アライアンスバーンスタインとインベスコ世界厳選株式オープンという投資信託について。

質問

2025年01月12日　回答

アライアンス-アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月Hなし予想分配
インベスコ-インベスコ世界厳選株式オープン〈為替ヘッジなし〉毎月決算型（愛称：世界のベスト）
という商品名です。
アライアンスもインベスコも投信会社の社名なのですね！知らなかったです😱（SBI証券で検索したら出てきました）
どうぞよろしくお願いいたします。

回答

アライアンスバーンスタインの方は、米国の大型グロース株に投資するマザーファンドへのベビーファンドですね。対象になりうる米国の大型株1000のうちグロースと言える300銘柄をスクリーニング、それをさらにファンダメンタルズで絞り込んで、50-70銘柄で運用しているマザーファンドが対象です。

現在の組み入れ比率上位はMSFT、AMZN、NVDA、META、V、GOOGL、NFLX、CSCOといったところ。

手堅くて、投信としては良い商品だと思いました。トータルリターンも良く、問題はアクティブファンドなので信託報酬が1.727%と高めなことぐらいです。設定されて間もないですが人気もあります。特別リターンが高いわけではないので株クラでは話題になっていないんでしょうが、変な高配当株に手を出すんだったら、こっちの方がよっぽど良いです。

インベスコ世界厳選株式オープンも良い投資信託です。今回初めてこの投信の詳細な運用方針に目を通してみたんですが、感銘を受けました。基本的な考えは世界の株式から約1万銘柄を選び、そこからファンダメンタルズで絞り込んで50銘柄前後でアクティブ運用しています。

この投信の運用には明確な意思が感じられました。猫も杓子もFANGMANやマグニフィセント7と言っている中、これらを割安と思えるタイミングで仕込んでは利確しています。このタイミングがうなづけるものでした。TSLAを非保有としているのも、この投信の基本方針からすれば一貫性があります。

現在の運用方針は①マグニフィセント7以外の高成長IT株、②ディフェンシブ銘柄、③中型の有望な銘柄ーーでバランスさせながら、市場全体のバリュエーションが割高なので上昇余地が限られると見て、当面は配当に着目するとありました。これは投資のプロフェッショナルの考え方だと思います。良い運用チームですね。

現在の組み入れ上位には、III(3iグループ)やLESG(ロンドン証券取引所)、RR(ロールス・ロイスH)などの英国株を多く組み入れていますが、僕もこの3銘柄を自分の世界PFに組み入れており、組み入れ理由を読んで首肯しました。このファンドの運用方針では、明確に参入障壁と財務体質を見て投資対象を選んでいます。これだけちゃんとした意思を持った運用をしているアクティブ投信は珍しいです。

おそらくこの運用であればオルカンをそこそこ以上上回るパフォーマンスで推移するでしょう。手堅い点が魅力です。米国系投信会社がIIIだとかRRを今選べるのか。やっぱりプロを舐めちゃいかんなぁ。

欠点は信託報酬が1.903%と高いことですが、この運用をしてくれるなら払う価値はあります。

どっちも良い投資信託です。たぶん売り手の証券会社や銀行もこれらの商品なら安心して売れるでしょう。ピーキーにギリギリ高いパフォーマンスを狙っていないので、株クラでは評判にならないんでしょうが、どちらも配当をもらいながらの長期的な資産形成に向いた商品です。

僕は特にインベスコの方に感銘を受けました。バリュー株のアクティブ運用の王道を行っています。この投信のパフォーマンスが悪い時は、誰もがどうしようもない時です。安心して持っていると良いと思います。

また2つの投信は運用方針が被っていないので、両者を両方持つことも理に適っています。良い運用です。当然、市場が悪ければ基準価額が下落することはあり得ます。また、たぶんFANG+とかで意気盛んな投資初心者は目もくれないでしょう。しかし投信のベテラン投資家には好まれそうな2本の投信でした。

(どちらも新NISA対象商品ではないようですが、万が一なったら相当人気化すると思います)