆっくり時間をかけたいです。3ヶ月は欲しいかな。読むだけだったら、かなり速く読めると思いますが、これは間違い探しをしているようなものなので、ハイエクをあえて読む意味がないです。