トレンドフォロー戦略の買値、買いのタイミングについても、是非ともご高説を賜りたく、お願い申し上げますm(__)m

「買うタイミング」は言うまでもなく、「その株が下げた時」です。図を描いて説明したいところですが、僕はインすると決めた銘柄について「上下に波を作りながら、緩やかに右肩上がり」というチャートを想定します。インするのはこのチャートの波の最初の下のポイントです。

波の下の頂点をギリギリ見極めるのは困難ですから、おおむねで良いですが、かと言ってあまり高値だと後々苦労する。ですから波の下の5%以内ではポジションが持てる5%のロスカットルールを設定してあるわけです。

こうやって波の下で入って、上下する波のいずれかの波の上のポイントで利確する。そうすれば大きな利幅が取れる理屈です。ですから大きくインする場合、あらかじめ波をシミュレーションして、最初の波の下(インのポイント)と2、3回目の波の上(アウトのポイント)を調べて、15%以上の乖離があった場合にのみインします。

僕は「今回の波は取りに行かなかった」とポストすることがあったと思いますが、これはこうしてチャートの波の上下を見て、利幅をできるだけ大きく取る投資手法だからです。この手法を「スイングトレード」と言って、主に中期投資に向いた手法ですが、短期にも長期にも応用は効きます。

この手法の欠点は、波は上下する前提なので、持っている間に「下落トレンドを耐えなければならない」ことです。例えば3500円で買った株が4200円の頂点を付けたとする。しかしその波は取らないと判断したら、例えそこから下落トレンドに入って3700円になってもスルーする。これが投資初心者にはなかなかできない。慌てて利確してしまう。上昇トレンドに反転して次の波の上の頂点を狙うことができない。下落トレンドに耐えるメンタルと正確な読み、それに余裕がある資金管理が要求されます。

では「買値」はどうするのか。これは下落でインするわけですから、「この銘柄でこの株価は割安である」という明確な判断が要求されます。勘違いしないで欲しいんですが、これは「なんとなく安いんじゃないか」という当てずっぽうの「値頃感」ではありません。「かつてこの株は100ドルだったから、70ドルは安い」という根拠のない「高値覚え」でもありません。

この買値を割り出すためにこそ、本質的価値である「理論株価」を割り出したり、当面の「目標株価」を設定してみたりするわけです。これらの値から「この株価であればぜったい買ってもいい」という買値を逆算、株価が大きく下げた日にパクッと買いに入るわけです。

僕は暇つぶしに日常的にあれこれ売買しています。しかし大きく売買するのは実際には年に何回もないんです。これも相場全体の「波の下と上を取りに行く」という考え方からです。

去年の米国株で言えば、3月に利確して4月中旬にイン。7月頭に利確して8月5日にイン。10月に利確して11月頭にイン、と大きくインしたのは年に3回だけです。エントリーポイントなんて年に何回もないんです。

この手法を使うポイントは、①相場の下落を待てるメンタルと読み、②利確(アウト)とインの間に資金を腐らせない運用、の2点です。後者ですが、例えば僕は7月上旬に利確して8月5日にインしたと言うことは1ヶ月近くドル資金を有価証券では持っていないということです。

僕は聞かれれば「キャッシュポジションを積み増した」と答えますが、本当に資産の50%をキャッシュで持っていたら、その期間何にも運用されていません。この場合、下落までのタイムラグは1ヶ月だったわけですが、これは2-3ヶ月になるかもわかりません。その間キャッシュでじっと眠らせておくのはいかにももったいないし、FOMOにもなりやすい。ですからいろんな他のアセットクラスと組み合わせて、実際には資金がただキャッシュで眠っていないようにするわけです。

以上、簡単に説明しました。読めば簡単そうですが、実際にこれをやって成功させるのは案外難しいと思います。僕も通常は勝率が55%前後しかありません。

しかし先に説明したトレンドフォロー戦略では、55%の勝率というのはアホみたいに儲かる勝率なんです。

ただトレンドフォロー戦略もスイングトレード手法も、冷静に読む作業と耐えるメンタルが要求されます。

投資初心者が直ぐに以上のことができるようになるとは思いませんが、ちょっと意識するだけでも投資パフォーマンスは上がると思います。