カテゴリー
暗号資産・仮想通貨

トランプはなぜビットコインを推すのか?金融のデジタル化、CBDCとは?

私の友人であるりおぽんさんの解説をブログに利用する許可を特別に頂きました。

以下はりおぽんさんの解説に対して、文意を変えない範囲で見出しや注釈を追加したものです。

金融のデジタル化とは?

大きな流れとして「金融のデジタル化」があります。

その柱になるのが中央銀行がブロックチェーン技術を使って発行する「CBDC=Central Bank Digital Currency」と呼ばれる中銀お墨付きの仮想通貨です。

これを研究していない中銀はないと言ってもよく、EU(デジタルユーロ)や中国(デジタル人民元)のほか、英国、カナダ、そして日本。日本も日銀が2023年7月に「CBDCフォーラム」を結成、民間銀行やカード会社、流通企業などと実証実験を始めています。

現在、明確にCBDC導入を決めた先進国はありませんが、プライバシー問題などの課題が片付けば、2030年ぐらいまでには導入可能になる国も現れる見込みです。

中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)

一般に「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。

中央銀行は、誰でも1年365日、1日24時間使える支払決済手段として銀行券を提供していますが、これをデジタル化してはどうかという議論があります。
現金を代替するようなデジタル通貨を中央銀行が発行することについては、具体的な検討を行っている国もありますが、民間銀行の預金や資金仲介への影響など検討すべき点も多いことなどから、多くの主要中央銀行は慎重な姿勢を維持しています。日本銀行も、現時点において、そうしたデジタル通貨を発行する計画はありません。

一方で、中央銀行の当座預金という既にデジタル化されている中央銀行の債務を、新しい情報技術を使ってより便利にできないかという議論もあります。多くの主要中央銀行では、新しい情報技術を深く理解する観点から、調査研究や実証実験などの取り組みを行っています。日本銀行では、欧州中央銀行と共同で分散型台帳技術と呼ばれる新しい情報技術に関する調査(プロジェクト・ステラ)を実施しており、その結果を報告書として公表しています。

https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/money/c28.htm より

アメリカはCBDCの研究で出遅れている

ところが唯一、CBDCの研究で出遅れている国がありました。それが米国です。前政権時のトランプ大統領が仮想通貨に否定的だったため、FRBでも「デジタルドル」のような明確な実証実験が行われていません。

貨幣の歴史

ここで貨幣の歴史をちょっと振り返ると、原始時代には小麦や宝石などの現物が貨幣の役割を果たしていました。これを原始貨幣と言います。

決済手段としても保管手段としてもさまざまな問題がありました。このため貴金属に一定の価値を与え、それを金貨などの「硬貨」として、保管しやすく、決済しやすいようにしました。ある意味でこれが資本主義の原点です。

この硬貨の価値の源泉について、大きく分けて、「金属主義」と「表券主義」という2つの考え方があります。

金属主義

金属主義は、例えば金貨であれば、金自体に価値があって、その金何グラムということそのものに価値があるというもので、金貨だとか銀貨といった硬貨が主流の時代には、この考え方でした。

しかし金や銀など貴金属は産出量が決まっています。ということは、その年に出回る貨幣の量には上限があるということです。

これは簡単に言えば、その年の経済成長は最大でも金の年間産出量が上限になるというということです。さらに言えば高額通貨を発行するにはでっかい金貨を作っていくしかなくなります。

表券主義

そこで発明されたのが「紙幣」で、紙っ切れに額面が書いてあるだけですが、貨幣として流通するように国が決めました(表券主義)。

ただ当初の紙幣は一定量の金と交換できることが保証されていました。これを「金本位制」と言い、交換できる紙幣を「兌換紙幣」と言います。別名ハードカレンシーです。中央銀行は紙幣を金に兌換する要求に備えて、金を備蓄することになります。

ただこれには一つの問題があります。その国の信用が十分にある時は紙幣に利便性があるので選好されますが、信用が落ちると、みんなが金への兌換を望んできます。

それに備えるためには金を紙幣発行分、備蓄するしかなく、やっぱり金の備蓄量がその国の紙幣発行量の上限になります。経済成長が制限されるわけです。

金本位制の終焉

そこで1971年8月15日、米ニクソン大統領は抜き打ちで米ドルと金の兌換を停止する発表をします。これをニクソンショックと言い、世界経済に極めて大きな影響を与えました。原因はベトナム戦争で戦費が嵩み、ドルの信用が落ちたためでした。ただこのことにより、ドルの発行量に制約がなくなって、米経済が大きく発展する一因になりました。

こうなると他国も兌換を停止せざるを得ません。ドルより信用が劣る自国通貨で兌換をやっていると、兌換の請求が殺到しかねないからです。

こうして世界は大きく表券主義へシフトしましたが、他国は自国通貨の信用を補完するため、なんらかの手を打つ必要があります。ここで紐づけられたのが米ドルで、米ドルと交換できる通貨のこともハードカレンシーと言います。

基軸通貨としての米ドルの覇権

こうして圧倒的な米ドルの基軸通貨化が進み、ドルは軍事力とともに米国の力の源泉になったわけです。

第一次政権時のトランプ大統領としてはMake America Great Again (MAGA)の思想のもと、これを維持しようと考えたんでしょう。しかし各国中央銀行はどんどんCBDCの実証実験を始める。金融のデジタル化、ソフト化は避けがたいトレンドになりました。

