借名取引についてお伺いしたいことがあります。｜東大ぱふぇっとの米国株投資ブログ

質問

2025年03月12日　回答

身バレ防止のため、フェイクや端折っている部分が多くあるため、分かりにくい文章になっていることをお許しください。
借名取引についてお伺いしたいことがあります。
私の父方の祖父が亡くなったあと、相続の話し合いが行われ、数億円の相続財産があることがわかりました。長い間お金を管理していた叔父や叔母からは祖父はお金が無く貧しいと聞かされていたため、まとまったお金があることに驚きました。私の父は祖父にお金がないからという理由で祖父の借金（1億5000万ほど）を一人で肩代わりしていました。この借金のことは父の兄弟である叔父叔母共に知っています。この借金に私たち家族は長い間苦しめられため、祖父がまとまったお金をもっていることに段々と怒りがわいてきました。
その後、祖父の口座から不自然なお金の動きをみつけたため金融機関に取引履歴などを照会したところ、祖父の証券口座を使った借名取引と思われる取引が複数みつかりました。他にも数千万円ほどの横領が疑われる取引もみつけました。（横領は弁護士が対応中のため省略します）
このことから、お金は十分にあるのに借金だけを私の父に負わせ、疑問に思われないよう貧しいフリをしていたのだと確信し、内心腸が煮えくり返る思いです。
前置きが長くなり申し訳ありません。
この借名取引について何かアドバイスやできることがあれば教えていただきたいです。
現在、証券会社と金融庁と警察に相談してみましたが、金融庁は相談だけで終わりで特にアドバイスがありませんでした。警察は金融トラブルの担当に相談したのですが、借名取引というワードもわからないようで、刑法に抵触してたら対応するから抵触してたらまた連絡してといった対応でした。証券会社の方はかなり問題視してくれ、具体的な内容を伝えれば対応するという返事をいただけました。
このまま証券会社に具体的に相談していく方向が良いのかなと思うのですが、問題ありませんでしょうか。他にできることがあれば教えていただきたいです。
現在横領で対応中の弁護士は株は専門外とのとこであまり相談できていません。
株専門の弁護士を代わりに見つけるべきでしょうか。
以上になります。長文乱文失礼しました。
ご多忙の折恐縮ですが、お返事頂けたら幸いです。

回答

この話を借名取引で問題化するのは無理があります。借名取引が禁止されているのは、脱税やマネーロンダリングの温床になるからです。もし本件も脱税やマネロンが絡むというのであれば、金融庁も警察も税務署も、サクッと本腰を上げて取り組むでしょう。

しかし脱税やマネロンが絡まないとなると、なかなか問題化はし難いんです。証券会社が対応するというのは、日本証券業協会で「脱税やマネロンを防止するため」借名口座・仮名口座を引き受けてはならないと自主規制することになっているからです。これが借名口座とわかると、証券会社が取り引きを制限したり、口座を閉鎖したりすると説明している根拠です。ですから借名取引と言われれば証券会社は動くと言わざる得ませんが、警察などを動かすほどのことにはなりません。

特に本件で難しいのは借名取引を誰がやったのかです。借名取引は例えば妻名義の口座で夫が取り引きしても当然該当します。証券会社が知れば、取り引きを制限するかもしれません。しかし脱税やマネロンに絡んでいないのであれば、例え親族の誰かが借名取引をした上でその金を不当に金融機関から引き出しても、親族相盗例の決まりでお祖父さんの6親等以内の血族であれば、窃盗にはならないからです。つまり警察は動きません。

ですから不当に誰かがお金を引き出していた場合、本来であればあなたのお父さんが相続して得られた利益を不当利得として返還請求すると言った事案になるはずです。この不当利得返還請求は時効や請求権の話がややこしいですから、詳細を弁護士に話して相談してみてください。

借名取引が法的に争われるのは、過去の判例を見ても、証券外務員が顧客の口座で借名取引をして損失を出した場合などに限られます。何かと言えば借名取引だと騒ぐ株クラ民が多いですが、脱税やマネロンが絡まなければ、証券業協会の自主規制以上の問題になるケースは少ないです。例えば僕のように法人口座にしてしまえば、僕の代わりにりおぽん会社の口座を美沙や梨沙が取り引きしても、なんら問題ないです。その程度でクリアされてしまいます。