質問
2023年10月21日 回答
ここ数ヶ月ほど、アメリカの特にサンフランシスコなど西海岸の都市を中心に、急速に治安が悪化し、一部地域では万引きがひどく小売り店舗が撤退しているという投稿をX上で多く見るようになりました。
在米の方のアカウントがそれを強く否定しているようにも見えず、ある程度はそうなっているのかなと思ってしまいます。
この点は、西海岸の知り合いもおらず、自分の目でも確認できていないので、誇張された部分も少なくないと思って見ています。
私は投資資金の少ない部分を米株に振り向けており、今後アメリカの更なる成長を期待できるという前提に問題がないか、少し悩んでしまいますが、こうしたアメリカの問題(銃社会であったり移民問題であったり、いくらでもあるとは思いますが)についてりおぽんさんはどのように考えられていますでしょうか?
アメリカはこれまでもいくつものこのような問題をものともせず発展してきたのでしょうか。
回答
全米自体がそういう傾向にあることは否めませんが、カリフォルニア州はかなり特殊なケースだと思います。治安の悪化と物価高(企業の場合、高コスト)を嫌って同州を脱出、テキサス州やフロリダ州に移住する人や企業が続出しているからです。僕の知人にも何人かそういう人がいます。これを「カリフォルニアエクソダス」、略して「カレキソダス」なんていう造語まであります。この造語を僕が初めて聞いてから、もう数年経ちます。
実際、テスラ、オラクル、ヒューレットパッカードエンタープライズなどがカリフォルニア州を「脱出」して、本社をテキサス州に移しています。表向きは円満離婚で、イーロン・マスクなんか「カリフォルニアでの事業は引き続き拡大する」とか調子の良いことを言っていますが、真に受けている人はいません。去られる側のカリフォルニア州政府や議会が面白いわけがなく、「脱出税を設けるべきではないか」といった声も出ているようです。それにしてもテスラはともかく、シリコンバレーの成長とともに歩んだHPEがパロアルトを離れる日が来るとは僕は想像できませんでした(なお、分社化した片割れのHPの本社はまだパロアルトです)。ツイッターにお好きな方が多いパランティアテクノロジーズの脱出先はコロラド州でした。
企業がカリフォルニアエクソダスを進める要因ではないか、と僕が考えているのは、治安問題以上にカリフォルニアの過度な左寄り姿勢と、その結果としての高税率などです。例えば州住民税の税率はカリフォルニア州がすでに全米トップクラスなのに、「プロポジション30 」という住民提案が昨年提出され、高所得者の税率をもっと上げろという住民投票が行われました。これは州知事も反対姿勢を打ち出したので、どうにか否決されましたが、これではオチオチ金持ちや彼らが勤める企業はすごせません。イーロン・マスクはちゃっかり自分もテキサス州に脱出しています。テキサス州には州所得税がありません。こうした州は米国内にいくつかあります。
保守派の論客として有名なベン・シャピーロも生まれ育ったロサンジェルスを離れ、フロリダ州に脱出したんですが、それにあたって、「なぜカリフォルニアを離れることを決意したのか」について、次のような理由を列挙しています。
①不法なゴミ投棄やホームレス急増で街が急速に荒廃していること。行政の施策や裁判所の判決により、街を不法占拠している彼らを退かすことができないどころか、簡易トイレを設置するなどでこれを助長している
②税金。カリフォルニア州の所得税はすでに13.3 %と全米最高水準なのに、州議会はこれを16.8%にまで引き上げようとしている。連邦税を加えると最高税率層は所得の54%も納税しなければならない。これに加えて州議会は商業用不動産や住宅用不動産の税率まで上げることを検討している。さらに州議会は富裕税の創設まで検討しているようだ。なぜ、ホームレスを動かすことすらできない彼らにこんなに税金を払う必要があるのか
③犯罪の急増。州政府は「刑務所の再編」と称して、本来、刑務所で服役させるべき犯罪者を「キャッチアンドリリース」している。ロス市警は1200件もの暴力事件を軽犯罪として処理することで、犯罪が減ったと言ってるが、これはマジックだ。実際、ロスの殺人事件は10%以上増加しているではないか
④悪き政策。カリフォルニア州政府はビジネスを潰すための政策を企業に次々と押し付けている。だからCEO誌がCEO650人に行ったアンケートで「全米で最もビジネスがしにくい州」に選ばれたではないか。例えば州議会は州の上場企業に対し、性的マイノリティや人種マイノリティの取締役を置くことを義務付けたが、これは州議会が私企業の人事に口を出すものだ。教育では字の読めない子どもを大量に生み出している代わりに、幼稚園の頃から左翼のプロパガンダをアタマに叩き込んでいる。カリフォルニアで州政府を動かしているのは労働組合だ
⑤暗い未来。カリフォルニア州議会の下院は民主党が61対17で圧倒しており、事実上の一党独裁だ。州議会はもはやゴミ同然で、ここまで挙げてきた問題は悪化することはあっても、改善される見通しはない。その証拠に、カリフォルニアの人口は毎年減っているではないか
こうしてシャピーロは文句を並べたあと、「要するに、私は自分の子供たちが自分が育ったのより、より良い環境で育てたいのだ。それはカリフォルニアではもう無理。だから出ていきます。最後に出ていく人はキチンと灯りを消してね」と結んでいます。
州政府や州議会と対立してきた保守派論客のシャピーロの言うことですから、すべてを鵜呑みにすることはできませんが、一定の真実は含まれていると僕は思います。実際、トランプ大統領政権下では、トランプ大統領とカリフォルニアは鋭く対立したわけですが、これをめぐってカリフォルニア州の独立運動が起こったりしました。これを「キャレグジット」と言います。僕はこんなの冗談だろと思っていたんですが、ロイターが当時行った世論調査でカリフォルニア住民の3人に1人が独立賛成だったことにビックリした覚えがあります。これが「カリフォルニア州」なんです。
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