これに焦ったバイデン大統領は、在任中、デジタルドルを推進する大統領令に署名しました。これでG7諸国が足並みを揃えてCBDCに突き進む可能性が出てきました。

国家にとって自国通貨発行権は権力と富の源泉ですから、CBDCを発行する以上、民間コインであるビットコインの普及を促すような政策を取らないだろうーーこれがビットコインには未来がないと僕が考えた所以です。

ところが今回の大統領選で仮想通貨が争点になりました。バイデンさんがCBDC推進である以上、トランプさんはアンチCBDCです。従来の紙の紙幣であるハードのドルを発行し続ける。

しかしここで問題があります。金融のデジタル化は逆らえない潮流です。すでにデジタル決済、キャッシュレス化などは進行している。EUや日本の実証実験で銀行やカード会社が参加しているように、セキュリティやプライバシーの問題さえクリアできれば、CBDCというデジタル通貨の方が、紙幣より、金融のデジタル化でははるかに親和性が高く、利便性も高いんです。

原始貨幣の話から振り返りましたが、過去の歴史を見れば、利便性が低い貨幣は廃れて、新しい貨幣の在り方に移るんです。さすがにトランプさんもそれがわからないわけじゃない。紙幣に依存するドルでは、基軸通貨としてのドルの立場が将来的に危ういかもしれない。しかしデジタルドル(CBDC)は政敵であるバイデンさん(ハリスさん)との対抗上認められない。

ビットコイン本位制

そこで捻り出した答えが、ハードである従来のドルと、民間コインではあるがデジタル通貨たり得るビットコインを紐づける「ビットコイン本位制」とも言える主張ではないか、というのが僕の考えです。それでトランプさんの仮想通貨に対するスタンスが180度切り替わった。となれば、米国は金に代わってビットコインを戦略的に備蓄していかなければなりません。

昨年9月の段階ではハリスさんとトランプさんはほぼ互角、若干ハリスさんが優勢かなと分析していました。しかし入ってくる情報ではトランプさんに勢いがありました。僕の経験上、選挙は終盤で勢いがある方が勝ちます。これはトランプさん勝利に備えなくちゃ、と考えたわけです。

金融デジタル化は不可避の流れです。国家の常識では民間コインではなくCBDCに移行するのが順当。これが従来の僕の読みであったんですが、トランプさんが大統領権限を使って、強引に米ドルのビットコイン本位制に移行するというゴールポストずらしをしてしまうんであれば、読みも切り替えなくてはなりません。

各国で進むCBDCの研究と実証実験ですが、アメリカファーストのトランプさんですから、今後これらの動きにもイチャモンを付ける可能性が十分にあります。

ビットコイン本位制になるんだったら、そりゃビットコインを買っておかない手はないよなぁ、というのが僕の出した答えでした。

今後の展望と課題

ただこれはWHOやパリ協定から抜けるとか、メキシコ湾をアメリカ湾にする、パナマ運河を米国に取り戻す、といった「とりあえず言っておけばいい」という話ではありません。金本位制をやめてニクソンショックが起きたように、世界経済の在り方を変えるトランプショックが起きかねない話です。

この判断のキーマンはスコット・ベッセント財務長官です。僕が先日の公聴会でベッセントさんの人となりを気にしたのもこのためです。安定感があって、金融のことを知悉しているベテラン実務家、というのが僕の感触でした。であればちゃんと準備を整えるであろう。

こんな世界経済に大きな影響を与える話は、大統領就任1-2日に拙速で署名はできません。そして言ってしまったら、取り返しが付きません。

今後の選択肢はいくつかありますが、数ヶ月以内になんらかの発表があって、ドルとビットコインを紐づけるフレームワークが明らかにされるんじゃないか、というのが現時点での僕の本線の読みです。現状では米国はまだビットコインを大量保有しておらず、ビットコイン本位制なんて発表したら、ビットコインの価値が跳ね上がりますから、ことは慎重に進める必要があります。

相場予測noteを無料お試しできるキャンペーン!

  • 相場当てまくりの相場予測noteを無料で読める!
  • 秘密の爆益銘柄を無料でチェックできる!
  • 紙書籍が郵送されてくる!
  • 総額1万円相当を無料でプレゼント!

超豪華な特別キャンペーンをIG証券様が実現してくれました!

ダナハーちゃん
ダナハーちゃん
全部無料ですごい🐰❗
  • 私の相場予測を無料で読める!
  • 総額1万円相当のプレゼントを無料でゲットできる!
【見ないと損する!】無料で読める!非常に高い的中率の相場予測noteで爆益を掴み取ろう!【悪用厳禁】イナゴで爆益!大好評の相場予測! 先出しで相場予測を公開しているので、誰でも簡単に真似できます! 私は東大を卒業後、大企業に...

IG証券でしか取り扱っていない投資対象が山ほど存在するため、私のように幅広い投資対象へ投資するなら必須の口座ですね!私自身もIG証券を利用しています!

秘密の爆益銘柄も公開中!

ブログの記事は全て無料で読めますが、相場予測noteに関しては有料記事となっています。

ダナハーちゃん
ダナハーちゃん
無料記事でもすごいなら、有料記事はもっとすごい!
▼相場予測・神託note

予言書とか言われちゃうレベル!?
驚異の的中率!爆益銘柄の公開!
別格すぎる相場予測を公開中!

カテゴリー一覧
カテゴリー内人気記事