質問
2024年12月23日 回答
KADOKAWAのゴタゴタについて、ネット記事では
「カドカワは新たに1205万4100株(9月30日時点の発行済み株式総数の8.50%に相当)を1株4146円で発行し、ソニーGに割り当てる。」と書かれていました。
ソニーGによる買収を期待していた人々の期待は外れたわけですが、それによって株価がストップ安になっているのが現状です。
確かに一株4,146円というのは、買収を期待する人々によって吊り上げられた11/20以降の一株4,055〜4,552円という価格帯から考えると安値ではありますが、そもそも思惑で11/19に急騰する以前の直近の高値が3,447円であったことを考えると、ソニーGは投資家によって吊り上げられた「かなり良いお値段」で株を買ってくれているように見えます。
にもかかわらず、株は3,689円で売られる一方です。
ここで疑問がひとつ。
投資家の集合知(と言えるほどの参加者なのかはともかく)が「せいぜい1株3,447円」と評価してきた株を新たに発行して手渡す代わりに、1株あたり4,146円を会社の中に入れてくれるという提案は、少なくともKADOKAWAの株主にとっては悪くない話なのでは?と思うのですが、なぜみなさん4,116円以下になっても株を売り続けるのでしょうか?
みんなが売っているからでしょうか?そして、もう少し安くなったところで買い戻すとか?
それとも、そんなに議決権が薄まるのを危惧しているのでしょうか?
あるいは、今後の利益を分け合う相手が増えることになるからでしょうか?
新たに注入された資金をこれまで通りの効率で運用できるのなら、今後の利益もそれに応じて増えると考えられるので、経営陣が新たな資金を持て余すと考えているのでしょうか?
まとめると、
「議決権は薄まるだろうけど、会社という箱の中には(新規発行した株×本来の価値)より多くの資金が入るわけなのだから、それってストップ安になるくらいに悲観することなのだろうか?」
と疑問に思ったのです。
自分の考えが通用しない株は触らないに限りますが、この傾向がKADOKAWAだけに限定されない場合、いつの日か痛い目を見るハメになるに違いないので、質問させてください。
毎度ながら長文失礼しました。(とある医大生)
回答
今回Kadokawaの株に群がったのは、どこからどう見てもニュースを見てFOMOになったど素人さんです。ソニーGが買収するんじゃないのかという報道で、さて買収でどこまで株価が跳ね上がるのかと勝手な算段をして、それが単なる資本業務提携案件だったと知り、しかも第三者割当増資だということで慌てて売りに殺到している。ちゃんとした株価の計算はどこにも見受けられません。
ソニーGは4146円でKadokawa株を引き受けますが、これは市場から買い入れるわけではない第三者割当増資です。ですから株価は上昇はしません。理論上は7.83%の希薄化が生じますので、その分だけ株価が現在価格より下落しておかしくありません。ただし資本業務提携なので、当面ソニーGはこの株を手放さないと考えられます。
一方、これに合わせてKadokawaは3.42%の自社株消却を実施します。ということは、実際にはさほどの希薄化は生じないということです。であればそこまで悪い話ではなく、20日のストップ安は下げ過ぎということができます。ただ一つ問題があります。集まっている投資家の質の悪さです。
おそらく現在Kadokawa株を持っている多くの個人投資家は、ソニーGの騒動がなかった場合のKadokawaの理論株価、そしてソニーGと資本業務提携を結んだことによる企業価値の上昇、そして希薄化と自社株消却ーー以上の要素による株価の上下動をまったく計算できておらず、右往左往されているんだと思います。特に希薄化の計算の基点がわからない。
もしこの騒動が発生する前の3000円ちょっとの株価を起点だとすると、希薄化と自社株消却後の株価は3000円ほどになる。とあれば大慌てで売らなければならない理屈です。これが20日に起こったことでしょう。
僕はKadokawaの理論株価を試算してみて、買収報道後の株価を「すでに上げ過ぎ」と判断して、触ることを見送っています。20日のストップ安比例配分後の株価でもまだ高いので、僕は触りません。しかしKadokawa株に4000円以上の価値があると判断した投資家であれば、今日は狼狽売りから冷静になって、株価が反発する可能性もあります。寄り付きではまだ狼狽売りの続きがあり得るので、そこからの値動きがけっこう興味深いです。計算できている投資家と、わけもわからず群がった投資家の騙し合いになるでしょう。
先日、サンリオが株を大量に市場で売り出すと発表した時、朝イチで利確するのかという質問を受け、そんなことをするのはアホだからやらないとお答えしました。
これは理論上の下落幅がわかりやすく10%程度でしたが、やはり狼狽した投資家が売り焦って、一時的に15%程度と理論以上に株価が下落しました。これなどが典型的な計算できていない狼狽売りでした。サンリオの場合、その後売り出しを吸収して反発して年初来高値を付けた後、いったん下落してまた反発、再び年初来高値を伺う圏内にあります。おそらく現在サンリオに群がっている投資家も、正確な理論株価や目標株価が計算ができていないんだと、僕は想像しています。
どうも市場が非常に合理的であるとお考えのようですが、実際には非合理的な人の群れによって、合理的な株価が形成されます。実はここを読むことに、株式投資の面白さがあり、儲けるコツがあります。
僕は今回、自分の計算上からKadokawa株には手を出しませんが、タイミングを見計らって、デッドキャットバウンスを取りに行くのも、ベテラン投資家ならアリかもしれません。ただ勘が悪い投資家や逃げ足の遅い投資家が触ると、怪我をしそうです。
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