カメラが趣味の者です。上手い写真を撮る方法って何かありますか？

新聞社には写真部があってカメラマンが在籍していますが、彼らが考えているのは「上手い写真を撮ること」ではなくて「決定的なシーンをぜったい撮り逃がさないこと」なんです。デジタルになる前の話ですが、僕が彼らと仕事をしてクチを酸っぱく言われたのは「カメラは電池が切れても一定のシャッタースピードでぜったい下りるものを選べ」ということだったです。その点で、ニコンやライカの信頼が厚かったです。

僕が写真部のカメラマンに勧められて記者時代の愛機にしたのは「Nikon F3」なんですが、あれは電子制御式シャッターであるにもかかわらず、電池切れになった場合に備えて緊急用メカニカルシャッターがあるんです。重いけど、ボディの作りもとってもしっかりしています。何度かカメラを叩き落とされたことがありますが、それでもびくともしませんでした。とにかく、何かあっても「撮ること」はできるカメラなんです。そこが一般的に言う上手な写真と報道写真の違いです。

僕は新聞社の写真部のカメラマンさん以外で、有名無名のたくさんのカメラマンさんと一緒に仕事をしました。上手い写真の撮り方はむしろ、彼らから教わりました。