主にMR.P.M.の部分で石破さんはトランプ氏に舐められてると話題ですが、安倍さんの時も最初は名前は呼ばれなかったみたいです。

あのですね。あなただって初対面のビジネス相手に会えば「課長さん」とか肩書きで呼ぶでしょう。外交においてもMr.Presidentであったり、Mr.Prime Ministerと呼ぶのが当たり前です。それが首脳会談を通じてお互いの意見を交換、徐々に親密になってお互いをファーストネーム、それも愛称で呼び合う仲になるーー特に喫緊の政策課題がないのに、外遊をして首脳外交をするのは、この「特別な関係」を構築することにあります。

外交下手だった日本の首相の外交スタンスを変えたのが中曽根康弘首相で、ロナルド・レーガン大統領と「ロン」「ヤス」と呼び合う関係を構築しました。この個人的な関係は当時の厳しかった日米貿易摩擦を緩和するのに寄与しました。

以来、日本の首相は米国大統領とこの特別な関係を構築することを目指し、多少無理がある方もいましたが、なんとか成功させて来ました。

安倍首相が当初、Mr.Prime Ministerと呼ばれるのは、だから当たり前なんです。しかし安倍首相は「シンゾー」「ドナルド」と呼び合う特別な関係を構築した。だから安倍外交は成功で、トランプ大統領は前回の政権時代、日本を例外扱いしたんです。

今回の石破首相の訪米の目的はトランプ大統領とこの特別の関係を構築することだった。トランプ大統領も2期目ですから、日本の首相がそれを目当てに訪米して来ているのを十分承知しています。

それを承知していながら、色紙の宛名書きをファーストネームではなくMr.P.M.に(あえて)したわけです。この色紙はいわば今回の石破訪米が失敗に終わったことの証拠品です。それをSNSにアップするとは。

ツイッターには「石破訪米は成功した」と思い込みたい知恵足らずが、後を絶たないようです。自説にしがみつきたいのであれば、しがみついていてください。僕はもうこの件には回答しません。