質問箱への回答を見ていると、昨今の報道で知る森喜朗先生のイメージとかけ離れている感じがします。

質問

りおぽんさんの質問箱への回答を見ていると、昨今の報道で知る森喜朗先生のイメージとかけ離れている感じがします。
これはメディアによる偏向報道によるものなのか、森先生の価値観が現代の価値観にそぐわなくなったということなのかどう捉えたらよいでしょうか。

回答

これはどちらもだと思います。まず前者ですが、残念ながら自分が革新系思想を支持しているため、森喜朗さんのことを敵対視して報道している記者がいることは確かです。僕は某A新聞の記者が「あんなやつは落選させてやる」と明言して記事を書いていたのを見たことがあります。また小選挙区になってから対立する野党候補の陣営に出入りして反森喜朗の記事を書いていた記者もいました。

昨今テレビで記者会見の様子が中継されるようになったのでお気づきの方も多いと思いますが、記者会見を自分の主張を開陳する場と勘違いしている記者というのは少なからずいるんです。そういう方たちが悪意をもって記事を書けば、極悪人が生まれます。

しかし森喜朗さんの価値観が古くなっていることも、否定できません。今では数少なくなった中選挙区制時代からの政治家ですから、政治に金は付き物だと考えているフシがあります。そして福田赳夫さん時代の派閥の特攻隊から安倍晋太郎時代の若衆頭、そして清和会の四天王を経て総理になった方です。ずぶずぶの党人派ですから、派閥政治に否定的になりようがありません。

森さんというのは若い頃、特に中央政界の基盤を持たずに代議士になった方です。早大商学部卒で官僚とのパイプもない。もともとは文教族です。ですから利権も持っていない。見た目も二枚目というわけじゃない。

こういう背景の政治家が強固な基盤を築き、政界でのしていく上では、口利きであるとか根回しといった旧来型の政治手法を駆使せざるを得なかったことは想像に難くないです。ただ本人がお金に汚いというわけではなく、石川県の自宅はあばら屋ですし、東京のかつての世田谷区の家は地元の支持者が見に来て、「豪邸と聞いてきたのに」とガッカリしたという逸話が残ります。

その後健康上の問題もあって六本木ヒルズに移り住むんですが、その辺の経緯が無頓着というか脇が甘いと言わざる得ないところです。今はもうそこも退去されていますが。

そして思想的にはコテコテの保守派、若い頃には青嵐会に参加して血判を押した人です。僕も何度言っていることに「それは違うんじゃないですか？森先生」と言ったかわかりません。夜中の2時頃、喧嘩腰の大激論になったこともありました。こんなことを書くと、僕が誰だか森喜朗さんが読んだらわかっちゃいますが😅。なかなか頑迷固陋なところがあることも否定できません。

ただこうした困ったおじいちゃんである点を差し引いても、森喜朗さんには人間的な魅力があり、一部メディアが偏向報道していることは確かだと思います。娘のようこちゃんは自分の父親があまりに悪く書かれているので、A新聞の記者に怒鳴りに言っています。その代わり家庭では奥さまの千恵子さんやようこちゃんから森さんは失言癖を叱られっぱなしだと聞きます。