モメンタム投資について勉強しています。｜東大ぱふぇっとの米国株投資ブログ

質問

最近、モメンタム投資について勉強しています。シンプルな戦略で、国やセクター、GOLD等のアセットを変更することで超過リターンは得られずとも安定したリターンを得られると思うのですが、どうでしょうか？？

回答

モメンタム投資を勉強中はということは、ジェシー・リバモアやウィリアム・オニールの著作でも読んでいらっしゃるのでしょうか。あるいは「ウォール街のモメンタムウォーカー」かな。

モメンタム投資とは「一定期間続いたトレンドはその後もしばらく継続する可能性が高い」という著名なファクトをベースに、トレンドを読んで売買する順張り投資戦略のことです。

ちなみに僕がやっている投資戦略を「トレンドフォロー戦略」と言い、「トレンドに乗る」という意味で非常に近似した戦略です。当然ですが、僕は最も優秀な投資戦略だと考えています(でなければ採用しません)。

トレンドフォローとモメンタムの違いをあえて挙げれば、モメンタム投資が主に株式にフォーカスを当てているのに対し、トレンドフォローは株式以外の金、債券、商品、不動産などさまざまなアセットに焦点を当てていること。もう一つは「ミーンリバージョン(平均回帰)という考え方があるかどうかです。

①トレンドロング　上昇トレンドを確認してロング、トレンドが続く限り保有、トレンドが途切れたら売却

②トレンドショート　下落トレンドを確認してショート。以下同文
(ここまではモメンタム、トレンドフォローはほぼ一緒です)。

③ミーンリバージョンロング　価格には過去の平均に回帰しようとする習性があるので、平均値より下げたら(dip)ロング

④ミーンリバージョンショート　価格が過去の平均値より上げたら(リバーサル)ショートして平均に回帰するのを取る
この③④がトレンドフォロー独自の考え方と言えます。

モメンタム投資は高くなったら買い、安くなったら売る戦略ですが、ミーンリバージョンを利用することで、上昇トレンドの下げ(ディップ)で買い、下落トレンドの中のリバーサルでショートすることができます。

このミーンリバージョン現象については統計学的に表現出来るんですが、数式を並べるとみんな寝るので控えます😅。ガウス分布やヴァシチェックモデルを使うので、興味がある人はどうぞ。

またモメンタム投資をさらに発展さえた投資戦略に、デュアルモメンタム戦略があります。

⑤絶対モメンタム　ある株があらかじめ決めた期間(ルックバック期間)で高ければ買い、安ければ現金、金、債券を買う

⑥相対モメンタム　いくつかの投資商品を比較してルックバックに最も上昇率が高かった商品を買う

この絶対モメンタムと相対モメンタムを組み合わせる投資戦略をデュアルモメンタム戦略と言い、リスクを減少させ着実にリターンが取れる優秀な戦略です。

デュアルモメンタム戦略、トレンドフォロー戦略ともに現在も研究が続いている投資戦略で、答えを言うのは容易ではありませんが、僕は現時点で最強の戦略だと考えています。ぜひ自信を持って研究を続け、実践に活かしてください。ちなみに僕はトレンドフォローを我流で発展させた戦略を採っているので、いつか説明しますね。

もちろんどんな投資戦略にも弱点はあり、デュアルモメンタム戦略はボックス相場で使えないとか年に数回の売買が発生するので積み立て投資に向かないといった問題点がありますが、これは他の戦略を組み合わせることで回避できます。